ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
当ブログの記事をコピーした、怪しいサイトにご注意ください。

ミラーマン 第22話「月面怪獣キング・ワンダーとの死闘」

2021-11-02 06:32:15 | 特撮
ミラーマン 第22話「月面怪獣キング・ワンダーとの死闘」

 京太郎が務める新聞社に届いた一通の手紙。そこには入院中の少年・正幸の「ミラーマンに月の石を取ってきてもらいたい」という願いと、お金が添えられていた。両親を亡くし、一人で入院を続ける正幸。彼のために月の石を取ってきてやりたい気持ちはあるが、ミラーマンにとっても月は未知の世界。その未知の世界に今、月面怪獣キング・ワンダーが侵攻を開始して…

 ミラーマンは宇宙人ではなく二次元人。ウルトラマンであれば宇宙空間や他の星での戦いはよくあることですが、ミラーマンにとってはどれだけ戦えるのか、息は続くのかなど、何もかもが手探り状態。そんな状況で始まったキング・ワンダーとの戦いですが、序盤の猛ラッシュで一気に勝負を決めようとしたものの、引力の違いなどに戸惑い、一転ピンチに…といったミラーマンの焦りや動揺が戦いの中からよく伝わってきました。
 諦めかけたミラーマンでしたが、起死回生のシルバークロスは超カッコよかったですね!いやーこれで後は月の石を持って帰るだけ!…かと思いきや…油断大敵、一瞬でも気を緩めたらミラーマンは月から帰れなかったかもしれません。あれを喰らって動けるってことは、余程タフなのか、それともそれまでの戦いで大したダメージを負っていなかったからなのか…いずれにしろ、月面での戦いはミラーマンにとっては過酷な環境であることが分かった話でもありました。

 そんなミラーマン=京太郎は正幸少年と知り合うことに。手紙にテープで100円玉を貼っているのが何とも健気で…しかもミラーマンへのお礼ではなく、お弁当代っていうのがまた良い味だしてますね…
 京太郎も正幸と同様、今は両親がいない身。京太郎には御手洗博士やSGMの隊員など、彼と家族のように親身になって接してくれる人物がいましたが、正幸は一人ぼっちでの入院。京太郎が今回彼のために奔走したのには、どこか自分と重なる部分があったからなのかもしれません。そうした同情が無くても、あの手紙だけで京太郎が月へ向かう理由には十分すぎるぐらいでしょうけどね。

 中盤、ミラーマンにわがままを言ってしまったことを反省する正幸のシーンも涙を誘います。まだ幼いのだから多少のわがままは言っても良いのに、それでもミラーマンが怪獣退治で忙しいのではと他人を気遣うあの優しさ…終盤、正幸の命が危うくなった時はどうなるかハラハラさせられっぱなしでした。なまじ最近ウルトラマンコスモスの「操り怪獣」を見たばかりだったので…


 最後に、正幸の命が助かったのはミラーマンだけの力だけではなく、明日を信じ、夢を見る正幸自身の想いがあったからこそと締めくくるのも良かったですね。現実にミラーマンはいないかもしれませんが、それでも正幸と同じように病気に苦しむ子供たちにエールを送ろうという気持ちが伝わってきました。


 初の月面戦闘に挑むミラーマンと病気と闘う正幸、双方の命の行方などが描かれた、非常に印象深い回となったところで、また次回。
コメント