ひびレビ

特撮・アニメの感想や、日々のことを書いてます。
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ウルトラマンデッカー 第14話「魔神誕生」

2022-10-15 11:03:19 | ウルトラシリーズ
ウルトラマンデッカー 第14話「魔神誕生」

 デッカー(カナタ)とテラフェイザー(ハネジロー)のコンビは絶好調!並み居る怪獣も何のその!と浮かれ気分のカナタでしたが、一方でスフィアの活性化に伴い怪獣たちの活動も活発化していることが危惧されていました。
 そんな中出現したのは、カナタがデッカーとして戦った最初の相手・スフィアザウルス。「ウルトラマンオーブ」のマガオロチとマガタノオロチよろしく、スフィアネオメガスからのエネルギーで強化されて復活した模様。亡骸を怪獣兵器として利用され、スフィアに利用されたネオメガス。しまいには復活させられたのもスフィアザウルスを復活させるためだったとか、最早尊厳も何もあったもんじゃないですね……

 強化されたとはいえ、デッカーとテラフェイザーの前に敵は無し!……かと思いきや、ここで予想外の事態に発展。以前カナタ=デッカーだと知ってしまったアサカゲ博士。今回あたりで正体を知っていることを明かして、よりハネジローと連携が取りやすいようにとかしてくれるのかなー、テラフェイザーがスフィアの影響で暴走してしまった際に、デッカーとして共に戦ったカナタを励ましたりしてくれるのかなー……などと安易に考えていたら、まさか敵に回るとは……それも、人類の敵ではなく、ウルトラマンデッカーへ強い憎しみを募らせていました。

 「故郷のために研究を続けている」「スフィアはもうじきこの星を飲み込む」「この時代のデッカー」などのアサカゲ博士の発言を合わせて考えると、アサカゲ博士は別の時代から故郷を救うためにスフィアを利用しており、その前に立ちはだかるであろうデッカーを排除するべくテラフェイザーの開発にあたっていた……のかな。で、スフィアが地球を飲み込んだ際には、トリガーがスフィアの力でバリアをすり抜けたように、スフィアの力をテラフェイザーに宿して脱出。地球を飲み込んだスフィアを用いて故郷の復活の糧とする……とか?

 しかしそれを食い止めるために、アサカゲ博士を知る謎の男が登場。その声にカナタは聞き覚えがあるとのことでしたから、彼がカナタに話しかけたウルトラマンデッカーだったのでしょう。別の時代に逃げたアサカゲ博士をすぐには追跡できなかったものの、スフィア越しに偶然つながったカナタとコンタクトを取ることに成功し、一時的にデッカーの力を託したのかな?ただ、彼がデッカー本人なのか、それともカナタのようにデッカーの光に選ばれたうちの一人なのかは分かりません。
 いずれにしろ、その戦闘センスは間違いなくカナタ以上。戦う相手ではなく、要所要所で的確にミラクル・ストロングを使い分ける様の手練れ感は凄まじかったですね。ディメンションカード怪獣3体同時召喚した際の「行ってこい!」みたいな仕草や、カラータイマーが点滅し始めた際の「もう時間切れかよ……仕方ねぇなぁ……」といった気だるそうな感じなど、明らかにカナタのデッカーとは違う数々の動きが印象的でした。


 果たして謎の男の正体は。アサカゲ博士の、スフィアの真実は一体。後半戦初っ端から風雲急を告げるウルトラマンデッカー、次回もの楽しみです。
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舞いあがれ! 第2週「ばらもん凧、あがれ!」

2022-10-15 08:03:08 | テレビ・映画・ドラマ
舞いあがれ! 第2週「ばらもん凧、あがれ!」

「あんなこと」。たった五文字ですが、第7回を見た視聴者を震えあがらせた一言でした。あと舞ちゃんが失敗した時に発する「あぁ…!」が本当に申し訳なさそうで心がキュッとなるので、聴くたびに「大丈夫だぞ…!」と言ってあげたくなる。
  
 さて母・めぐみと離れ、祖母の祥子と共に五島列島で暮らすことになった舞。初めて続きの暮らしは失敗ばかり。けれども祥子は「できんことは、次できるようになればよか」「できんなら、できることば探せばよかとぞ」と優しく告げる。周囲の人々にも見守られ、少しずつ成長していく舞に、一太は一緒にばらもん凧をあげないかと誘うが……

 といった感じで、今週は舞ちゃんがより一層自分の想いに素直になっていく話でした。
 これまでの舞ちゃんは……走ることや失敗そのものを恐れていたのではなく、人一倍相手を思いやれる舞ちゃんだからこそ、自分が出来なかった時に相手を悲しませてしまうのを恐れていたのでしょう。
 皿は割れれば買い直せる。ビワの実を落としたら拾えばいい。ジャムもお皿のうえにこぼれる分には大丈夫。取り返せる失敗は乗り越えられましたが、「元気に育って欲しい」という願いが込められたばらもん凧だけは、どうしてもあげられなかった。舞ちゃんは慶太くんに元気に育って欲しいからこそ断ったのでしょう。でも一太にしてみれば、弟や母親の恩人でもある舞ちゃんと一緒にあげたい。互いに互いを大事に思っているからこそのすれ違い。どちらも悪くない喧嘩は見ていて心が痛みますね……
 
 そんな彼女の想いを無理に聞き出そうとせず、舞ちゃんから話してくれるのを待っていた祥子さん。縁側で舞ちゃんが本音を語るシーンの優しい雰囲気がとても良かったですね。そして、相手の気持ちだけではなく自分の気持ちを大事にしなければならないと教えたうえで、めぐみへの電話を促す!この采配はとても素晴らしかったです。
 きっと祥子さん一人でも、舞ちゃんがばらもん凧を飛ばしたいと言えるようになったはず。しかし、ここでめぐみに電話させることで、めぐみが舞ちゃんを心配してばかりではなく、背中を押せるかどうか確認する意味もあったように感じます。孫のみならず、娘の成長も気に掛ける、本当に頼もしいおばあちゃんです。

 そして、今回の経験で、舞ちゃんは理由を言わないまま「無理」と断るのでは、かえって相手を傷つけてしまうことを学んだのでしょう。だからこそ、大阪に帰る意思を一太にはっきりと告げられたのだろうなと。相手を思いやるばかりでは、かえって傷つけてしまうこともある。五島で舞ちゃんは心身ともに強くなりましたね。


 また、第8回では「なんで今までおばあちゃんと会われへんかったのやろ」「おばあちゃんとお母ちゃん、ケンカしたん?」と舞ちゃんから祥子さんへの素朴な、それでいて確信を突く疑問が投げかけられました。これまで舞ちゃんの質問には即答していた祥子さんが、初めて言葉に詰まったシーンであり、震える声で絞り出した、めぐみを想う言葉にはこちらの涙腺も緩んでしまいました。
 めぐみが舞ちゃんを心配しているように、祥子さんもめぐみを心配していたからこそ、ケンカになってしまったのでしょうね……今週描かれた舞ちゃんと一太のすれ違いにも通じるものがあります。それだけに、船からめぐみと舞ちゃんが降りてきた時の喜びはひとしおであり、舞ちゃんに上着を着せるめぐみから「母親」を感じ取ったんだろうなぁ……と。

 いつしか舞ちゃんは「ばんば」と呼ぶほど祥子さんを慕っていました。初めて「ばんば」と呼ばれた時、祥子さんがどれほど嬉しかったことか、想像に難くありません。
 そんな頼もしい祥子さんも、時には失敗もする。第7回ラストの「あんなこと」にはヒヤヒヤさせられましたが、命に係わるようなことではなかったため少々安心しました。落ち込む祥子さんを「失敗は悪いことやないんやろ?」と優しく励ます舞ちゃんにまたも涙が……きっと、この14年間、祥子さんも失敗したことがあったでしょう。こうしていつも近くにいて、失敗を慰めてくれる存在がどれほどありがたいことか。


 一方大阪に戻っためぐみ。笑顔でいるように努めていたものの、所々で涙ぐんでいるのが印象的でした。
 「舞はめぐみの顔色をうかがっている」と言われた時に「そうかも」と思ってしまっためぐみ。その辛さは如何ほどだったことか……一番近くにいたはずなのに気づけなかった、ちゃんとやろうとしたのに出来なかった、もしかすると「失敗した」と捉えてしまったかもしれません。
 ですが、失敗は悪いことではない、というのは彼女にも当てはまります。舞ちゃんを心配してばかりではなく、背中を押せるようになったことを確認できたからこそ、祥子さんも舞ちゃんを大阪に帰すことを決めたのでしょう。そしてそれは、めぐみが「母親」であると認めた証のようにも思えます。もしかしたら、このまま舞ちゃんが帰ってこなかったら、祥子さんのもとにいた方が良いのではという不安もあったのかな。
 舞ちゃんが帰ってくると知った時、祥子さんから励まされた時。涙ぐみながらもぐっと堪えて笑顔でいる。そういった芯の強さは祥子さん譲りなのかなと感じられました。 
 
 また、第9回で何か言おうとして「よか、なんでもなか」と告げたシーン。あそこは「ありがとう」「(14年間)ごめん」など様々な言葉が考えられますが、今更改まって言うのが照れくさかったのかもしれませんね。気づけば2人の電話のやり取りも、最初の頃とは比べるまでもないほどに、気さくなものに変わっています。「子は鎹」というのを改めて感じました。


 また、お兄ちゃんの悠人も舞ちゃんと同じく、相手を思いやれる子でした。先週舞ちゃんが旅立つ時にかけた優しい言葉もそうですし、めぐみが家に戻ってきた時にも話の内容を子供ながらに察し、敢えて居間に顔を見せずに立ち去る様からも、彼の優しさが感じ取れます。本当は久々に母親に会いたかったでしょうにね……意図せずあれこれ我慢させてしまっているようにも見えますので、舞ちゃんが元気になった暁には、思いっきり受験に専念させてあげたいです。
 にしても、第7回で「お父ちゃんの話が終わってから、手を合わせて『いただきます』と食べ始める」様子が描かれていましたが、ああいった何気ない仕草からも性格が伺える良い作品ですね。

 さくらさんは恋人・むっちゃんを一番に出迎えるために、福中港ターミナルに勤務中。むっちゃんとの約束のために真面目に働く良い子ですが、誕生日に連絡は無かったとのことで……これがいずれ不吉な話にならないと良いのですが。
 また、今後舞ちゃんがパイロットになるとして、舞ちゃんも同じように空港で愛する誰かを一番で出迎えたいとか言うのかなぁ……と、遠い未来に想いを馳せたり。

 一太は舞ちゃんとすれ違う時期もありましたが、仲直りできて本当に良かったです。舞ちゃんから「ばらもん凧、あげたか!」と言われた際の反応は描かれていませんでしたが、描くまでもなく、彼が満面の笑みで喜ぶ姿が目に浮かびます。彼とはいつ、どういう形で再会するのかも楽しみですね。

 他にも木戸さんの和服似合いすぎ!とか、浩太さんの大げさな「ゴミ出しもするで…」、お墓参りの花火は「72時間」で見たやつだ!などなど、色々と話したいものがとにかく多すぎて語り切れません。本当にどのキャラクターも魅力的で、お話もスッと心の中に入ってくる、良い作品ですね……これだけでもう満足感が凄いのですが、これでまだ2週目ってマジ?


 「舞ちゃんは工作が得意」「港は大事な人を一番に出迎えられる場所」「人の想いが詰まった乗り物」今後の舞ちゃんに関わってきそうな話が描かれたところで、次週いよいよ大学生になった舞ちゃん登場!……念願の福原遥さんの登場ですが、正直もう半年ぐらいは子供の舞ちゃんや一太たちの物語を見届けていたいくらい、愛着が湧いてしまいました(笑。
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