ひびレビ

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ウルトラマンデッカー 第12話「ネオメガスの逆襲」

2022-10-01 15:41:01 | ウルトラシリーズ
ウルトラマンデッカー 第12話「ネオメガスの逆襲」

 今回の敵は、ネオメガスの破片にスフィアソルジャーが取り付いたことで誕生した新創合成獣スフィアネオメガス。これまでのスフィア合成獣とは異なり、スフィアソルジャーを伴った大規模な攻撃を展開したほか、スフィアネオメガスのダメージはスフィアソルジャーが取り付くことで再生し、その両腕をスフィアザウルスのように肥大化させたり鎌のようにしたりと、様々な攻撃・防御いずれの面においても強豪と呼ぶに相応しい存在でした。
 ここまで自由に体を変化させられたのは、意思のある生物だったゴモラやレッドキングとは異なり、破片から生み出されたクローンのような存在だからでしょうか。

 加えて、かつてスフィアザウルスが地中からエネルギーを吸収したのに対し、スフィアネオメガスは地中にエネルギーを送り込むという正反対の行動を取っていました。内と外、両方の面から地球をスフィアに変化させようとしているように思えます。あるいは「ウルトラマンオーブ」のマガオロチよろしく、地中で何か恐ろしい存在を生み出そうとしているとか。
 ムラホシ隊長はこの状況を「今までにない行動は新たな情報を得られるチャンス」とポジティブに捉えていました。ガッツグリフォンのみならず、デッカーですらも勝てない相手。そこで隊長である彼が意気消沈してしまっては、隊員全員の士気にも関わると考えた故の判断に思えます。
 また、デッカーの敗北を目の当たりにした際、彼は一言も言葉を発していませんでした。てっきりカイザキ副隊長が「デッカーが…」と呟いたのに続けて「負けた……」と口にするかと思っていましたが、あれは自分の士気を保つためでもあったのかなと。デッカーが負けたからといって、スフィアネオメガスが進行をやめるわけではない。茫然自失となるのを防ぐために、歯をグッと食いしばってスフィアネオメガスの動向に注視しているように見えました。本当カッコよくて頼もしい隊長ですね、ムラホシ隊長……


 さて、そんなスフィアネオメガスに敗北を喫したカナタ=デッカーですが……過去にここまで味方から変身を催促されるウルトラマンがいたでしょうか(笑。1回目はスフィアソルジャー飛び交う空中に放り出され、2回目はテラフェイザーが倒れた際の土煙に紛れて……いずれも新鮮なシチュエーションでしたね。ハネジローにしてみれば、現状取り得る最善の判断と言えなくもないのが何とも。
 ハネジローはハネジローで、今回トドメの一撃を放つ際に気合の雄たけびをあげる様は、もう中に人が入っているんじゃないかと思ってしまうくらいに人間のような行動でしたね。まさかこんなキャラに育つことになろうとは。
 ……が、あれだけわちゃわちゃ喋っていれば、当然……まぁ、そうなりますよね。

 ハネジローの会話を聴いてしまったアサカゲ博士は、今回「善意で戦っている」カナタに対して「あてのない善意というものは、逆に人を傷つける結果になることもある」「目標が見つかるといいですね」とアドバイス。カナタの戦う理由については以前ケンゴからも問われていましたが、こうしてデッカーのキャラからも指摘されるのは好印象です。
 しかし「あてのない善意が人を傷つける」とは、どういうことか。目標もなく、ただ漫然と戦い続けると人を傷つける……例えば、明確な目標を持った人間が努力や苦労を重ねて達成した目標を、特にこれといった目標を持たない人間がたまたまやったら達成できてしまった……みたいな話でしょうか?アサカゲ博士も、前者・後者いずれにしても、過去にそういった経験があったのかもしれません。今回ラストの描写といい、思っていた以上に本編に強く関わってきそうで楽しみです。

 また、今回スフィアネオメガスとの戦いにおいては、カナタらメインキャラクター以外の隊員の名前が呼ばれていたのが印象的です。戦っているのは名無しのモブキャラではない。信念を持ち、共に戦う仲間だと感じられる描写だったかと。


 そんなこんなで気づけばあっという間に第12話。次回はマルゥルも登場しての総集編かな?
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