シドロモドロになってきましたので、そろそろ終わりたいと思いながら続きます。
「手長は従者・給仕者である」に話を戻します。
先ずは出雲の手名稚命・足名稚命とスサノオ命との関係。手名稚・足名稚は手足が長いとは記紀には書かれていません。理由は何でしょ。出雲の祟りを恐れているのか。
手名稚命・足名稚命を手長足長と表記したら、出雲はスサノオ尊に侵略されたのがバレバレになっちゃうからのどちらかだと思います。
塩竃の志波彦神の場合。志波彦神は塩竃神・塩土老翁に協力して塩竃の国を造ったとされています。志波彦神は塩土老翁の給仕・従者の神であるお手長様の役割を果たしていると言えます。私は志波彦神と塩土老翁は同神だと思っていますけど。
諏訪の手長足長の場合は完全に建御名方神の従者となっています。今の季節、諏訪湖は氷結します。氷の厚さは10センチ以上になるようです。そしてマイナス10℃の寒さが続くと氷結した氷が道の様に盛り上がる。それが御神渡りです。諏訪神社上社に祀られている建御名方神が、同下社に祀られている八坂刀売神に会いに行く時に御神渡りが生じると言われています。
この御神渡りは人間に見られてはなりません。そこで建御名方神は部下である手長足長に命じて諏訪湖を見張らせ、人間が見ていない時に渡るのです。
諏訪神・建御名方神は鹿島神・タケミカヅチ神との戦いに破れ、諏訪に逃げて来た神です。そして諏訪の地主神である盛矢神と手長足長を破り、諏訪の支配者に君臨してます。手長足長は建御名方神に敗れた。そして従者に落とされています。つまり手長足長は負けた神の意味合いがあるのです。
ここで疑問なのが建御名方神の妻神である八坂刀売神についてです。八坂刀売神は記紀に載っていません。この女神は誰なのか。
八坂と付きますからスサノオ尊の家系をイメージします。八坂神社の祭神はスサノオ尊ですからね。それと八上比売の存在も気になります。何で「8」なのか。
八岐大蛇をイメージする「8」。そして「刀」の字が付いている。これは尻尾から草薙剣が出てきた八岐大蛇をイメージいます。
私、思うのですが、「八坂」は元々八岐大蛇の土地であったのがスサノオ尊に支配されてしまったから八坂神社にスサノオ尊が祀られているのではないでしょうか。チョット自信は無いけど。この話は難しそうなので又の機会にしますけど。
そして八坂刀売神の情報は極めて少ないです。記紀に載ってないのでは瀬織津姫以上に難しいです。大綿津見神の娘であると言われてます。それしか知られてないみたいです。難しい。
ただ一言では言えませんが「大綿津見神=大山祇神」と言って良いと思います。海では大綿津見神、山では大山祇神と呼ばれている。そう考えています。
大山祇神は大山津見神とも表記されます。そして別名・和多志神。つまり「渡神」。海や川を渡る鬼渡神です。そして大綿津見神も「ワタ」が入る。そして共に蛇を意味する「ミ」が入ってますし。つまりどちらも同じ蛇神。だから同神だと思います。取り合えず今日の所はそう思ってください。
その娘となれば手長が浮かびます。諏訪の地主神は手長足長なので。
これは一体何を意味するのでしょうか。
続く。