続きます。
大鏑神社には大山咋主も祀られていますが、日本人の大山咋主への信仰は絶大です。全国の日枝神社、松尾神社だだけでなく、比叡山延暦寺の守り神としても信仰されている。
山王さんとして仏教の天台宗までもが大山咋主を信仰しているのです。これが大山咋主の存在を難しくしています。第一、私、天台宗の事、分かりませんから。
スピリチュアル界隈では大山羽咋主は女神であると吹聴している人が多い。
これは酒造の神として松尾神社に祀られているからだと推測します。スピリチュアルでは食べ物や飲み物は女性が作るものと偏った考えが有るみたいなので。
神道で酒を造った神は大山祇神やその子の神々である手名稚命・足名稚命となります。
大山祇神は娘の岩長姫、木花咲耶姫と瓊瓊杵尊との婚姻で酒を振舞った。
手名稚命・足名稚命は素戔嗚尊の命で八岐大蛇を酔わせる為に八塩折の酒を造っている。この手名稚命は女神ではある。
でも大山咋主は男神と考えて良いと思う。大山祇神と同神と伝えられている伝承も多いが、名前からも男神と考えられる。
大山咋主は「大山に杭を刺す神、大山を所有する神、大山の地主神、治水により農耕を司る神」と解釈されています。
「大山に杭を刺す」。下ネタで恐縮ですが、杭は男性器を示すと私は考えます。
山神は女神であるとして信仰されていますが、大山咋主は男の山神である。或いは女神である山神を調伏する為の神。女神である山神の夫の神であるとも考えられます。
私、これまでも語ってきましたが、宗教は宗教間でせめぎ合う習性があります。これは全世界共通です。ライバルの宗教は悪魔となります。
日本の仏教は神道と集合していた時代があります。
仏教で民衆に秩序を持たせ、朝廷に民衆を従わせる為に仏教は日本の国教となりましたが、民衆に仏教を理解させるのは困難だった。
そこで朝廷は仏教と神道は同根と大嘘を付いた。天照大神は大日如来だとして民衆を騙した。
その流れで神道は幹で仏教はその枝葉であるとして民衆に浸透したが、仏教側は神道が仏教の根本であるとする考えに不満があった。
故に仏教によって神道の神々を妖怪に落とされたりもした。
しかし、大山咋神は神道の神でありながら仏教である天台宗の守護神として迎えられた。
その点が鬼渡神の性質に秘密が隠されている。そう私は考えています。
続く。