続きです。
大鏑矢神ですが、ウキペディでは大山咋主だそうです。玉依姫が三島溝咋姫。共に「咋」の字が入っている。
三島溝咋姫は灌漑の神です。農業の神とも言える。水田には水が必要。水を通すには溝と咋が必要。だから灌漑の神とされているのでしょう。
でも、境界線の神である鬼渡神で神道の山を登っている私は、別の意味が思い浮かびます。
境界線。庭の境界線。村の境界線。国の境界線。古来、境界線と言えば川ですが、下ネタで恐縮ですが、男と女の境界線は性器だと言えます。そして東北では性器への信仰が数多く残っている。
玉依姫にも性器がキーワードの話が伝わっている。火雷神が大山咋主であるならやはり性器がキーワードとなっている。
三島溝咋姫。「溝」と「咋」。これは灌漑以前に性器を表しているのではないか。
「溝」が女性器。「咋」が男性器。その両方の文字が名前に入っている三島溝咋姫。これは性交の神を意味しているのではないか。
大歳神と天知迦流美豆姫の子には二柱の庭神が存在しています。庭津日神と庭高津日神です。この二柱の名前からニ渡神社、鬼渡神社の神社名が付けられたと考えられる。
大歳神も境界線の神です。年を跨ぐ神。大晦日と正月の神ですから。。
実は大歳神も天知迦流美豆姫も発音をアイヌ語で訳すると疱瘡の意味合いがあるのですが、天知迦流美豆姫の名は「天を領する生命力に満ちた太陽の女」となるそうです。でも、私的に訳すと「天空の川で巡り会う本当の女神」と訳します。
そうすると七夕の織姫をイメージします。七夕の織姫は瀬織津姫だとの説がありますが、イメージ的には天知迦流美豆姫の方が近い。
私、かねてより「天知迦流美豆姫の神名は瀬織津姫の名によって隠されている」と主張していますが、それが理由なのです。
そして隠す理由ですが、大歳神は天照大神前霊と呼ばれている。天知迦流美豆姫の神名の意味が「天を領する生命力に満ちた太陽の女」であるならば、天照大神と同様の意味合いになります。
大歳神は二体一心身の神です。男神の大歳神に対して女神である歳徳神が存在する。この二柱は夫婦。そして同じ歳の字が付くので。
そして「歳」の字は「サイ」とも発音する。賽の河原に座す奪衣婆は瀬織津姫だとされています。
そして「歳」と「賽」、どちらも「サイ」と発音するが、「賽」の字は「塞」と同意語です。塞(ふさ)ぐは性交を意味すると考えられる。
性器信仰は幸神信仰と言えますが、塞ノ神は幸神です。そして大歳神と天知迦流美豆姫こそが真の幸神と言えるのではないでしょうか。
続く。