続きです。
さて、重度HSPの私は死者の国を何で黄泉の国と言うのか気になります。本居宣長が色々考えたみたいですが、答えは出ていないみたいです。だったら私が考えてみたいと思います。
3.11の東日本大震災の時、「もしかしたらこれが黄泉じゃないのか」と考えた泉があります。
宮城県の岩切に三光信仰の青麻神社が鎮座しています。ここでは二か所の泉が涌いています。
今の神社には手水舎がありますが、元々神社には祓い川が流れており、その川で身を清めてから参拝していました。
例えば奥州一之宮である志波彦神社・塩竃神社の真正面には、今は干上がっていますが祓い川が流れていました。祓戸社が鎮座しています。
祀られている神は瀬織津姫、速秋津姫、伊吹戸主、速佐須良姫の祓戸四神となります。
青麻神社正面には小川が流れていますが、昔はここで身を清めてから参拝していたのは間違いないでしょう。
また、青麻神社には手水舎はありません。必要ないのです。泉が涌いていますから。この泉で手と口を清めて参拝します。
因みに神社の中には人工の池や川を造り、橋を渡らせる神社がありますが、これは元々の手水舎は川だった名残です。
話を青麻神社に戻します。青麻神社には二か所の泉が涌いていますが、3.11の時、境外の泉は土が混じり黄色く濁っていました。地震で泉がシェイクしたみたいです。正しく黄泉でした。
そこで考えたのですが、泉は黄泉の国の入り口ではないのか。泉の底は土や砂で黄色なのでは。だから黄泉の国は穢れていると考えたのではないか。
本来の井戸は泉を桂の木の股で泉を囲ったものでした。桂の葉は甘い薫りを発する。甘い薫りは土に分類される。陰陽五行では土は水を制する。土が泉を清める。だから桂の木股で囲っていると思われる。
泉は土で清められて出てくる。清められていない水は土と混ざっている。
井戸の神である御井神の別名は木股神です。水は木を育てる為もあるかと思いますが、地中の水、地の底の水は穢れている。そう考えていたのではないだろうか。
大祓祝詞で出てくる祓戸四神の祓い清めも川の上流から、中流、河口、そして海の底に流れて祓い清めが完了する。
アイヌでは川は一匹の蛇であると考えられている。そして蛇は脱皮する。祓い清めは穢れを祓う。
つまり脱皮。祓い清めは一時的な死。人は死んで穢れを祓い生まれ変わる。その簡易的なものが川や泉、そして現在の手水舎。
神社は簡易的な山です。山は霊場。死者の国とも言えます。その死者の国に入るには身を清める必要がある。それだけ手水舎等で身を清めるのは大事なことの様に思えます。
続く。
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