国津神・猿田彦命と天津神・天宇受売命の対決。
一般的には国津神の嫁と天津神の夫が結婚するケースが多いのだが、この夫婦の場合は逆。不思議です。
猿田彦命は天狗のモデル。身長210cm。鼻の長さ126cm。赤ら顔。目がピカピカ光っている。矛を持っている。
天宇受売命はオカメのモデル。やはり五十鈴が付いている矛を持っている。
天孫降臨時、行く手を遮る異形の神・猿田彦神が現れる。驚きどよめく天孫族一行。
天照大神と高木神は天孫族最強の武神である天宇受売命に、「汝はか弱き女の身であれど、どんな敵にも対抗出来る神である」とし、天宇受売命にその異形の神との対峙を命じる。
天宇受売命は目勝ち、面勝ちの神とされる。つまり眼力が強い神。
異形の神・猿田彦命も巨躯で赤ら顔。目が赤くピカピカ光っている。こちらも目勝ち、面勝ちの神。眼力対眼力の対決。共に矛を持つ武神。
私、ここで思うのですが、猿田彦命は本当は単騎で天孫族を迎え撃つつもりだったと考えます。
だって天孫族の道案内をするつもりなら、「やや、天孫族ご一行の皆様ですか。国津神の猿田彦命と申します。お待ち申しておりました。ささ、私が道案内を勤めます。どうぞご贔屓に」とか言うと思いますので。
それなのに矛を持って黙って突っ立っていた。やる気満々だったと私は考えます。
私、アルツハイマー&パーキンソン病患者と対峙した事があるのですが、その男も顔を高揚させ怒りで目が血走っていた。
赤ら顔で目がピカピカ光っている猿田彦命も、それとそんなに変わらない。怒りに燃えていたから、そんな表情だったと思えます。
そして双方対峙。そこに風が吹き、天宇受売命の胸元がはだけ裾が翻る。胸と性器が露になる。それにやられて猿田彦命は敗北を認め、天孫降臨の先導を引き受けると言ったのではないか。
不思議な話ですが、性器は魔物封じのアイテムと言えます。
中世の欧州では、敵が襲ってきたら女性達が全裸で現れ、戦闘意欲を封じたと言われてます。
その証拠に中世時代からの教会には、門や柱に男女それぞれの性器が彫られてたりします。
性器は境界線。故に魔物を立ち入らせない為に教会に性器を彫った。
日本の村でも村の境界線に性器の形をしている道祖神を祀った。同じ意味合いです。
そして、実は猿田彦命も性器を出していた。猿田彦命の長い鼻が男性器を現す。
つまり猿田彦命と天宇受売命の対峙は、性器の対決でもあった。男性器と女性器との戦いは、女性器の勝利に終わった。天宇受売命の勝利となった。私はそう考えております。
正月早々、下ネタを披露して恐縮ですが。
続く。