続きです。
長々と父の死の経緯を書いてきました。父の最後の地でバイクが急にパンクした。これが偶然と言えるのだろうか。
偶然とは思えない。父が私に何か言いたいのか。私に仕返ししたいのか。死んでもまだ恨んでいるのか。
取り合えず、大変な事となった。仙台の中心部なのである。バイク屋なんて近くにはない。
私の家から仙台駅は直線で図ると7キロとチョット。パンクして停車した場所は8キロくらいか。道なりで図ると10キロは楽にある。
行きつけのバイク屋はかつて私が幽霊と遭遇した神社の前にある。直線で計ると5~6キロ。道なりで計ると7~8キロか。
これは父親からの挑発か。嫌がらせか。何を悟らせたいのか。それなら受けて立とうじゃないか。バイク屋までバイクを押して持って行ってやる。
私は不運な男。これまでもパンクした愛車を何度も押して歩いた。
90ccのバイクだから車重は100キロ程度なのだが、後ろのタイヤがパンクしているのである。それを押して歩くのは大変力がいるのである。辛いのである。
100メートルも押して歩くと肩と腕が痛くなる。当然足も。その度に暫し休む。長くても200メートルが限界。その度に休む。その繰り返し。場所をわきまえず何度も座り込んで休む。
結果、午後3時過ぎからバイクを押し歩いたが、バイク屋に付いたのは午後8時を回っていた。5時間近く押し歩いた。
そしてバイク屋に近い神社寄りの空き地にバイクを放置してスーパーで買い物。そしてまたスーパーで買い物。兎に角、疲れていて空腹だった。朝から何も食べていなかったし。
家に付いたのは午後10時。結構な試練だった。
タイヤは前後とも溝が減っていた。予備としてタイヤとチューブを持っていたが、この際、前後のタイヤ共交換しよう。チューブもリムバンドも交換だ。
バイク屋での費用は6800円。タイヤやチューブ代等は8000円。計14800円の出費となった。
これが父が与えた私への負なのか。それともタイヤを交換したことで事故が防げて正となるのか。
もう、どちらでもいいや。なるようになれ。
ではでは。