平成30年3月4日
津山市 谷口圭三新市長インタビュー
人口減対策を最優先
―2014年の前回と同じ顔触れでの一騎打ちとなった市長選を制し、初当選した。
県北部の雄都としての存在感を発揮するため、人口減少や教育再生、財政再建といった課題の解決へ訴えたことが有権者に評価されたと思う。
責任の重さを感じており、成果を出せるよう一つ一つ実行に移していく。
●最優先で力を注ぐ施策は。
人口減少対策が一番だ。選挙戦でも出生率を県内15市でナンバーワンにするという努力目標を掲げてきた。
幼・保の利用料無償化を現在の第3子以降から第2子以降に拡大したり、学童保育の預かり時間を延長したりすることを考えている。
●財政の硬直度を示す経常収支比率は94・2%。危険ラインとされる90%を超え、厳しい財政状況にある。
行財政の構造改革が重要となる。不退転の決意で取り組む姿勢を示すため、市長報酬の30%カットを公約に掲げた。
事業仕分けなど第三者の目を借りて事務事業を見直す。
国の地方創生交付金も積極的につかみ取りたい。
当面は経常収支比率を県平均(89・4%)に改善するのが目標だ。
●まちのにぎわい創出はどう図るか。
中心市街地は空洞化が進んでいる。県北部の拠点都市としても市中心部に一定の都市機能があることは重要だ。
地元財界が整備している新津山国際ホテルが来年1月にも完成する予定で、一つの起爆剤になるだろう。
ビジネスイベントの開催やコンベンション機能を持った集客交流の場として利用したい。
また(津山城跡を中心とした)城下・城西・城東地区を博物館都市と位置付け、それぞれの歴史文化遺産を生かした取り組みも進めていく。
●全国学力・学習状況調査(全国学力テスト)では、国と県平均を下回る状況にある。
教育再生は大きな課題と認識している。
現場で働く先生に現状をしっかり把握してもらった上で、どこに原因があるのか私自身で検証したい。
特効薬はないが、マンパワーの充実は必要だ。正規教員をすぐに増やすのは難しいので、業務補助の支援員を増員したい。
全ての子どもに教育の機会をしっかり整えるのが行政の役割だ。
●市は昨年、鏡野、勝央、奈義、久米南、美咲の周辺5町と定住自立圏協定を締結し、連携して観光振興や病児保育の受け入れなどに取り組んでいる。
何もしなければ展望は開けない。
学校や病院が集中する拠点都市としての機能を生かすとともに、(真庭、美作市など5町以外の)周辺首長にも働き掛けて作州エリア一円での連携強化を図りたい。
●米海兵隊から陸上自衛隊日本原演習場(津山市、奈義町)での単独訓練実施を打診されている。どう対応するか。
市として受け入れるかどうか、早い段階で判断したい。
具体的な時期は明言できないが、地元住民の意見を聞いた上で表明する。
※県北の首長インタビュー
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