夏の節電 産業界困惑・・・

政府が西日本に節電を要請したことで、東日本大震災後の電力不足が全国に拡大する事になった・・・

企業の生産設備などを西日本に期待してきた産業界にも困惑が広がっている・・・


～以下、7月21日読売新聞朝刊より抜粋～

西 シ フ ト 企 業 誤 算

　西日本への生産移転などで夏場を乗り切ろうとしていた産業界からは不満が噴出しており、製造業が拠点をコストの安い海外に移す「空洞化」が進みかねない。
　経済同友会の長谷川閑史やすちか代表幹事は20日の記者会見で、「企業にとっては『関電よ、お前もか』という気持だろう。脅しでは無く海外移転を考えざるを得ない」と失望感を代弁した。
　産業界では、電力消費の多いコンピューター・サーバーを抱える電機・ＩＴ企業に西日本への移転を計画していた企業が多い。
　富士通は6月、電力不足の首都圏にある約1万台のサーバーのうち約3600台を兵庫県に移すなどしたばかりだ。電力消費の多いサーバーを東西に分散し、データ処理を滞りなく進める計画だったものの目算が狂った格好だ。「これでは節電の取り組みを全国で統一できない。対応が後手後手に回る」と困惑している。
　首都圏にある数1千台のサーバーを関西に移転する計画だったＮＴＴデータは、関電の節電要請を受け、移転先を東海、九州、中国地方のデータセンターに変更したが、移設は今週以降個になる見通しだ。
　日本銀行の山口広秀副総裁は20日の公演で、電力不足の影響について、日本離れなど「産業空洞化の動きが強まることがないかどうか。注意深く見ていかないといけない」と懸念を示した。
　20日に東京都内で開かれた日本商工会議所の意見交換会では、各地から電力不足を理由に海外移転を決めた中小企業が相次いでいるケースが報告された。岡村正会頭は「韓国や台湾は電気料金が安い。日本で生産できない分を海外で生産するのは、経営者として当然の判断だ」と述べた。

政府が20日発表した最新の需給見通しでも電力の供給余力は全国9社で3.3%の不足となるらしい・・・

こうなってしまうと、西日本へシフトしてきた企業の目算はもろくも崩れ去ってしまった訳だが・・・

結果、国内の産業の空洞化が現実味を帯びて来てしまった・・・

もう如何しようもない事なのだろうか・・・非常に残念な事・・・だが・・・

営利企業としては当たり前の事・・・責める訳にもいかないし・・・