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「iPS細胞」臨床研究の実施計画を了承…厚生科学審部会

2013-07-15 | 梅肉エキス
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 厚生労働省の厚生科学審議会科学技術部会(部会長・永井良三自治医大学長)は12日、理化学研究所などが申請していた、人工多能性幹細胞(iPS細胞)を目の病気「加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)」の治療に使う臨床研究の実施計画を了承した。
 同部会の下にある審査委員会が移植前に遺伝子異常の有無を審査するなど、安全体制を盛り込んだ。世界初のiPS細胞の臨床応用に向け、近く厚労相の了承を経て手続きが完了する。


ただ、これですぐに実用化されるわけではありません。

臨床研究の次には、治験と続き・・・それから実際、医療現場で使用されます

一般的治療として使用されるようになるまでには、まだ10年はかかるみたいです。


「加齢黄斑変性」の患者のうち、網膜の裏側に余分な血管が生える「滲出(しんしゅつ)型」が対象なのですが、

この患者さんにとって、10年といえば長すぎるのかもしれません・・・

でも、少しでも視力が回復するという希望の灯りが灯ったのも事実だと思います。


今朝は、この加齢黄斑変性に関する記事を紹介してみようと思います。

~以下、7月15日スポーツ報知より抜粋~

老化で視野の中心よく見えない iPS細胞臨床研究第1号に
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 あなたが50歳以上で、視野の中心がよく見えない、ゆがんで見える、暗く見えるといった症状があれば加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)かもしれない。目の奥にある網膜の中央にある黄斑が加齢に伴って異常をきたす病気だ。黄斑は視野の中心にあたり、ここが障害を受けると見たい所が見えず、読みたい文字が読めなくなる。

加齢黄斑変性

 加齢黄斑変性には「委縮型」と「滲出(しんしゅつ)型」がある。委縮型は黄斑の細胞が減っていくタイプで、進行は遅く、ゆっくり視力が低下していくが、高度の視力障害には至らない。滲出型は、黄斑に発生した新生血管から血液がにじみ出て、黄斑が障害を受けるタイプで、委縮型より進行が早く、視力低下や変視症(ものが歪んで見える)、中央の視野が欠けるなどの症状が表れる。新生血管はある時期が来れば活動を停止するが、高度の視力障害(矯正視力で0.1以下)が残ってしまう。2007年の調査では50歳以上の1.3%に加齢黄斑変性が見られ、国内に69万人の患者がいると推定されている。

 委縮型の治療法はないが、滲出型については新生血管をレーザーで焼く、血管新生薬で新生血管の発育を抑えるなどがある。ただし、失われた視力を取り戻すことは出来ない。

 しかし、iPS細胞(人工多能性幹細胞)で失われた視力を回復できる可能性が出てきた。先月、理化学研究所が申請していたiPS細胞を使った加齢黄斑変性の臨床研究が厚労省の審査委員会で了承されたからだ。iPS細胞による臨床研究第1号になる。具体的には、本人の皮膚からiPS細胞をつくり、網膜細胞に分化させてシート状に培養。それを直径2ミリ程度に切り取って網膜の下に注射針で移植する。

 すでにマウスやサルを使った実験では成功しているが、人では初めてになる。移植後に腫瘍ができる恐れがあるが、網膜なので経過観察が容易で、もし腫瘍ができてもレーザーで簡単に除去できる。一般的な治療として行われるのはまだ先だが、患者にとって大きな希望になる。

(医療ジャーナリスト・田中 皓)

 

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