ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

フランケンウィニー

2013-02-05 10:59:00 | 映画

子供向け映画は難しい。

決して悪くはない映画だと思う。だが、最後だけしくじった。子供向け映画の最後はハッピーエンドであるべきだとの考え方は分かる。

分かるけど、どうしようもない現実(愛するものの死)に対処できるようなるには、やはり訓練が必要だ。

だからこそ古来より子供向けの童話、寓話には悲劇を堂々と描いてあった。もちろんハッピーエンドだってあるが、アンハッピーエンドがあることも大切だと思う。

童話や寓話には、子供の心を強くさせるワクチンの役割があると信じているからだ。

だからこの映画の最後は、どうしようもない現実を受け入れる結末であるべきだ。私は映画の終わる直前まで、その方向に進むのだろうと予測していた。映画自体がそのような方向性を示していたからだ。

ところが最後の最後でハッピーエンド。

正直言って、がっかりした。想像だけど、多分営業サイドの横やりだと思う。奇才ティム・バートンの個人的意向の可能性もあるが、アンハッピーエンドを嫌う営業サイドの意見が通った可能性は高いように思う。

もっともアメリカでは、子供向けはハッピーエンドであるべきだとの固定概念が強い事情があることも分かる。でもねぇ、この映画に限って言えば、アンハッピーエンドでも納得できると思うのだよね。

全体的には、きわめて個性的な良い映画だと思う。ただ、ちょっと残念感が残るのが不満でしたね。

コメント (6)
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