外見だけではわからない。
往々にして人は外見で判断する。外見だけで人を判断することは、安全に距離を置くことでもあり、またその判断も世間の常識に照らして相応であることが少なくない。
だけど、実際に接し、話し、笑い、怒り、ぶつかり合い、そして初めてその人の真実が分かることもあった。たしかにあった。
その真実は必ずしも優しくはなく、多くの場合残酷でさえある。それでもだ、時として貴重な果実に出会えることもある。極々稀だとはわかっている。それを知るまでに失ったものは少なくない。
だからこそ、外見だけでは分からないと断言できる。分かった真実は、往々にして冷たい現実であり、自ら望んだ夢とは程遠い。でも、それこそが人生。
宮本輝が冷たく描く夢見通り商店街で暮らす人々の真実。無残で、酷薄で、軽率な真実。それなのに読後感が暖かい。不思議な作家だと思うけど、これからも読み続ける作家の一人だとも思う。機会がありましたら是非どうぞ。
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