病室のベッドの上で、思わず体をのたうちながら笑いを抑えるのに苦労した。
確かに楽しい。とりわけ執事の影山とお嬢様警部のやりとりは、捧腹絶倒の可笑しさ。しかも短編なので、気軽に楽しめる点も良い。
ただ、読んでいて、これライトノベル?との印象があったことは否定し難い。読後感が非常に軽いのだ。これで漫画チックなイラストがあったのならば、間違いなくライトノベルだと断言できるほど。
別にミステリーが重厚でなくてはならないわけもなく、このように気軽に楽しめるものがあっても良いと思うけど、この軽さゆえに当初は評価が低かったのだろう。
ご存知の方も多いと思うが、この作品本屋さんの店員さんたちのお勧め本として人気に火が付いた。本屋さんの店員さんは、自らも本好きが多いので、その御眼鏡にかなったというところだろうか。
まぁ、安楽椅子探偵ものとして十分な内容だし、なにより気軽に読めるのが良い。機会がありましたら、どうぞ。
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