予めお断りしますが、守秘義務があるので、大幅に脚色はしていますが、大筋は事実を元に書いています。
都内某所での講習会の後のことであった。見知らぬ方から声を鰍ッられた。講習の内容についての質問であったので、私の分かる範囲でお答えした。口調からして、ある程度日本語を話せる外国の方であるようだ。
もっとも、その研修では私も受講者の一人であり、なぜに私に質問に来たのかが分からない。その後、誘われて軽く珈琲をご一緒した。どうやら、某東南アジアにお住いの華僑の方であるようだ。
当初から疑問に思っていたので、なぜに私に声をかけたのか、それとも以前会ったことがあるのかを尋ねてみた。
すると、その方が言うには、他の日本人はスマートフォンばかり見ていたが、貴方は本を読んでいた。きっと、勉強熱心に違いないと思ったからだと言う。
実のところ、私はスマホを持っていないだけだし、本はハードカバーのミステリーなのだが、そこは黙っていた。妙なところに注目するものだと思った。
名刺を交換し、翌日には連絡があった。投資用に幾つか不動産を探しているので、案内して欲しいという。不動産は、それほど得意という訳ではないが、話の内容からして運転手として案内して欲しいようなので、予め料金を打診して、了解を得たので半日、付き合うことになった。
郊外の不動産を数件見て回ったが、納得した物件はなかった。私が驚いたのは、その評価の基準である。一言で云えば、投資効率のみでの評価であった。これには驚くと同時に感心した。日本人の買い方ではないと思ったが、今後人口が減少する日本では、このような外国人の投資が大きな役割を果たすことは確かだ。いい勉強になったと思う。
その帰りのことだが、ホテルに戻る途中で、某ショッピングセンターに寄った。土産物を買うと言う。なんと、某キュー○ーのマヨネーズばかり、段ボール4箱分お買い上げであった。これには驚いた。なんでも、このマヨネーズは海外では、プレミアが付くほどの大人気な商品であるそうだ。卵の黄身だけを使った、このマヨネーズは他社製品と比べても格段に美味しいと評判なのだそうだ。
再び日本に来るので、その際もよろしくとのお言葉を頂きお別れした。海外の人は、その着眼点からして違うものだと驚いたものだ。
そういえば、車内での会話のなかで、「日本人、スマートフォンで遊んでばかり。あれは良くない」と語っていたのが、妙に記憶に残った。私はスマホは持ってないが、PCゲームには結構はまっているので、内心赤面しながら運転していた。そうだよなァ、時間は大切にしないとねぇと思いつつ、再び風雲をやっている私。
ふむ・・・もう少し読書の時間を増やしましょうかね。