どうも最近のこのブログの記事は、戦争関連のものが多い。
自分でも少し驚くほどに、偏った記事が多く書かれている。自分で書いておいてなんだが、少々薄気味悪い。私は自分に予言者の資質がないことは十分に承知しているし、勘も鈍いほうだから、未来を予言している訳ではない。
では、何で軍事関連の記事を多く書いていたのかというと、やはり苛立ちだと思う。
なんで、日本のTVや新聞などのマスメディアの軍事関連の報道は質が低いのか。それに気が付く度に不満を貯め込んでいたらしい。特に隣の半島国家がひどかったが、実際はインドとシナの国境紛争もあったし、ロシアの軍用機とアメリカのF22との接近遭遇の件、カタールとサウジ諸国との軋轢など注意すべき事件は多々あった。
現在はアメリカがずば抜けた軍事強国であり、かろうじてロシアとシナがそれに追随する程度なので、世界規模の戦争の可能性は低い。その一方で、低レベルでの地域紛争の可能性は極めて高い。
今回の新型コロナウィルスの世界的拡散により、軍事的緊張は緩和されるどころか、間隙をぬって軍事的な威圧行為は増える一方である。厄介なのは、20世紀の物量と資金力がものを云う戦争ではなく、またハイテク兵器が優劣を競う高レベルでの軍事紛争でもないことだ。
これこそ、アメリカが20世紀末から訴えてきた低圧軍事紛争である。アメリカにせよロシアにせよ、高度な技術と多額の資金を投じた高性能兵器が主力である。
しかし、21世紀における戦いは、高性能なハイテク兵器ではもったいなさすぎる低レベルの軍事力を用いた戦闘がメインとなっている。
具体的に云えば、世界各地の海で問題になっている近代兵器をもった海賊だが、その兵器は携行型ミサイルや重機関銃が中心で、民間船などを襲い、貨物や財物を奪い、船員などを人質にとって身代金を狙う。
このような海賊に、数千億円の空母やイージス艦を投入したら、割に合わない、合わな過ぎる。必要なのは低コストで迅速簡便に活用できる軍事力である。
実際、最近の欧米の兵器調達を見てみると、目立つハイテク兵器の裏側で、安価で簡便なローテク兵器が地味に加えられているのに気が付くはずだ。
他人事ではない。もしシナから木造漁船に装った武装船が数千隻、西表島に上陸してきたら、どう対応するのか。あるいは半島からオンボロ木造船が数百隻、日本海を渡って日本各地の海岸に押し寄せてきたら、どう対応するのか。
現行の日本の海上自衛隊及び沿岸警備船では対応できかねることは明らかだ。それなのに霞が関は高額なハイテク兵器ばかり揃えようとしている。マスコミはどこに命中するか分からない弾道ミサイルや、性能不足のステルス戦闘機などを報じるばかり。
人員不足に悩む自衛隊の現状や、ハイテク兵器を上手く操作できないベテラン兵の問題は取材すらしていない。霞が関のエリート官僚様たちは、明らかに現状認識が遅れているが、それを放置している政治も悪いし、問題の認識さえ出来ないマスコミも論外だ。
イライラすることばかりなのが、軍事音痴、軍事無知、軍事放置の日本である。平和を口にする政治家は多いが、そのために具体的に効果のある政策を口に出来る政治家は滅多にいない。21世紀の日本を取り巻く軍事的緊張は高まる一方なのだ。
あァ、私の苛立ちはいや増すばかりだ。誰か、なんとかしてよと泣きたくなるぞ。