ヌマンタの書斎

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逆説の日本史4 井沢元彦

2023-06-02 20:35:53 | 

日本の常識は世界の非常識との言は、今も通じてしまうから情けない。

世界中で軍隊をなくせば戦争がなくなるなんて思い込むのは日本だけだ。日本を潜在的敵国として警戒する半島国家やシナ、ロシアが日本の非武装化を裏から支援するのは分かる。

しかし、理解不能というか、呆れるしかないのが、一般的な日本人にもかなりの数で非武装中立論に囚われていることだ。困ったことに、この脳内お花畑論者たちは、全体として善良で良識あるまともな社会人であることだ。

本気で、真面目に非武装こそ平和を守る第一歩だと信じている。いや信じ込んでいる。麗しき脳内理想に囚われて、現実をみないこと甚だしい。そんな善良ながらも異常な日本人を培ってきたのが古代の平安時代である。

実はこの時代の日本を統治していた政府には軍隊が存在していない。軍隊がなくても、平和を願う歌(和歌)を唱えれば平和は叶うとされていた時代なのだ。

しかし、軍隊がないからこそ、軍隊に替わる武装勢力が必要となった。それが武士であり、のちの平家、源氏が生まれた時代でもある。政府は軍隊を持たなくとも、地方の有力者たちは武力を持った集団を必要としていた。

なんてことはない。軍隊を否定する憲法を持ちながら、世界屈指の金満軍隊を持つ現代となんら変わりがないではないか。

何故に日本人は軍隊を否定するのか。その原点ともいえる時代にスポットを当てた表題の作品。是非とも目を通して頂きたいと思います。まぁ平和真理教とには「馬の耳に念仏」でしょうけどね。

コメント (4)
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