ヌマンタの書斎

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LGBT法

2023-06-27 12:15:01 | 社会・政治・一般

少数派が生き残る方法はそう多くない。

代表的なのは、少数派同士が固く連帯することだ。もう一つは人材教育に力をいれて優秀な人材を育成することだ。

具体的には、欧米社会におけるユダヤ人がその典型例だと思う。実際、現在、世界中で使用されるコンピューターの基礎原理は、ハンガリー系ユダヤ人でアメリカに帰化したフォン・ノイマンがチューリング、シャノンらと共に開発したものだ。

二進法をベースとしたプログラムであり、ノイマン型コンピューターとして知られている。アインシュタインもそうだが、天才的な才能を持つ多くの科学者を輩出しているユダヤ人は、ノーベル賞受賞者のなかでも際立っている。

ユダヤ人の優秀さは、家庭での教育が大きいと言われている。これは中世のヨーロッパで異端の民族として迫害されたが故に、生き延びるための優秀さを家庭で育む伝統が今も続いていることを意味している。

ただ優秀すぎるが故に孤立を招きやすいのも事実だと思うが、孤立を恐れず、自らの信念に従い立派な結果を出すことで生き延びてきた。嫌われるのも覚悟のうちであり、それだけに一度信頼されると、その絆は長く続く。

アメリカは優秀なユダヤ人を積極的に保護してきたが故に、優秀な人材を集めることに成功し、今日の覇権国としての地位の地盤を作ることに役立てた。

昨今、あれこれと話題に上がる性的マイノリティの人たちも、ユダヤ人同様に優秀さを身に着けて社会の荒波を生き延びてきた。実際、私が見てきたなかでも、経営コンサルタントや音楽家、舞台監督や俳優など公表こそしていないが、著名な人が少なくない。

そして知っておいて欲しいのだが、彼ら、あるいは彼女らは現在国会を通過してしまったLGBT法案に対して厳しい視線を送っている。自ら努力して成功への道を切り開いただけに、むしろ迷惑に捉えているそうだ。

私は性的志向は至ってノーマルなので、正直共感はしないが、特段積極的に差別する気はない。私の知る範囲では、性的マイノリティの人たちは自らが少数派であることを強く自覚しているので、他人の善意にすがって守られることは望んでいないように思える。

むしろ虚心にその努力と結果を認めて欲しいと考え、地道に生きている人が多い。

私は偏屈なので、今回のLGBT法案は一部の政治家が自らの善人ぶりをアピールしたいが故に、性的マイノリティの人たちを利用したように思えてならない。別に私は差別しようとは思わないけど、肝心の性的マイノリティの人たちから支持されないLGBT法案ってどうよ、と思いますね。

コメント (4)
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