入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

       ’16年「春」 (9)

2016年03月09日 | 牧場その日その時


 昨日、入笠へ行く途中、通称「山奥」氏の隠れ家に立ち寄ったら、早くも冬用のタイヤを普通タイヤに交換しているところだった。
「この1本で終わるからちょっと待っててくれ」
「あれ、でもこれもスノーでござるぞ」
「なに、折角はずしたタイヤをまた付けてしまったのか」
「そのようで、クク」
「じゃあ5本交換することになるのか」
 というようなドジな場面を拝見した後、ふたりで昼近く、入笠へ上った。
 予報通り気温が上がって、氷結した道路がどんどんと融けている最中だった。横で北海道出身の山奥氏は盛んに雪道の危険を説いてくれるが、適当に聞き流す。こっちもさんざん通った道だ。危険は承知、言われるまでもない。
「ああ、もう少しスピードを落としなよ」
「いや、大丈夫でござる」
 どこかの下手くそが、無理して通ったのだろう、轍がやたらと乱れた所もある。それにしても雪が少ない。約1カ月は早い。二酸化炭素の排出による温暖化なぞないと主張する学者もいるようだが、そういう人がこの光景を目にしたら何というのだろうか。
 小屋の周囲も、雪がない。仕事が始まる4月ごろの陽気だ。遅い昼を食べて大沢山にも行ってみると、そこにももう雪などほとんどなかった。ただ、それにしては、鹿の姿がないのはどうしたことか。まだ新芽の出るには早いせいかも知れない。
 牧場内のJAXAの観測所の前で、丁度来ていたK氏と少し話す。ドコンドコンと気軽に人工衛星を打ち上げるが、失敗したり使用済みになった衛星がゴミとなって地球を周回している。しかし、使用済み核燃料のように、まだそれらへの対策はできていない。氏はその観測をやっている。いつだったか中国が、自国の衛星をミサイルで破壊してその残骸が問題になったことがあったが、一時騒いだだけで、そんなことはみんなすでに忘れてしまった。「下町ロケット」とやらもいいけれど、しっかりとした方策を考えなければまずいだろう。
 慌しく牧場内を見回ってまた、雪道の運転を心配する山奥氏を乗せて帰ってきた。

 海老名出丸さん、新緑の5月楽しみに待ってます。
 
 
 
コメント
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