入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「秋」 (35)

2018年10月01日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 昨夜の台風通過に伴い、山室川は恐ろしいほど大量の濁流が流れていた。心配していた倒木は、少し前まで太い落葉松3本ほど芝平の手前の道路に倒れ込んでいたようだったが、すでに誰かが処理してくれてあった。「枯木橋」を過ぎると不思議にきょうも、道路に溢れ出た水が減って、さらにオオダオ(芝平峠)まで来ると、雨の降った後にはその雨水が決まって道路に溢れ出るのだが、今朝はそういう光景を目にしなかった。この辺りの台風の通過が深夜で、それからかなりの時間が経っていたせいだろうか。ともかく、幸いなことに途中でも、ここでも目立った被害はなかった。
 そして肝心の牛たちだが、囲いの牛たちも、第1牧区の牛たちも、昨夜は散々雨や風に痛ぶられただろうに、いつもと変わった様子はなかった。

「焼き合わせ」のツタウルシは見ごろを迎えたが、キノコに夢中の人たちの目に入っているのだろうか。まあ、「余計なことを言うな」という言葉が返ってくるだけだろうが、目を皿のようにしてそんなに下ばかりに目をやらず、たまには腰を伸ばして、自然の織りなす粋な計らいにも目を向けてみてはどうかと、つい言ってやりたくなる。
 ともかく、キノコ採りは地元の人たちに任せればいいから、秋の山を楽しもうとするなら本当は、この辺りをただ漫然と歩いてみるのがいい。そろそろ、ツタウルシだけでなく他のウルシ科やブドウ科も赤く色付き、やがて紅葉を代表するカエデやモミジも真っ赤に染まる。森や林は日毎に鮮やかな赤や黄が競い、錦をより輝かすようになる。
 最近「池の平」手前の官行造林に間伐が入った。あそこは人工林である落葉松に混じって幾種類もの天然木が生えていて、それが四季を通じて森の豊かさを見せてくれていた。気になって、雑木はどれも伐採するのかと作業の人に聞いてみた。すると「県の頭のいい人が考えて、天然木も残すことになっている」という返事だった。
 それでも重機が入れば、そのキャタピラの跡が縦横に残り現場は荒れて、切り倒されたままの灌木が林の中に散乱したままになっていた。機械化は止めようがないものの、何か割り切れないものが残る。

 秋風が旅に出ろと言ってませんか。小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。


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