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やはり、芝平線は通行できなくなってしまった。残るは一昨日下った小黒川林道か、もしくは千代田湖まで通常通り来て、そこからは「金鶏山」の東側を迂回しオオダオ(芝平峠)に出るという方法しか伊那側にはない。しかしこれらの山道は一般道と言うにはほど遠い悪路で、しかもどちらも現在木材運搬車や、工事用車両が行き交い通行には危険や困難を伴う。
なぜ毎年この時期に、わずか100メートルほどの舗装工事のため1ヶ月以上も、千代田湖から「枯木の頭(あたま)」経由オオダオ(芝平峠)を通行止めにするのか理解に苦しむ。非常事態なのだからせめて片側通行くらいは可能にしてもらえないだろうか。陸の孤島と化してしまった芝平に暮らす人や、山奥氏はどうするのだろう、気の毒に。
今思い付いたが、もう一つだけ手がある。小豆坂トンネルを超えてすぐ「高峰線」に入り、悪路難路ながら尾根道を「枯木の頭」まで来て、それからオオダオ(芝平峠)に下り、後はいつもの通りの来方である。枯木の頭からオオダオまでは今でも普通に通行できる。きょうは一つ、それなりの覚悟と準備をして、この道を帰ってみようと考えているところだ。
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昨日の撮影について、その感想も少し呟いておこう。いつも感心することながら、男女ともども若い人が実によく動き、働くことである。徒弟制度的な部分も垣間見られないわけではないが、それに耐え明るく、不平はこらえてといった、あんな姿は他では目にしない。朝早くから夜遅くまで、多種多量の機材運搬、その設置、いつ終わるとも知れない撮影、そして暗くなってから散乱した機材の撤収。かと思えば、出演者に対する特別な配慮やその世話等々、それが終わりなく明日も明後日も続く。見ているだけで疲れてくる。しかし、皆が淡々とこなす。幾年ぶりかで会ったOさんはいつの間にか結婚して、1児の母になっていた。
あの人たちを見ていると、過労による自殺など、どこの世界のことだろうと思えてしまうのだが・・・。
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