入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「秋」(29)

2020年09月24日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 やはり昨日、久しぶりに山を下りた。里へ帰る理由付けに、山室川流域のコスモスの咲く風景や、秋の取入れが始まった鄙びた山里の眺めなどと、目にしたいこの季節の風物を挙げるには事欠かない。その中でも毎年、紅葉のさきがけとしてツタウルシの葉が色付いていくのを楽しみにしてきた。昨日「焼合わせ」を通りかけて、薄茶色に変わりつつある落葉松の林の中に、まだ盛りとまではいかない色付きかけたそのツタウルシの葉を目にした。
 ここにいて気付いていただけでなく、秋は里でもすでに始まっていた。それも目に入る風景ばかりでなく、自作のサンマ飯にも、到来物の栗おこわにも、そして久しぶりに目にした陋屋の雑草の茂る庭にもあった。

 ところで、秋の味覚の代表でもあるキノコが不作だということを呟いたことがあった。その理由の一端を、久しぶりに一昨日テイ沢、そして昨日山室川の流れを見て納得した。思っていた以上に山が乾いてしまっていたのだ。どちらも澄んだ渓流が渓を潤し、時に信じられないほどの大水を流す狂暴な面も見せるが、それにしてもあれほど流れが細くなっている両谷を目にしたことはこれまでなかったと思う。
 9月に入って、大雨ばかりか台風も来た。雨が少なかったとは思わなかった。結構、警戒を呼び掛けられていた記憶もあり、12号台風にしてもしかり。「秋雨前線」という言葉は嫌になるほど聞いた気がする。
 またこんなことを言うと怒る人がいるが、どうもこのごろの天気予報は当たらなかったり、見逃したりを恐れるあまり、客観性を疑いたくなるような報道がままありはしないかと思うことがある。それで良し、という意見もあることは知っている。
 確かに、自然災害には要注意であることは当然すぎるほど当然だし、それでも大きな被害が思わぬ場所で起きていることは間違いない。昨今の温暖化の影響と言われる複雑な気象状況を気象予報士が懇切丁寧に解説してくれるのは有難い。しかし、その後のお定まりの警戒を呼び掛ける言葉、あれも予報士の仕事では荷が重くはないかと、ついそんなことまで考える台風の季節だ。
 
 今朝家を出る時、近くの老婆に苦情を言われた。「一本木様」と愛称する7乃至8軒ばかりの家で守る小さなやしろがあり、今年はその当家(とうや)でありながら、雑草の草刈りを怠っているというのである。それを見かねて他の人がやったから、その人に一言お礼を言えとのこと。ここでやる草刈りと比べたらあんな所など、それこそままごとのようなもの。知らせてくれたら山を駆け下り15分で片付けたのに!と言うようなことがあった。そして、いま入った電話は、土曜日の朝、3時半から始まる予定の撮影が悪天気を理由に1日延びただと。・・・、・・・(聞こえましたか?)。
 これから牛たちを第4の放牧地AからBまで誘導する。果たして、上手くいくか。本日はこの辺で。
コメント
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