入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「春」(23)

2021年03月29日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 covid-19も心配だが、今ミャンマーと呼ばれる国の混乱の行方が気になる。27日に行われた軍の式典に対し、抗議した市民が114人も殺されたという(「毎日新聞」)。すでに多数の死傷者が出ていて、さらにこの事態である。
 にも拘らず、国際社会は手をこまねいているようにしか見えない。国連もいつもながらで、この組織はあまりにも頼りない。水面下では何らかの動きはしているだろうが、存在の意義が疑われないか。
 日本は国連関連では米中に次いで第3位と、それなりの金額を拠出している。あの機関で働く人々は給与、手当などは納税の義務から免除され、上級職員は外交官と同等の特権が与えられているはずだ。しかし、一体何をやっているのかわれわれの目には届いてこない。
 ロシアなどの拠出は、8位のブラジル、9位のカナダの後塵を拝し10位、2019年から2021年の間に日本の分担率が8.5パーセント(2億4,000万ドル)であるのに対し、ロシアはたったの2.4パーセント(6,750万ドル)と、あまりにも少ない(金額は端数切捨て、外務省広報)。
 ミャンマー軍事政権に「友好的な支援」をするこの国のことはさて措いて、日本政府も堂々と「虐殺だ」と、なぜ声を上げないのか。
 日本を含む12か国の国防関係者もミャンマー国軍に対して非難の共同声明を発表ときょうの報道。この非難に加わらなかったロシアと中国は、同じことが起きればミャンマーの治安部隊と同様の対応をすると言う意味なのか。

 60年、70年の日米の安保条約の改定時、日本も大混乱が起きた。60年の強行採決では、女子大生が亡くなった。退陣を余儀なくされた岸首相(安倍晋三前総理の祖父)は後にTVの取材で、警察力の弱さがあのような事故を招いたと語っていた。それを聞いた時は大いに憤慨したが、今になって思えばあの発言は必ずしも言い逃れではなかった。その後、警備力は強化され、70年には反対運動はさらに過激化したが、それでも圧倒的な警察の取り締まりの前に沈静化した。そしていつしか、大規模な学生運動はこの国から消えた。
 ミャンマーでは治安部隊・軍が今の体制維持のために自国民に発砲し、流血の事態が続いている。日本はいろいろな接触方法があるようだから役人の接待問題ばかりに明け暮れず、今こそもっとしっかりとした支援策を考えるべきではないのか。
 香港の市民も、一握りだか二握りだか知らないが権力者によって、温暖な気候の国から極寒の地にでも強制移住されたようなものだ。中東は相変わらずきな臭いし、これだって、一部の人間の権力への妄執と横暴から、多くの人の一度しかない人生が狂わされている典型だろう。

 きょうの独り言は、入笠牧場とは何の関係もありません。それでもつい、本日はこの辺で。 
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