入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「秋」(11)

2021年09月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

Photo by Ume氏

 こうして上空から眺めてみればこの谷には、すでに本格的な秋が始まっていた。特に第1牧区へ上がっていく第2牧区の牧草の色、初の沢が始まった辺りの落葉松の色、そして久しぶりに目にした空の色にもそれを感ずる。
 この谷からは初の沢が下流で山室川へ流れ込み、さらに高遠ダムの上流で三峰川と合流する。他方、小黒川は逆方向に流れ戸台で戸台川と合流して黒川となり三峰川に合流している。結局、入笠を起点として南北二方向に分かれた水は再びそこで一つの流れになってさらには天竜川と交わり、やがて大洋へと通じているわけだ。
 
 そんなことを、灰色の曇り空を眺めながら改めて考えていたら人の声がした。森林管理署のWさんともう一人で、きょうは猟友会と一緒になって西谷林道及びその付近で野生鹿の駆除のため、くくり罠を掛けるという。行政も鹿対策には相変わらず手を焼いていることは知っていた。昨日も県から派遣された調査員が2名、事前の連絡もなく来た。
 いつもながらの自論である、繁殖抑制剤、すなわち鹿対策専用のピル、を開発する以外には手はないだろうと言っておいた。その方が、鹿を殺すのではなく頭数を減らすのだから、この方が余程平和的で動物愛護団体の理解も得られやすいのではないかと。抑制剤の開発までのつなぎには、くくり罠ではなく、囲い罠を設置した方が効果だけでなく、経費も手間もかからないのでは、とも。また、専用の焼却施設も必要だろう。
 とにかく、野生鹿対策は深刻な問題であることはここでも同じで、しかしこれまでのように、人とお金を使うだけで成果を上げることは難しいだろう。



 先日、スープに使ったキノコをコムソウと誤って呟いたが、正しくは「タマゴタケとクリフウセンタケでーす」とKM子さんから訂正が入った。きょうはその時に頂戴したマツタケで松茸ご飯を作っている。いい匂いがここまでしてきた。ここにも銀串があるから、マツタケと牛肉のブロシェット、などという物もできるのだが、牛肉はご法度だから我慢する。とにかく、小さな秋でなく贅沢な大きな秋が訪れてくれ、KM子さんとS氏に感謝。
 本日はこの辺で、明日は沈黙します。

 

コメント
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