入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’21年「秋」(3)

2021年09月03日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など
 
 
 昨日も雨の中を第1牧区へ上がっていけば、軽トラが来るのに気付いた牛たちが一斉に近付いてきた。雨のため給塩を控えるつもりでいたがその時は霧雨程度だったから、また小屋まで下って塩を持って行ってやった。殆ど雨は止んでいた。
 以前から不思議に思っていたが、このホルスの群れにはいつも1頭の和牛がいる。この牛は人懐っこく、すぐ後を付いてこようとするのだが、和牛は除角しない牛が多く、この牛もそうで、あまり近付いてもらうと悪気はなくてもそのトンガリに引っ掛けられそうになる。フウフウ言って近寄る雨に濡れた牛の背中を押し返したり、塩を入れた袋を鼻っ面から遠ざけたりして、それでも近寄る牛を引き連れ塩場まで行き、さあ舐めろとばかりにお待ちかねの物を塩鉢に入れてやった。
 思い出したが、この和牛の19番はいつもホルスの20番と一緒にいた。このホルスが途中から下牧して、しばらくは和牛の群れにもホルスの群れにも入れずにいて、そのうち自分の居場所としてはホルスの群れの方がいいという判断になったのだろう。和牛として大きな態度が許されるはずだ。
 この段階ではすでに頭数を数えていたが、どうしても1頭足りない。群から離れてホルスが1頭だけでいるということはおよそ考えられない。何かあったかも知れないと、いつもながらつい悪い方に考える癖が出て、急いで牧区内を探すことにした。
 第1牧区の西の端、一番低い場所に「どん底」と呼んでいる放牧地がある。そこへ下っていってみたら和牛の群れがいて、大人しく草を食んでいた。ところが、近付いていくとまた臆病なF1(エフワン)の38番にでも扇動されたのか、急にそこよりか一段高い「舞台」に向かって黒い群れが走り出した。なんとその中に、白と黒のまだら模様の1頭のホルスがいた。多分26番のホルスだと思ったが、耳標で確認するのを止めて、頭数の確認だけをしてその場を離れた。
 牛は面白い。このごろはホルスと和牛は殆ど一緒に行動しなくなったと思っていたところ、その中に1頭づつ変わり種が混じっていたことになる。牛の考えることは、まだまだ分からないことが多く、例えばあのおとなしいと思っていたジャージー牛も、塩場では他のホルスを寄せ付けず、塩鉢を独占していた。

 下へ行った折に、草刈り機の歯をもう1枚と、チェーンソー用のやすり2本、及び前から欲しかったデプスゲージを買ってきた。そして昨日はチェーンソー2台の歯をいつもよりかより入念に研ぎ、小屋の裏側の落葉松の木2本を"試し斬り"にした。キャンプ場の木の柵が痛んでいたので、きょうはそれらの木を使って直すつもりでいる。まだ表皮はそれほど苦労せずに剝けるだろう。
 本日はこの辺で。

 
 
コメント
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