入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「春」(47)

2023年05月06日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 連休中、入笠へ多くの人が来ても、まだまだ知られてない山や谷がある。日の射すのを拒むシラビソの自然林、流れが見えないほど深く切れ込んだ谷、細い尾根の向こうには雪で化粧した銀嶺が見え、天気の良い日は暖かい草の道が続いている。クマもいる。
 昨日はそんな山へ久しぶりに行った。車などで慌ただしく通ってはもったいない場所だと痛感し、反省ながら。

 キャンプ場Aの背後に見えている枯草の斜面が第2牧区の一部で、この写真には写っていないが、上部には現在闘っているカヤと落葉松に荒らされた放牧地がある。追い上げ坂は落葉松の林の陰になり、昨秋から今春にかけて設置した牧柵もこの斜面にある。
 第2牧区の写真に見えているこの場所も、一時は落葉松が生えて放牧を諦めた期間が何年もあったが、なぜか牛たちはそうなる前のこんな所を好んだ。そのため一念発起して、落葉松を切り倒し、カヤを刈り、現在では放牧ができるようになった。
 1年では終わらない根気の要る仕事であったけれど、農業実習に来た東部支所の職員が草刈りを手伝ってくれたこともあった。



 作業がほぼ片付きつつある第2牧区の上部がここ。風が渡る平坦な草地で、牛たちはこの環境をきっと喜ぶはずだ。もしもまたカヤや落葉松が生えてくれば、今度は牛と鹿が退治するだろう。
 そのずっと向こうに見えているのが第1牧区で、同牧区、第2、そして谷を挟んだ東側の第4の牧区があれば、恐らく現況からすれば放牧地が不足することはないと思う。
 なお、入笠牧場最大の広さを持つ第3牧区、そして第5牧区は、今でも放牧目的以外で充分に牧場に貢献しているし、今後の課題にすればいい。

 写真の隅に1台の軽トラが見える。あれが最大の手助け、およそ何でも受け入れてくれる理想の女房役、頼りの軽トラである。長雨のつづく6月、9月、雪の降り出す11月でさえ、故障もせずにずっと一緒に働いてくれた。酷使し過ぎたかも知れない。あの軽トラが役を終えた時、一緒に牧を去ると決めている。
 
 本年度の営業案内については下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。明日は沈黙します。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする