入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’23年「春」(50)

2023年05月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 朝5時、早く目が覚めたので朝飯前にひと仕事した。第2牧区へ行って見たら、たった2,3日前に刈り取ったカヤの新しい芽がもう出ていた。先端は刈られてもその下部の方の勢いは止まらず、押し出されるようにして次々と発芽してくる。
 カヤの他にも実生から生えた落葉松、じわじわと草地に迫るクマササ、どれもこれも自然の力ではあるけれど、そう言って放置しておくわけにもいかない。今の景観が台無しになってしまう。

 きょうの写真で果たして伝わるか自信ないが、昨年の枯草と、新しく萌え出た牧草の縞模様がどちらも拮抗しているように見え、今だけの風景だけれど爽やかでいい眺めだ(真ん中の落葉松が邪魔かも知れないが)。
 これから次第に、今の複雑多彩な周囲の色調は、鮮度の落ちた野菜のような味気のない、退屈な緑の色に変わっていく。そのころでも、きょうのように早起きをして、牧場や牛の様子を見て回るだろうか。約1ヶ月後のことになる。

 連休はどこの観光地でも行楽を愉しむ人たちで賑わったようだ。テレビは外国人客も多かったと報じていた。「インバウンド、インバウンド」と叫ぶ人たちには何よりだ。
 ところが、当牧場の山小屋やキャンプ場はいつになく静かだった。もしかすれば営業案内にキャンプは「10組限定」などとしたため、予約しても駄目だろうと判断した人たちがいたかも知れない。迎える側としてはあまり混雑しない、静かな環境を味わってほしいと考えて決めたことだが、当面はそれでも今の方針を続けたいと思っている。
 
 確かに、人が来て賑わいのあることが相乗効果を生んでいると思える観光地、名所旧跡は多い。そんなことを言ってはいけないかも知れないが、例えば清水寺の舞台に訪れた観光客のどれほどの人がその寺が法相宗で、奈良、興福寺の末寺であることを承知していただろうか。
 そんなことより、有名な寺院の賑わいの中の一人でいられることに満足して、訪れた先が神社であろうと寺であろうと、多くの人にとってはそんなことはどうでもよかったように見えた。迎える側の神社仏閣においても、きっと人が来て賽銭がたくさん入ればそれでいいのだろう。

 いやいや、僻んでいるように聞こえたかも知れないが、もしそうなら、10組限定の方針など変えてしまうでせう。

 本年度の営業案内については下線部をクリックしてご覧ください。
 本日はこの辺で。

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