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先日、久しぶりに散歩に出た。昨日ときょうの写真はその折に撮ったもので、野焼きの後にも少し緑の色が目に付くようになってきたのが分かる。田畑からは元気な人の声が聞えてきて、それも風景を明るしているようだった。
待望久しかったカタクリの葉も、昨日新しい顔を覗かせた。そのうちボケも白い花を咲かせるだろう。
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今年は、すっかり散歩の回数が減ってしまって、体力の衰えを気にしていた。しかし幸いいつもと変わらずに歩け、炬燵の虜囚としては少し自信を取り戻せた。
集落のほぼ中央を南北に走る県道があり、そこから5、600㍍ほどは登りが続き、その先に中央奥に仙丈岳を据えて開田が拡がっている。
途中に「洞口の坂」があり、子供のころはここで一息入れて、よく冷たい清水を飲んだものだった。今は脚力の目安にしていて、ここを一気に登れなければ自らの肉体的老いを認めるつもりでいる。
この頃テレビなどで同年配の人を見ると、その老けまくった顔に驚き、ならば自分も他人から見れば同類なのだと言い聞かせるように努めている。ただし、気分までもそうかと言えば、幸か不幸かまだ未熟な後期高齢者である。それを良しとしている。
と思いつつ、刺身のつもりで横の皿の沢庵にワサビを塗ったことを寂しく自嘲したり、洗濯機のある風呂場に行くつもりで台所へ行き、何をしようとしたのか忘れて自らを叱る、そんな老いの悲哀を感ずることがよくある。
とにかく歩くことはまだ問題ないようだ。身体に痛いところも痒いところもない。今年も牧の仕事はまず大丈夫だと言っていいだろう。
赤羽さん、便りありがたく拝読しました。春の東京行は恒例でしたが、今年はその機会を逸しました。段々そうなるでしょう。
行けば大概訪れる所は宿舎の関係もあり靖国神社、上野公園とその界隈、皇居周辺ですかね。玉川上水路や、もっと郊外にも思い出深い所がありますが、今や繁華街にはどこも行きたいと思う場所がありません。元来が東京の田舎者でしたから。
晩年を、20年近くも山の中の牧場で働くとは自分でも驚いていますが、これも運命のように思っています。他の晩年など想像できないし、やもめ暮らしながらもきっと、一番向いてる暮らし方に出会えたのでしょう。
冬の攪乱はまだあっても、やがてはいい季節が来ます。残り少ない山の生活、今春は仕事を放り出しても、というくらいのつもりで、野生との「結婚」を果たし、飽くなきほどに慈しむつもりです。
いつも親切な助言をもらいながら、充分にそれらを活かせずにいてすみません。感謝しています。お出掛けください。
雨が降っている。一雨ごとに暖かくなると思いつつ、それをぼんやりと眺めている。梅の花が散ってしまいそうだ。
本日はこの辺で。