■ちょうど1年前のきのう、平成20年8月3日(日)午前5時52分、首都高速道路5号池袋線下り熊野町ジャンクションにおいて、走行中のタンクローリーが横転・炎上が発生しました。
事故を起こしたこのタンクローリーが、実は群馬県高崎市にある多胡運輸所有であったという情報が事故後間もなくネットに飛び交い始めました。当時、当会のブログが1日5千件ものアクセスを記録したことからも、社会的に大きな波紋を起こした事故だったことがわかります。
首都高では、この事故により、現場で通行止めを行い、消火活動及び消火剤等の撤去作業、路面清掃などの緊急対策を行いました。翌日、警察・消防の現場検証が終了後も、道路の安全確認のための点検・調査及び緊急補修工事、そして、40mに渡り最上層の橋桁の交換を突貫工事で行い、完全復旧した10月14日まで現場周辺は長期間の通行止め規制が実施されました。
■首都高が報じた事故直後の概要は次のとおりでした。
1.交通事故・車両火災の概要
- 発生日時:平成20年8月3日(日)午前5時52分
- 発生場所:5号池袋線下り熊野町ジャンクション(東京都板橋区熊野町)
- 事故概要:タンクローリー(積載物:ガソリン16キロリットル、軽油4キロリットル)が右側車線を走行中横転、左側側壁に衝突し炎上
- 人身被害:タンクローリーの運転手が重傷、その他の人身被害はなし
- 経過:
8月3日(日)
5:52 事故発生。直ちに通行止め、消火活動開始
6:20 現地対策本部設置
11:34 鎮火
20:15 消防活動終了。直ちに遮音壁等撤去作業開始
8月4日(月)
5:00 遮音壁等撤去作業終了
9:00 災害復旧本部設置
10:00頃予定 現場検証開始(警視庁・消防)
12:00頃予定 安全性確認調査・緊急補修工事開始
2.通行止め、入口閉鎖等の概要
- 区間:・5号池袋線(上)板橋ジャンクション~熊野町ジャンクション
・5号池袋線(下)北池袋~板橋ジャンクション
・中央環状線(内)板橋ジャンクション~西池袋
・中央環状線(外)西新宿ジャンクション~板橋ジャンクション
- 入口:・5号池袋線:東池袋(上)、板橋本町(上)、一ツ橋(下)、飯田橋(下)、東池袋(下)
・中央環状線:滝野川(内)、中野長者橋(外)、高松(外)
- 期間:現場の目視から上層部分等に相当程度の補修が必要となる見込みです。損傷の度合いを調査し、緊急補修工事が終了した時点で、お客様の安全な通行が可能であるとの判断ができ次第通行止めを解除いたします。
■首都高は、復旧工事が終わり、約2ヶ月ぶりに全面開通した平成20年10月14日、この事故による被害額は約45億円に上る見通しだと発表。事故を起こした運送会社に、相応の賠償額を請求する方針であることを記者発表しました。
復旧工事では一部を通行止めにしながら、熱でゆがんだ橋桁を40メートルにわたり架け替えました。首都高では、この復旧工事費に約20億円を計上し、通行止めがあった平成20年8、9月の料金収入は393億8000万円で、昨年の約419億2000万円から25億円余り減収。復旧工事費と合わせ、首都高はこの事故による被害額は合わせて最大45億円に上る見通しとしました。しかし、料金収入の減少は、景気低迷やガソリン高でマイカー利用が減ったなどの要因もあるとみられるため、首都高は事故の影響で収入がどれだけ減ったかを精査、平成20年度内に賠償請求額を確定し、事故を起こした群馬県高崎市の多胡運輸に求める方針を表明しました。
記者会見した首都高の佐々木克己社長は「損害が経営に与える影響は小さくない。賠償請求をきちんとやりたい」と述べ、多胡運輸だけでなく、ガソリン運搬を依頼した荷主にも賠償請求できるかどうかも検討する方針を示していました。
■ところが、首都高では未だに多胡運輸に損害賠償請求を行っていません。保険で全額カバーされたのかどうかも、分からずじまいです。一方、多胡運輸はもとより、その元請のホクブトランスポートや、荷主の出光興産は、首都高史上最大の物損事故から1年を経過しても、記者会見さえしていません。
年間売上規模約2億3000万円といわれる多胡運輸は、巨額の賠償金を前に、メインバンクのしののめ信用金庫(本社:群馬県富岡市)が資金を回収して、あえなく倒産するのでは、と見られていましたが、何事も無かったように営業を継続しています。通常では到底考えられない状況です。
■平成20年10月14日に、首都高が巨額損害賠償を多胡運輸に請求する意向を記者表明した際に、多胡運輸社長は「被害額を聞いて驚いている。できる範囲で誠心誠意、対応させていただきたい」とコメントしていましたが、“できる範囲”を特定されないまま、1年が経過したわけです。民法上では、あと2年すれば消滅時効となりますが、はたしてどうなることやら。
一方、首都高の利用者は、この炎上事故の影響で、たとえば事故の翌日の平成20年8月4日、首都高は4号線新宿入口付近から、都心環状線を経由して6号向島線小菅ジャンクションまでの約17キロで終日渋滞が続き、一般道の利用者も、首都高速5号線と並行する川越街道(国道254号)の上り線が埼玉県新座市から板橋区内まで約15キロ渋滞。また、中山道(国道17号)や目白通り、明治通りなども終日混雑するなど、その後、2ヶ月以上も不便を強いられました。
■こうして、あの首都高史上最大の物損事故発生から1周年を迎えたわけですが、多胡運輸の社長の実兄が、かつて15年間にわたり安中市土地開発公社を舞台にして荒稼ぎした51億円余の巨額詐欺横領事件のほうも、刑事事件初公判からまもなく14周年を迎えようとしています。
この我国地方自治体では史上最大の横領事件では、多胡運輸の実兄の元職員の単独犯行とされて幕が引かれて、実兄だけが懲役14年(未決勾留200日を含む)の刑事罰を受けました。しかし、事件発覚直後に市内にばら撒かれた「怪文書」(当会ブログ参照)にも真相が占われているように、市民の間でも、この巨額横領事件が、多胡邦夫の単独犯行では到底なしえないという見方が圧倒的です。
■「51億円事件」とか「タゴ事件」などと安中市民から呼ばれている巨額横領事件では、警察も初動捜査はかなり真剣に行っていました。また、この種の事件でよく見られる現象として、事件発覚直後は、まだ混沌としていて情報統制も十分行き届かず、数多くの情報が乱れ飛びました。その中で、事件関係者を震撼させたのが、タゴの親族、そしてタゴと親しかった政治家や自営業者らが設立した「株式会社芙蓉」という会社の存在に関する情報が巷に流れ出したことでした。なお、文中、敬称略としています。
事件発覚直後から、この前代未聞の事件の真相解明に奔走してきた当会では、市民らかの通報に基づき、この会社の情報について、さっそく平成7年7月5日に商業登記簿を取り寄せて確認しました。商業登記簿によると、株式会社芙蓉の会社内容は次の通りでした。
**********
・商号 株式会社芙蓉
・本店 群馬県安中市安中3,509番地1(その後平成5年9月14日に、群馬県安中市安中3784番地1に移転し、同年9月17日に登記)
・公告をする方法 官報に掲載してする
・額面株式1株の金額 金5万円
・発行する株式の総数 800株
・発行済株式の総数 200株
・資本の額 金10,000,000円
・登記用紙を起こした事由及び年月日 平成4年8月31日
・目的
1.不動産の売買・賃貸・管理及びその仲介
2.建築設計・企画・管理
3.土木建築工事の設計・施工及び請負
4.喫茶、レストラン、スナック等の飲食店の経営
5.食料品並びに日用雑貨品の販売
6.損害保険の代理店
7.前各号に附帯する一切の業務
・役員に関する事項
取締役 多胡茂美
取締役 内田貢禄
取締役 津石秀明
取締役 早川正雄
代表取締役 多胡茂美(群馬県安中市安中1,774番地2)
監査役 XXYY
平成5年9月11日、以上6名重任。平成5年9月17日登記。
※役員欄2丁。平成5年9月17日1丁除去 登記官小林(印)
・その他の事項 株式の譲渡制限に関する規定
当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない。
**********
■この会社の役員に、名を連ねているのは、代表取締役として多胡茂美、役員として、早川正雄、内田貢禄、津石秀明の4名です。そして監査人にXXYYがいます。また、この株式会社芙蓉の本店登記場所は、安中市安中3,509番地1(その後平成5年9月14日に、群馬県安中市安中3784番地1に移転し、同年9月17日に登記)となっています。この登記場所は、いずれも早川正雄が学習塾を開いていた場所です。
また、取締役の一人の内田貢禄は、当時、安中三菱自動車販売(株)に課長として勤めており、平成元年7月12日、多胡邦夫に中古の三菱ランサーバンを69万1000円で販売しました。内田貢禄は、早川正雄と親しく、平成18年12月12日まで、早川正雄後援会の会計責任者として、群馬県選挙管理委員会に登録されていました。もうひとりの取締役の津石秀明も、年齢的に、早川、内田らと同じくらいだと言われています。
■なかでも、多胡運輸社長の多胡茂美と特に親しいことを警察で供述した早川正雄については、この事件関係者の政治関係者として唯一、事情聴取を受けていますが、同氏が経営している学習塾の母体である株式会社適塾についても、当会は平成7年6月30日に商業登記簿を取り寄せて確認しています。商業登記簿によると、同社の会社内容は次の通りでした。
**********
・商号 株式会社適塾
・本店 群馬県高崎市下小鳥町43番地
・公告をする方法 前橋市において発行する上毛新聞に掲載してする
・額面株式1株の金額 金50,000円
・発行する株式の総数 1,600株
・発行済株式の総数 400株
・資本の額 金20,000,000円
・登記用紙を起こした事由及び年月日 設立 平成2年5月8日
・目的
1.学習塾の経営
2.家庭訪問による学習指導業務
3.図書販売
4.食品販売
5.飲食店の経営
6.不動産の売買・賃貸・管理及びその仲介
7.建築設計・企画・管理
8.土木・建築工事の請負
9.損害保険の代理店
10.前各号に附帯する一切の業務
・役員に関する事項
取締役 早川正雄
取締役 早川佳子
取締役 櫻井健一
代表取締役 早川正雄(群馬県安中市板鼻2749番地)
監査役 XXYY
平成5年6月25日、以上5名重任。平成5年8月20日登記。
※役員欄3丁。平成5年8月20日2丁除去 登記官山畑(印)
・その他の事項 株式の譲渡制限に関する規定
当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない。
**********
当時、株式会社適塾の代表取締役には早川正雄、取締役には早川佳子、櫻井健一が名を連ねていました。早川佳子は同氏の親族と思われます。また、櫻井健一は、既述のとおり平成18年12月12日から、内田貢禄のあとを引き継いで、早川正雄後援会の会計責任者として、群馬県選挙管理委員会に登録されていました。
【ひらく会情報部・この項「その2」に続く】
事故を起こしたこのタンクローリーが、実は群馬県高崎市にある多胡運輸所有であったという情報が事故後間もなくネットに飛び交い始めました。当時、当会のブログが1日5千件ものアクセスを記録したことからも、社会的に大きな波紋を起こした事故だったことがわかります。
首都高では、この事故により、現場で通行止めを行い、消火活動及び消火剤等の撤去作業、路面清掃などの緊急対策を行いました。翌日、警察・消防の現場検証が終了後も、道路の安全確認のための点検・調査及び緊急補修工事、そして、40mに渡り最上層の橋桁の交換を突貫工事で行い、完全復旧した10月14日まで現場周辺は長期間の通行止め規制が実施されました。
■首都高が報じた事故直後の概要は次のとおりでした。
1.交通事故・車両火災の概要
- 発生日時:平成20年8月3日(日)午前5時52分
- 発生場所:5号池袋線下り熊野町ジャンクション(東京都板橋区熊野町)
- 事故概要:タンクローリー(積載物:ガソリン16キロリットル、軽油4キロリットル)が右側車線を走行中横転、左側側壁に衝突し炎上
- 人身被害:タンクローリーの運転手が重傷、その他の人身被害はなし
- 経過:
8月3日(日)
5:52 事故発生。直ちに通行止め、消火活動開始
6:20 現地対策本部設置
11:34 鎮火
20:15 消防活動終了。直ちに遮音壁等撤去作業開始
8月4日(月)
5:00 遮音壁等撤去作業終了
9:00 災害復旧本部設置
10:00頃予定 現場検証開始(警視庁・消防)
12:00頃予定 安全性確認調査・緊急補修工事開始
2.通行止め、入口閉鎖等の概要
- 区間:・5号池袋線(上)板橋ジャンクション~熊野町ジャンクション
・5号池袋線(下)北池袋~板橋ジャンクション
・中央環状線(内)板橋ジャンクション~西池袋
・中央環状線(外)西新宿ジャンクション~板橋ジャンクション
- 入口:・5号池袋線:東池袋(上)、板橋本町(上)、一ツ橋(下)、飯田橋(下)、東池袋(下)
・中央環状線:滝野川(内)、中野長者橋(外)、高松(外)
- 期間:現場の目視から上層部分等に相当程度の補修が必要となる見込みです。損傷の度合いを調査し、緊急補修工事が終了した時点で、お客様の安全な通行が可能であるとの判断ができ次第通行止めを解除いたします。
■首都高は、復旧工事が終わり、約2ヶ月ぶりに全面開通した平成20年10月14日、この事故による被害額は約45億円に上る見通しだと発表。事故を起こした運送会社に、相応の賠償額を請求する方針であることを記者発表しました。
復旧工事では一部を通行止めにしながら、熱でゆがんだ橋桁を40メートルにわたり架け替えました。首都高では、この復旧工事費に約20億円を計上し、通行止めがあった平成20年8、9月の料金収入は393億8000万円で、昨年の約419億2000万円から25億円余り減収。復旧工事費と合わせ、首都高はこの事故による被害額は合わせて最大45億円に上る見通しとしました。しかし、料金収入の減少は、景気低迷やガソリン高でマイカー利用が減ったなどの要因もあるとみられるため、首都高は事故の影響で収入がどれだけ減ったかを精査、平成20年度内に賠償請求額を確定し、事故を起こした群馬県高崎市の多胡運輸に求める方針を表明しました。
記者会見した首都高の佐々木克己社長は「損害が経営に与える影響は小さくない。賠償請求をきちんとやりたい」と述べ、多胡運輸だけでなく、ガソリン運搬を依頼した荷主にも賠償請求できるかどうかも検討する方針を示していました。
■ところが、首都高では未だに多胡運輸に損害賠償請求を行っていません。保険で全額カバーされたのかどうかも、分からずじまいです。一方、多胡運輸はもとより、その元請のホクブトランスポートや、荷主の出光興産は、首都高史上最大の物損事故から1年を経過しても、記者会見さえしていません。
年間売上規模約2億3000万円といわれる多胡運輸は、巨額の賠償金を前に、メインバンクのしののめ信用金庫(本社:群馬県富岡市)が資金を回収して、あえなく倒産するのでは、と見られていましたが、何事も無かったように営業を継続しています。通常では到底考えられない状況です。
■平成20年10月14日に、首都高が巨額損害賠償を多胡運輸に請求する意向を記者表明した際に、多胡運輸社長は「被害額を聞いて驚いている。できる範囲で誠心誠意、対応させていただきたい」とコメントしていましたが、“できる範囲”を特定されないまま、1年が経過したわけです。民法上では、あと2年すれば消滅時効となりますが、はたしてどうなることやら。
一方、首都高の利用者は、この炎上事故の影響で、たとえば事故の翌日の平成20年8月4日、首都高は4号線新宿入口付近から、都心環状線を経由して6号向島線小菅ジャンクションまでの約17キロで終日渋滞が続き、一般道の利用者も、首都高速5号線と並行する川越街道(国道254号)の上り線が埼玉県新座市から板橋区内まで約15キロ渋滞。また、中山道(国道17号)や目白通り、明治通りなども終日混雑するなど、その後、2ヶ月以上も不便を強いられました。
■こうして、あの首都高史上最大の物損事故発生から1周年を迎えたわけですが、多胡運輸の社長の実兄が、かつて15年間にわたり安中市土地開発公社を舞台にして荒稼ぎした51億円余の巨額詐欺横領事件のほうも、刑事事件初公判からまもなく14周年を迎えようとしています。
この我国地方自治体では史上最大の横領事件では、多胡運輸の実兄の元職員の単独犯行とされて幕が引かれて、実兄だけが懲役14年(未決勾留200日を含む)の刑事罰を受けました。しかし、事件発覚直後に市内にばら撒かれた「怪文書」(当会ブログ参照)にも真相が占われているように、市民の間でも、この巨額横領事件が、多胡邦夫の単独犯行では到底なしえないという見方が圧倒的です。
■「51億円事件」とか「タゴ事件」などと安中市民から呼ばれている巨額横領事件では、警察も初動捜査はかなり真剣に行っていました。また、この種の事件でよく見られる現象として、事件発覚直後は、まだ混沌としていて情報統制も十分行き届かず、数多くの情報が乱れ飛びました。その中で、事件関係者を震撼させたのが、タゴの親族、そしてタゴと親しかった政治家や自営業者らが設立した「株式会社芙蓉」という会社の存在に関する情報が巷に流れ出したことでした。なお、文中、敬称略としています。
事件発覚直後から、この前代未聞の事件の真相解明に奔走してきた当会では、市民らかの通報に基づき、この会社の情報について、さっそく平成7年7月5日に商業登記簿を取り寄せて確認しました。商業登記簿によると、株式会社芙蓉の会社内容は次の通りでした。
**********
・商号 株式会社芙蓉
・本店 群馬県安中市安中3,509番地1(その後平成5年9月14日に、群馬県安中市安中3784番地1に移転し、同年9月17日に登記)
・公告をする方法 官報に掲載してする
・額面株式1株の金額 金5万円
・発行する株式の総数 800株
・発行済株式の総数 200株
・資本の額 金10,000,000円
・登記用紙を起こした事由及び年月日 平成4年8月31日
・目的
1.不動産の売買・賃貸・管理及びその仲介
2.建築設計・企画・管理
3.土木建築工事の設計・施工及び請負
4.喫茶、レストラン、スナック等の飲食店の経営
5.食料品並びに日用雑貨品の販売
6.損害保険の代理店
7.前各号に附帯する一切の業務
・役員に関する事項
取締役 多胡茂美
取締役 内田貢禄
取締役 津石秀明
取締役 早川正雄
代表取締役 多胡茂美(群馬県安中市安中1,774番地2)
監査役 XXYY
平成5年9月11日、以上6名重任。平成5年9月17日登記。
※役員欄2丁。平成5年9月17日1丁除去 登記官小林(印)
・その他の事項 株式の譲渡制限に関する規定
当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない。
**********
■この会社の役員に、名を連ねているのは、代表取締役として多胡茂美、役員として、早川正雄、内田貢禄、津石秀明の4名です。そして監査人にXXYYがいます。また、この株式会社芙蓉の本店登記場所は、安中市安中3,509番地1(その後平成5年9月14日に、群馬県安中市安中3784番地1に移転し、同年9月17日に登記)となっています。この登記場所は、いずれも早川正雄が学習塾を開いていた場所です。
また、取締役の一人の内田貢禄は、当時、安中三菱自動車販売(株)に課長として勤めており、平成元年7月12日、多胡邦夫に中古の三菱ランサーバンを69万1000円で販売しました。内田貢禄は、早川正雄と親しく、平成18年12月12日まで、早川正雄後援会の会計責任者として、群馬県選挙管理委員会に登録されていました。もうひとりの取締役の津石秀明も、年齢的に、早川、内田らと同じくらいだと言われています。
■なかでも、多胡運輸社長の多胡茂美と特に親しいことを警察で供述した早川正雄については、この事件関係者の政治関係者として唯一、事情聴取を受けていますが、同氏が経営している学習塾の母体である株式会社適塾についても、当会は平成7年6月30日に商業登記簿を取り寄せて確認しています。商業登記簿によると、同社の会社内容は次の通りでした。
**********
・商号 株式会社適塾
・本店 群馬県高崎市下小鳥町43番地
・公告をする方法 前橋市において発行する上毛新聞に掲載してする
・額面株式1株の金額 金50,000円
・発行する株式の総数 1,600株
・発行済株式の総数 400株
・資本の額 金20,000,000円
・登記用紙を起こした事由及び年月日 設立 平成2年5月8日
・目的
1.学習塾の経営
2.家庭訪問による学習指導業務
3.図書販売
4.食品販売
5.飲食店の経営
6.不動産の売買・賃貸・管理及びその仲介
7.建築設計・企画・管理
8.土木・建築工事の請負
9.損害保険の代理店
10.前各号に附帯する一切の業務
・役員に関する事項
取締役 早川正雄
取締役 早川佳子
取締役 櫻井健一
代表取締役 早川正雄(群馬県安中市板鼻2749番地)
監査役 XXYY
平成5年6月25日、以上5名重任。平成5年8月20日登記。
※役員欄3丁。平成5年8月20日2丁除去 登記官山畑(印)
・その他の事項 株式の譲渡制限に関する規定
当会社の株式を譲渡するには、取締役会の承認を受けなければならない。
**********
当時、株式会社適塾の代表取締役には早川正雄、取締役には早川佳子、櫻井健一が名を連ねていました。早川佳子は同氏の親族と思われます。また、櫻井健一は、既述のとおり平成18年12月12日から、内田貢禄のあとを引き継いで、早川正雄後援会の会計責任者として、群馬県選挙管理委員会に登録されていました。
【ひらく会情報部・この項「その2」に続く】