■夏真っ盛り、お盆になっても解決に向かわない有害スラグ問題ですが、“きれいな群馬ちゃん”を取り戻すため、市民オンブズマン群馬は微力ながら活動を続けてまいります。当会の誇る特別調査チーム「リットン調査団」も夏バテ気味ですが、幸い熱中症にも罹らず、お盆休み返上で集合です。会員同士の会話が聞こえてきます。
(団長A)リットン調査団、集合!ちょっと夏バテでボロボロですな(泣)
(団員B)今年の初夏は猛暑でしたね。やっとお盆で過ごしやすくなってきました。皆様、残暑お見舞い申し上げます。きれいな“群馬ちゃん”を取り戻すため、老体に鞭打って、有害スラグ調査に徘徊をし続けますので“徘徊老人”をこれからも応援してください。
(団員C)・・・あの~盛り上がっているところ誠に申し訳ありませんが、“徘徊老人”はシャレになっていませんよ。介護に頑張っている皆様、大変申し訳ありません。不謹慎でした。失礼をお詫び申しあげます。とは言え、夏バテ老人には違いありません。それにしても、有害スラグ問題だけは許せません。もうひと踏ん張りして調査を続けましょう!しかし、あちこち有害スラグがないかフラフラ探している姿は確かに徘徊そのものだね。トホホ・・・。
というわけで、暑い夏にめげず、お盆期間も特別調査を敢行しましたので、レポートをご覧ください。
■まずは、八ッ場ダム地区を訪れました。国土交通省・八ッ場ダム工事事務所は依然として盛り土の中の有害スラグ調査を実施していません。国土交通省のお役人様は何を考えているか判りませんが、「長野原駅前の盛り土に有害スラグを不法投棄した」とする内部告発情報に基づき調査したところ、実際に盛り土の中の有害スラグを発見しています。
↑大沢地区の盛り土の様子。有害スラグが多数見受けられます。早く調査の上撤去してほしいものです。↑
詳しくはこちらを参照ください。↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1607.html#readmore
■さて、そんなお役人様の不作為をごまかす(=取り繕う)ためか、一部有害スラグの撤去作業が進められていると聞き、リットン調査団は旧横壁温泉・白岩の湯を訪れました。
きれいに有害スラグを取り除いています。群馬県の吾妻農業事務所のお偉いお役人様も、このように有害スラグを撤去してから農道を舗装していただければ、何の問題もなかったのです。もちろん撤去費用は、原因者の佐藤建設工業に請求すればよいのです。簡単なお話ではないでしょうか?
メンツにこだわるばかりかえって、お役人様として恥ずかしい思いをすることになってしまうのではないでしょうか?
さて、この現場の左上にお墓がありますが、そのお墓に向かう道が有害スラグだらけです、こちらも国土交通省様主導で撤去をお願いします。
↑お盆ですので申し上げます。ご先祖様も撤去を望んでおられることでしょう。サビ浮石はお墓の参道には似合いません。
横壁温泉白岩の湯の以前の様子はこちらをごらんください。↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1365.html#readmore
■ところで、撤去した有害スラグはどこへ行ってしまったのでしょうか?STOP八ッ場ダム・市民ネットのサイトには、次の写真が掲載されています。↓
http://img01.gunmablog.net/usr/s/3/5/s35/P1140864.JPG
http://s35.gunmablog.net/e350728.html
↑白岩の湯付近の有害スラグ撤去の様子(写真上)と、旧八ツ場館の駐車場に仮置きしている様子(写真下)。↑
問題となるのは、「産業廃棄物の仮置きには許可が必要である」こと、また、「群馬県においては、仮置きを申請しても許可が下りることはないと聞き及んでいる」ことです。国土交通省が主導すれば、こうした仮置き違反行為も許されるのでしょうか?群馬県お得意の二重行政なのでしょうか?はたまた、国土交通省のお役人様の勉強不足なのでしょうか?
また、有害スラグの運搬には「鉱さい」という区分の産業廃棄物収集運搬の許可が必要です。元請が持っていなくても、下請を使えば許可を得ていなければならないケースなど、その規制の実態は複雑です。国土交通省の工事であろうが群馬県の工事であろうが、環境問題に根差した産業廃棄物行政は厳格に運用されなければ、そこに暮らす住民としては納得がいきません。
■有害スラグを取り除くことなく、舗装で蓋をしてしまったおバカな吾妻農業事務所の話になりましたが、国土交通省の上武国道工事においても、17号田口町信号付近の現場で、有害スラグを撤去することなく、またしても佐藤建設工業の得体の知れない盛り土で蓋をしたり、有害スラグ入り盛り土を掘削・移動したりしています。
↑田口町現場の様子。一度盛り土したものを掘削・移動したり、上に新たな盛り土を施工したりしています。↑
↑昨年の田口町現場の様子。有害スラグがゴロゴロしています。↑
詳しくは次のブログを参照ください。↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1378.html
有害スラグを撤去しないで新たな盛り土で蓋をしてしまうのは、群馬県吾妻農業事務所の舗装で蓋をしてしまった行為とまったく同じ行為です。
ただちに工事を中止し、有害スラグを撤去するべきです。「スラグと盛り土は個体同士なので有害物質が希釈されることはない」と環境省は話しています。有害スラグを一粒ずつサンプリング・分析調査すれば環境基準を超えてしまうことは、大同の内部文書で分かっています。このことは、明らかに産業廃棄物の不法投棄にあたるので、原因者である佐藤建設工業に撤去させなければなりません。
■話は前後してしまいますが、リットン調査団は横壁地区から帰る道すがら、県道林岩下線の今の様子を調査しました。ここでちょっと過去の様子を振り返ってみましょう
↑今年のはじめに県道林岩下線を車で走ったときはびっくりしましたね。地震が起きたような有様でしたが、はっきり隆起していましたね。今はどうなっているのでしょう?↑
○2015年1月3日:大同有毒スラグ問題を斬る!…行政が発表しない無数の場所にも鉄鋼スラグ不法投棄の実態を今年も暴く!↓
http://pink.ap.teacup.com/ogawaken/1501.html
↑現在の様子です。蛇がのたうちまわっているように見えるのは、ヒビ割れが糊付けされているからです。こんな付け焼刃な補修でよいのでしょうか?↑
■原因を究明し、例えば佐藤建設工業が納入した上層路盤材に混入された有害スラグが原因であれば、原因者である佐藤建設工業に撤去させてから、作り直す必要があるのではないでしょうか?
近い将来この舗装は粉々に壊れてしまうことでしょう。また、有害スラグが原因でさらなる隆起破壊がおこるかもしれません。そのようなときに、我々が納めた血税で補修するようなことがあってはなりません。
【市民オンブズマン群馬・大同有毒スラグ不法投棄特別調査チーム・この項続く】