市政をひらく安中市民の会・市民オンブズマン群馬

1995年に群馬県安中市で起きた51億円詐欺横領事件に敢然と取組む市民団体と保守王国群馬県のオンブズマン組織の活動記録

【続報:鉛・ヒ素入りスラグ問題】公害企業・東邦亜鉛が道路や公園に不法投棄!

2019-08-12 21:24:00 | 東邦亜鉛カドミウム公害問題

 東邦亜鉛は、これまで公害をまき散らしながら企業活動に邁進してきました。公害なしでは生きていけない企業なのです。公害をまき散らしては法廷闘争に明け暮れることで企業の存続を図っているのです。刑事告発を恐れてか?昨日プレスリリースのなかで謝罪を発表しましたが、刑事事件が無事収束した後でも、真摯にスラグ回収をおこなうのでしょうか?
 毎日新聞のスクープ報道に続き上毛新聞でも東邦亜鉛有害スラグの文字が紙面におどりました。


******2019年(令和元年)8月11日上毛新聞
東邦亜鉛有害スラグ 公園、道路に使用か
 東邦亜鉛(東京都千代田区)は10日までに、安中製錬所(安中市中宿)が道路の基盤用に出荷した非鉄スラグ製品の一部に、土壌環境基準を超える鉛やヒ素が含まれていたと発表した。県内の道路や公園、住宅の庭など人が触れる場所に使われている可能性があり、同社は昨年から撤去を進めていたがこれまで発表していなかった。健康被害は報告されていないという。
 東邦亜鉛によると、非鉄スラグは亜鉛の製造工程で出る砂利のような形のもので、セメント用原料や道路の基盤材として販売していた。2016年に他社の品質問題や日本鉱業協会のガイドライン変更を受け同年4月以降、路盤材用は出荷を停止した。
 同年3月までは路盤材向けでは土壌環境基準の対象に当たらないという判断だったとし、「基準に対する認識不足だった」と説明する。
 昨年8月には調査チームを設置し、一部を撤去。使用場所の特定などを進めているが、問題を把握した時期や使用された場所は調査中として明らかにしていない。どの程度の鉛やヒ素が検出されたのかも「公表できない」としている。撤去費用は計約69億円に上る可能性があるとしている。
 東邦亜鉛は「地域住民の皆さまや関係各方面の皆さまにご心配とご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げる」としている。
 同社は、問い合わせに応じて現地で調査や分析し、必要に応じて回収、撤去する。同社総務本部(電話03・6212・1722、平日午前9時~午後5時半)で問い合わせを受け付けている。
*******

 今回も記事のポイントをまとめてみましょう。

ポイント①鉛ヒ素入りスラグが道路や公園、住宅の庭など人が触れる場所に使われていること。
ポイント②2016年4月以降、路盤材用は出荷を停止したこと。
ポイント③「基準に対する認識不足だった」としていること。
ポイント④2018年8月には調査チームを設置し一部を撤去したこと。
ポイント⑤問題を把握した時期、使用場所、鉛やヒ素の検出値など「公表できない」としていること。

ポイント①
鉛ヒ素入りスラグが道路や公園、住宅の庭など人が触れる場所に使われていること。

 (株)佐藤建設工業が群馬県中にばら撒いた大同スラグ事件同様に道路や公園、住宅の庭などにばら撒かれています。特に東邦亜鉛から仕入れた非鉄スラグを岡田工務店が、住宅の庭の整備を手掛けるクラフトガーデンという悪質な業者に転売したことから、民間住宅に被害が広がっていることが大問題です。

 群馬県廃棄物リサイクル課などはこの事件について“ダンマリ”を決め込んでいますが、大同スラグを含め、有害スラグをどのように適正処分させるかが住民の健康問題に直結するのです。(株)佐藤建設工業には大同スラグの撤去の措置命令を発出し、岡田工務店やクラフトガーデンには東邦亜鉛スラグ撤去の措置命令を発出しなければなりません。それぞれの実行犯が撤去できない場合には大同特殊鋼や東邦亜鉛など、排出事業者に対する措置命令を発出することになるでしょう。

ポイント②
2016年4月以降、路盤材用は出荷を停止したこと。

 本当にそうでしょうか?


 この写真は、スラグ調査チームのリットン調査団が発見した、高崎市のソーラー発電所にダンプからまけられたままの鉛ヒ素入りスラグの様子です。コンクリートを砕いたものと混合されていましたが、これは明らかに路盤材用と思われます。

 写真の撮影日は2018年11月17日です。出荷停止が2016年4月だとすると、スコップが刺さった状態で2年もの間この状態なのでしょうか?その間に強い雨など降って流れ出したり、山が少しは崩れたりしないのでしょうか?

ポイント③
「基準に対する認識不足だった」としていること。

 昨日東邦亜鉛が発表したプレスリリースには刑事告発を想定してか?次の言い訳がましい記載があります。
*****
2.土対法の基準超過品を出荷した原因
 2016年3月までは、環境省環境管理局水環境部長による通知、すなわち平成15年(2003年)2月4日付け環水土第20号(現在は、平成31年(2019年)3月1日付け環水大土発第1903015号*)において、「土木用・道路用資材等として用いられ、かつ、周辺土壌と区別して用いられている場合は、そもそも土壌とはみなされない」との記載があり、このため当社はK砕製品を路盤材として出荷することが可能であると判断しておりました。この結果、土対法の土壌環境基準を超過するK砕製品が出荷されておりました。
 また、一部販売先におけるK砕製品の保管や品質管理、用途の限定等に関して当社の出荷先管理が十分になされておりませんでした。
(*)環水大土発第1903015号(平成31年(2019年)3月1日)
  非鉄製錬業や鉄鋼業の製錬・製鋼プロセスで副生成物として得られるスラグ等や石炭火力発電に伴い排出される石炭灰等が土木用・道路用資材等として用いられ、かつ、周辺土壌と区別して用いられている場合は、そもそも土壌とはみなされない。

*****

 当会が注目するのは上記のプレスリリースの中の次のフレーズです。

「土木用・道路用資材等として用いられ、かつ、周辺土壌と区別して用いられている場合は、そもそも土壌とはみなされない」

 土壌とみなされないから、土壌環境基準は関係ない?とでも言いたいのでしょうか。土壌とみなされないなら、路盤材とでもいうのでしょうか?路盤材には有害物が含まれてもよいとでもいうのでしょうか?

 路盤材に有害物が含まれている場合、その路盤材が工場から主製品製造に伴って副次的に排出される場合には、それは路盤材ではなく廃棄物です。言い訳にしてはあまりにもお粗末で失笑を買うほどです。「土壌とみなされないなら廃棄物です」

ポイント④ 
2018年8月には調査チームを設置し一部を撤去したこと。


 撤去の様子はこちらのブログ記事で確認ください。↓↓
〇2018年8月26日:【緊急レポート】鉛・ヒ素入りスラグ問題・・・なんと早業!撤去始まる!
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/2734.html

 確かに(株)岡田工務店はこの問題が広がることを恐れてか?早々に撤去に応じています。
問題は、群馬県県土整備部が鉛ヒ素入りスラグの使用実態を調査せず不作為を貫いていることや、スラグの排出を監督する群馬県廃棄物リサイクル課や高崎市などが“ダンマリ”を決め込んでいることです。

 毎日新聞の敏腕記者の活躍がなければ、見える所だけをチョコッと片づけ、あとはシランプリを決め込み、地域住民の健康被害など無視され続けることになっていたでしょう。

ポイント⑤
問題を把握した時期、使用場所、鉛やヒ素の検出値など「公表できない」としていること。

 東邦亜鉛は「地域住民の皆さまや関係各方面の皆さまにご心配とご迷惑をお掛けし、心よりおわび申し上げる」などと謝罪をほのめかしているはずなのに、なんと不誠実なことでしょう。都合が悪いことはすべて「公表できない」という公害企業の本性がここに現れているようです。

 毎日新聞は「同社製スラグを取引先から入手し、国指定の検査機関に分析を依頼したところ環境基準の55倍の鉛と6倍のヒ素が検出された。」と報道しています。この報道に対し、東邦亜鉛が「公表できない」などと平然と言いのけるようでは、とうてい東邦亜鉛の言う“謝罪”など地域住民の心に届くはずはありません。

 当会は、安中公害の加害企業そのままの企業体質を依然として引き継いでいる東邦亜鉛が、常識あるCSR(社会的責任)を有するまともなコーポレートガバナンス(企業統治)のできる会社に生まれ変われるかどうか、たぶん無理だと言われるでしょうが、もう一度、監視していきたいと思います。

【ひらく会・市民オンブズマン群馬事務局からの報告】

※参考資料1「有限会社クラフトガーデン」
http://www.craftgarden.net/
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 どんなところか、当会の誇るスラグ専門老人チーム「リットン調査団」に徘徊調査をしてもらいました。


ガーデニングっておしゃれな感じでよいですね。どうやらここは展示場も兼ねているらしい。


広い敷地で半分は資材置場のようだ。アスファルト道路との境は河原の平べったい石が並べられ、そこに溶岩色の砂が敷かれている。あれ?溶岩色って・・・、もしや・・・。


な~んだ、全面に敷かれていたのは鉛ヒ素入りスラグじゃないか!展示場を見に来たお客さんに、この溶岩色した砂利は草が生えなくていいよ~、なんて進めていないだろうな?草が生えないってことは有毒だってことだよね。


ショベルカーが、次の不法投棄に備え、常に待機しているようだ。一人でも鉛・ヒ素入りスラグの被害者にならないことを祈るばかりだ。高崎市や群馬県廃棄物リサイクル課のお役人様、お願いだから、これ以上住民に被害者を出さないようにしてください。
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※参考資料2「テレビ朝日の報道ぶり」
https://news.tv-asahi.co.jp/news_economy/articles/000161767.html

※参考資料3「毎日新聞の報道ぶり」
〇2019年8月9日:【鉛・ヒ素入りスラグ問題】ついにシラを切れずにスラグ対策で利益49億円減を公表した公害企業・東邦亜鉛
https://pink.ap.teacup.com/ogawaken/3000.html


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