日々

穏やかな日々を

ものがたり 悦子

2010年05月31日 02時13分25秒 | ものがたり
悦子はいつか聞いたことを、手帳にメモしている。
「自分がいるから苦悩がある、自分がいなくなれば、これほど心地よいものはない」
夫は今心地いいのだろうか、苦悩なく、心地いいのだろうか・・・・・・・
夫はこの世にいない。



『14歳 夏 中学2年生 彼女は彼女の恩師に処女を奪われた』
という過去をいつも背負って生きていた。
彼女は彼を憎むことで生きていた。
彼女が彼を憎むようになったのは、彼の心が分からなくなってからだ。
「なぜ彼は私を拒否したのか?」
という問いが彼女の心を覆いだしてからだ。

14歳、中2の春、悦子は音楽の勝部先生に誘われて合唱部に入って練習をしていた。
でも その前、1年生の時からバレー部(当時排球部とも言った)に入っていた。
だが、合唱の練習をするようになって、バレーの練習に出る日が少なくなっていた。
バレーはまだまだ3年生の活躍の時、2年生はボール拾いが主な仕事であり、秋になってから頑張れば良かった。
だから、バレー部を止めたい気持ではなかったし、音楽の先生から誘われたことが嬉しくて
歌は楽しく歌えて、生き生きしていた。
合唱部は夏のコンクールに向けて練習をする。それが終わればもう練習はないのだから、悦子にはなんの矛盾はなかった。
そんなある日、担任の山下先生に呼ばれる。
「木村先生が今日当直で、話があるから、泊まりに来てほしいって言ってるので、行きなさい。」
木村先生はバレー部の先生で、私に話があるって、どういうことだろう?
そう思いながらも、悦子はやましいところはみじんも感じていなかったので、先生に呼ばれることは一種のうれしさもあって、夕食後、るんるんと自転車を走らせて、学校へ行った。
悦子は成績優秀な子であった。入学式の時は新入生代表で挨拶もした。
でも、まったく、むじゃきな子供であった。

当直室で木村先生は待っていた。
「あー、来たか。まあ、上がれ」
小さい机に向かって悦子は座り、先生は向かいの床の間の前に座っていた。
「おまえ、合唱部に入ったそうだな」
「はい・・・・」
「なんで、バレーやめるのか?」
「いいえ」
「ほんなら、合唱部はやめろ」
「・・・・・・・・・・・・」


今日も悦子は憂鬱であり、死をイメージしている。
いや、すでに死んでいるとまで思える。雨だからかもしれない。もう三日も降っている。
山陰の女であっても、せいぜい二日である、雨の暗さに耐えられるのは。
三日目となると憂鬱となる。
この雨の中、過去を思い出している。
今日は憂鬱な人に会う仕事だ。
だから、憂鬱なのだろうか?
そればかりではない、ゆうべの夜更かしもあたっている。
ゆうべはネットのニュースを見ながらブログを書いていた。
寝不足だから憂鬱だろうか?
そんなことを思いながら、憂鬱に耐えている。


白すぎる肌の真ん中に毛むくじゃらの場所がある
鏡の前でそれを発見した時、身震いした。
その少し上には貧弱な隆起が二つ
それを確認した時、身震いした。
悦子のコンプレックスはそこから始まった。
初めはそんなに不快ではなかったが
中学2年で処女を失ってからそれらをまじまじと見て
これはなに?これはわたし?これがどうなの?
と股間に鏡を挟んで見るうちに、その存在が不快になった。
際限なく不快になって、身震いするほど不快になった。
それから、自分に嫌悪し、嫌いになり、いやだと思い、
コンプレックスへと成長していったのだ。
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どうしてカメラするの?

2010年05月31日 01時21分15秒 | 私自身や健康
私がなぜ、写真をとるか? カメラをするか?
と考えるに・・・・・・・・・・・・
なんだろ・・・・・・・・・容易に言葉が浮かんでこない。
なんだろ・・・・・・・・・・
物を見て「あら、おもしろい」って思ったものを撮る・・・・・・
それ以外にあるだろうか?
そして、一度とると、次も撮りたいとはあまり思わない自分・・・・・・・・・・・
つまり、自分の中で珍しい事象と思った時撮っていることに気づく。

今、「しまね写真展」なるものをしていて、出品した。
ここのところずっと忙しくて写真を撮る行事に参加せず、
ほんとに出すものがなかった。

でも、出さないのもまたいけないというか、やだなと思ったので、
全く、笑われそうな、でも、自分では撮りたいと思った「みかん」
今まで見たことのない、傷だらけの「みかん」、
風雪に耐えて、傷つきながらも、大きくなって甘くなった、農家のおばちゃんとこのみかん、その傷のつき方が面白い模様だと感じ、
6個並べて撮っていたので、それを出すことにした。

人がどう思おうとまあいいや、思うことにして、、、、、、、、、、

今、そら豆があるので、これも面白いから、撮っておこうと思っている。
今回を機会に、当分、野菜を撮ってみようかなと。

それと、町に電線がなくなる。
空の横線を子どもの時から止まっている小鳥など見て楽しんでいたので
これからそれらが見られなくなるかと思うと、郷愁のような気持ちが湧き
今のうちに摂っておきたいと。

思っていること、ちゃんと実行しなくちゃ。
そして、例会にはちゃんとプリントして合評して貰わなくちゃね。
せっかく、良い友達のいるカメラの会に入っているのだから、積極的に楽しまなくちゃ。

でも、会員の皆さん方はレベルが高くて、とても、とても、足元にも及ばないのだけど・・・・・・・

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