<白石城界隈(2)>
白石駅の脇にある駐車場に車をとめた。一時間百円と格安の料金だ。
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その駅の真正面にあるのが地元で人気の「元祖白石うーめん なかじま」である。暖簾には元祖四百年の味と書かれている。四百年前といえば・・・たしか今年が家康没後四百年だったはずだから、なんとも感慨深いものがある。
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昨日泊まった宿の廊下で、二枚の吉永小百合のポスターをみかけた。武家屋敷と、テレビCMでお馴染の白石うーめん。いずれも「白石」で撮られたもので、JR東日本「大人休日倶楽部」のキャンペーンコマーシャルに使われた。
恥ずかしながら小百合ちゃんファンでもあるわたしなので、今朝はそのふたつをまず訪ねてみることにしたのだ。
片倉家中武家屋敷。
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この切妻造の棟門前の土橋が撮影スポットである。門と塀の向こうには庭樹におおわれた母屋が見える。
三の丸外堀にあたる沢端川に面していて、屋敷の周りを清冽な水流が巡っている。
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「うーめん番屋」では、吉永小百合は別館のほうで「おくずかけうーめん」を食べたそうだ。
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なんだ、この店でなく撮影したのは別館だったのかよ・・・では、わたしは心変わりして地元で評判が高い店に変更することにしたのだった。
開店まもないのに、わたしが入口すぐの厨房前のカウンター席に座ると満席となってしまった。
メニューの温麺(うーめん)を検討するのだが、かなりな種類である。
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やはり温かいものは湯気で咳こむとまずいので冷たいものにしたほうが無難だろう。
素麺の一種である白石温麺(うーめん)の由来はこうである。
『いまから四百年前、伊達藩白石城下に鈴木味右衛門の父が胃を病んで床に伏し何日も絶食状態になり、旅の僧から油を使わない麺の製法を聞き、作って父に食べさせたところ快方に向かい全快した。片倉小十郎公がその温かい思いやりの心を称え「温麺(うーめん)」と名付けたという』
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隣の客のところに運ばれた、温かいとろろうーめんが旨そうだったので、「冷やとろうーめん」に決めて注文した。
「お待ちのお客さまのことを、常に忘れないで気にかけてね! あ、外のお客さまにもメニューを持っていって」
店の前に十人ほどの客の行列がたちまちできると、女性店主の強い指示の声が何度も飛ぶ。なんかこの店、人気があるのもわかるしさすがだと思う。
順番がきてようやく頼んだ品が運ばれてきた。
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長さが十センチほどと短いのでとても食べやすい。
あっさりしているが不思議と切れのあるだし汁と新鮮なとろろが混然一体になって得もいわれぬ味わいである。
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素麺というより・・・上品な細めのうどん、そうか、滑らかさがすくないが稲庭うどんにかなり近い味である。
あとで調べて、この油を使わない温麺(うーめん)の製法がその後秋田に伝わり稲庭うどんになったとも言われていると聞いて、なるほどと頷けた。なんと、稲庭うどんのほうが温麺に近かったのである。
それにしても、とろろは「わさび芋」とかで酒の肴にすることがわたしはほとんどだった。今回、とろろとだし汁で食べる麺類の旨さを初めて知ってしまった。ううむ、こいつは癖になりそうだ。
→「白石城界隈(1)」記事はこちら
→「稲庭饂飩」の記事はこちら
白石駅の脇にある駐車場に車をとめた。一時間百円と格安の料金だ。
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その駅の真正面にあるのが地元で人気の「元祖白石うーめん なかじま」である。暖簾には元祖四百年の味と書かれている。四百年前といえば・・・たしか今年が家康没後四百年だったはずだから、なんとも感慨深いものがある。
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昨日泊まった宿の廊下で、二枚の吉永小百合のポスターをみかけた。武家屋敷と、テレビCMでお馴染の白石うーめん。いずれも「白石」で撮られたもので、JR東日本「大人休日倶楽部」のキャンペーンコマーシャルに使われた。
恥ずかしながら小百合ちゃんファンでもあるわたしなので、今朝はそのふたつをまず訪ねてみることにしたのだ。
片倉家中武家屋敷。
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この切妻造の棟門前の土橋が撮影スポットである。門と塀の向こうには庭樹におおわれた母屋が見える。
三の丸外堀にあたる沢端川に面していて、屋敷の周りを清冽な水流が巡っている。
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「うーめん番屋」では、吉永小百合は別館のほうで「おくずかけうーめん」を食べたそうだ。
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なんだ、この店でなく撮影したのは別館だったのかよ・・・では、わたしは心変わりして地元で評判が高い店に変更することにしたのだった。
開店まもないのに、わたしが入口すぐの厨房前のカウンター席に座ると満席となってしまった。
メニューの温麺(うーめん)を検討するのだが、かなりな種類である。
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やはり温かいものは湯気で咳こむとまずいので冷たいものにしたほうが無難だろう。
素麺の一種である白石温麺(うーめん)の由来はこうである。
『いまから四百年前、伊達藩白石城下に鈴木味右衛門の父が胃を病んで床に伏し何日も絶食状態になり、旅の僧から油を使わない麺の製法を聞き、作って父に食べさせたところ快方に向かい全快した。片倉小十郎公がその温かい思いやりの心を称え「温麺(うーめん)」と名付けたという』
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隣の客のところに運ばれた、温かいとろろうーめんが旨そうだったので、「冷やとろうーめん」に決めて注文した。
「お待ちのお客さまのことを、常に忘れないで気にかけてね! あ、外のお客さまにもメニューを持っていって」
店の前に十人ほどの客の行列がたちまちできると、女性店主の強い指示の声が何度も飛ぶ。なんかこの店、人気があるのもわかるしさすがだと思う。
順番がきてようやく頼んだ品が運ばれてきた。
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長さが十センチほどと短いのでとても食べやすい。
あっさりしているが不思議と切れのあるだし汁と新鮮なとろろが混然一体になって得もいわれぬ味わいである。
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素麺というより・・・上品な細めのうどん、そうか、滑らかさがすくないが稲庭うどんにかなり近い味である。
あとで調べて、この油を使わない温麺(うーめん)の製法がその後秋田に伝わり稲庭うどんになったとも言われていると聞いて、なるほどと頷けた。なんと、稲庭うどんのほうが温麺に近かったのである。
それにしても、とろろは「わさび芋」とかで酒の肴にすることがわたしはほとんどだった。今回、とろろとだし汁で食べる麺類の旨さを初めて知ってしまった。ううむ、こいつは癖になりそうだ。
→「白石城界隈(1)」記事はこちら
→「稲庭饂飩」の記事はこちら
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