温泉クンの旅日記

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紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(1)

2025-01-12 | 京都点描
  <紅葉ギリセーフ! 山科・毘沙門堂(1)>

「♪もしかしてェ~、♪もしかしてェ~」

 

 思わず口ずさんでしまった。なんか・・・もしかしたら・・・紅葉に間に合っちゃったかも。
 京都の紅葉時期はたいがい、11月23日(勤労感謝の日)からいいとこ翌月の初旬までとしたもんだ。それを過ぎればシーズンオフで、宿賃が滅法手ごろになるのだ。
 訪問した今日は、とっくに過ぎて12月中旬、嵯峨野あたりでも気まぐれの樹を数本みかけるぐらい遅い。
 いつも悪し様に罵られるけど、今回に限っては“地球温暖化”さまさまだ。

(ありついた定食の茸ご飯が、シメジからいきなり松茸に格上げされたような途轍もないラッキーなことだわい、この紅葉は!)

 

 しこたま唄いこんだカラオケデュエット曲だから、独りなのについつい身体が勝手にクネクネと振りが付き、よせばいいのにステップまでもリズムをとって踏んでしまう。
「ゲッ! なにコイツ?」
 近くにいた地獄耳カップルが絶滅危惧種のかすかな遠吠えを聴きつけ、気でも触れたかと恐々と覗きこむので、必殺スマイルを片頬に浮かべ白目の薄目で「なにか?」と威嚇撃退する。

 

 しばらく昇りの石段が続くが、山科随一の、毘沙門堂の紅葉がもたらしてくれた高揚感を相棒に元気いっぱい、まったく意に介さない。

 

 

 

 急な石段を登った先には迫力たっぷりの「阿吽の二天像」が護る、表門である「仁王門」の大提灯が出迎えてくれる。寛永5年(1665年)この地に再興された当時の建立である。

 

 

 仁王門を抜けた正面の本殿は、客が多そうなので後回しだ。
 本殿の右手の突きあたりには「一切経蔵」があった。

 

 

 一切経蔵の左手奥に佇むのが「高台弁財天」で、別名“不老弁才天”とも呼ばれる弁天様だ。

 

 豊臣秀吉の母君である「大政所(おおまんどころ)」が大坂城内で祀っていた“弁才天”を、大坂城落城後に秀吉の正室である「北政所(きたのまんどころ)高台院」が高台寺に移し祀られ、後に「後西天皇」の第六皇子で門主「公弁法親王」が巡錫の折、庶民福楽のために毘沙門堂に勧請されたそうである。

 

 弁天堂内には弁財天とともに、白蛇の姿をした「宇賀神」も祀られているそうだ。


  ― 続く ―


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