マツユキ草(スノードロップ)2010/写真小川道子
この、美しい花は、札幌東区の小川道子さんのお庭で、今年の3月20日に雪の中に咲いたマツユキ草です。マルシャークの「森は生きている 12月のものがたり」でわがままな女王の贈り物にする花を真冬の森の中に採りに行かされる女の子が、森の奥で12人の月の精たちと出会い、一時間だけ4月の月からもらったマツユキ草をかご一杯摘む。。。大好きなお話。
小川さん自身もこの物語が大好きだそうです。ご自身が主宰し脚本を書く、演劇集団「グループ森」で何度も何度も上演し、
20年前京都の苗屋さんから取り寄せて植えたこの花が毎年こうして札幌の雪の中で一ヶ月も咲き続けるのだそうです。
詩は小川さん句は小川さんのお母様です。 写真では、読みにくいですね。以下に記します。
まずは 生きてみようよ
生きてみることが大事さ
生きていれば
季節がめぐるように
人生の四季だってめぐるものさ
自然界の花だって
秋に植えれば春には咲く花もあり
土の中でゆっくり成長して
何年もかけてやっと咲く花もある
土の中できっと思っているのさ
生きていればいつか咲くさ、と
誰かが言っていたよ
「時間がたつと、人は強くなれる」ってね
「今日と明日ではまわりも変るし
自分も変るはずだから」って
それからこうも言っていた
「すぐに幸せになれなくても
ゆっくり幸せになればいいんだよ」ってね
今日と明日では
変わり方は目に見えないかもしれないけれど
時間が それを見えるようにしてくれる日が きっと来る
だから まず 生きてみようよ
自分のために
愛する人たちのために
句 『旅立ちの季節未踏に立ち尽くす 和子 』