大きなかぶ農園だより

北海道マオイの丘にある大きなかぶ農園からのお便り・・
※写真はsatosi  

縮図

2017-12-15 | 日記
ふと気づけば本格的な冬景色。
朝一番に外の空気を吸い込む。うまい!うまい!!
昼の陽の光の中でからだいっぱいに息を吸い込む。ああうま。。
夜、温泉で温まった身体が外の空気を吸い込み、ううう、、うまい、、
冬の空気は大ご馳走。生き返る。
若い雄犬のクロベは小屋はあるのに外で寝る。
若くない雄犬タチは家の中の土間で寝る。
一晩過ごすにはさすがに暑いのか土間のあちこちを掘り返している。

冬になれば家の壁の中で大運動会するネズミが今年はひっそりだ。
秋の終わりに裏玄関の隙間を夫がふさいだのが正解だった。(毎年あそこから侵入していたのか。。)
しかし、時々すすすーーーっと小さな小さなものが部屋を横切る。(!!!!)
チューぺったんを「ここ」と定めて置くが絶妙にかわす。
今日、椅子の上の座布団をどかしたら、その下からモミガラが出てきた。
選別をしている黒米の中からはねた籾のついた米を運んで食べた跡だ。
くず米の場所から椅子までは3メートルは離れているというのに、、
袋から籾をわざわざ椅子の上に運んで食べている。
倉庫の南瓜なども種をせっせと椅子の上に運んで、そこで食べている。
倉庫の土間の上にぎっしり立てて並べてある白菜を、芯の甘い所をめざして洞窟の様にする。
何気なく奥まった丸丸といかにも美味しそうなものを選んでいる。
あんまり見事な食べっぷりで、(ほんとうに旨いんだな。。。)と感心する。
しかし、これ以上の侵略はご遠慮いただきたく、ネズミ取りにリンゴやジャガイモをつるす。
白菜の一つや二つかじられただけで相手を排除したくなる気持ちが出てくる自分なんだな。
白菜は自分のモノと思っているのは自分で、ネズミにとってはそこにある食糧。
ただ、今を、この白菜、この南瓜でいのちをつなぎ家族と生きているのだ。。。
「今年のどこどこの倉庫には何々が一冬分ある。」と各々の情報網をキャッチしつつ
子だくさんのネズミは大かぶ倉庫へ、ひとりものなら畑の残りもので、、なんて仕組みなのか?
今年も倉庫に食事に出かけたっきり戻ってこない友達が何匹もいたが、、、
お父さんやお母さんが戻ってこないうちだってあるだろう。。。。。
命がけで生きるネズミの立場を充分想像したあと、、
「自分の立場」にもどり淡々とりんごを仕掛ける。

日常に潜むこのゲームに「ヒト族」の意識が飽きた時、新次元の扉が開くのか。。。
大きなかぶとネズミ族の長い間の対立関係の改善緩和成るや否や。。。
きんぱくする世界ジョーセーと共にかたずをのんでみまもる。内なる自分にアンテナをたて。