「オーイ!とんぼ」第39巻が刊行された。
だが,ここの辺りは立ち読みでも記憶がはっきりしていて,とくに新鮮味がない。むしろ,この後イガイガが報道されたことによる影響からふとしたきっかけで立ち直るとんぼこそ面白いところなのだが。
時間は前後するが,神保町・趣味の本屋と言われている書泉グランデでは「ゴルゴ13特別授業」を購入。中身も確認せず,である。
大学名誉教授がこれでもかと分析している。やはり優れているのは脚本とのこと。脚本がフィクションでありながらも,実によくできていると評価している。
あとは,やはり分業制。多くの漫画家が早逝したが,さいとうたかをプロダクションがこの分業制を敷いている限り最終回もなさそうである。なにより人気が不動だからだ。
「ゴルゴ13」の単行本は買ったら最後エライことになるので買わないでおく。必要な情報は「用件を聞こうか...」でよいのである。
デジタル化が普通になったいまでもマンガは大量生産されている。しかし,「オーイ!とんぼ」のようなヒットに至らないものも多いだろう。
「ゴルゴ13」研究本の「研究」は,いままさに置かれている身の振り方を考えるに必要な要素だ。激変する環境でいかに生き抜くかが書かれているのは,まさにゴルゴだ。
それにしても刊行ペースが早くなっている「とんぼ」である。連載がまだまだ終わらず,というか,1試合に数ヶ月も半年もかかるので,なかなか大変でもある。読者がついていけなくなるおそれがある。
そういう意味では,「ゴルゴ」のように,せいぜい数週で一区切りというスタンスも一旦取り入れてみるのもありかと思う。