
官営八幡製鉄所 「 東田第1高炉 」


転炉

出銑口から流れ出した溶けた鉄


熱風管

溶鉱炉

高炉内部
所在地 / 福岡県北九州市八幡東区東田2
竣工 / 1901年 ( 明治34年 )
設計者 / リュールマン ( ドイツ )
建設 / グーテホフヌンク・ヒュッテ社 ( ドイツ )
■ 北九州市指定史跡
明治政府は当初、原料となる鉄鉱石を産とする釜石に製鉄拠点を設けようとしたが、
高炉の設計に問題があって、結局2年後には廃止して民間に払い下げてしまう。
次に計画されたのが官営八幡製鉄所であった。
欧米の製鉄所を視察した結果、ドイツ方式で建設することを決定し、
ドイツから技師を招いて明治30年から工事に取り掛かった。
そして4年の歳月を経て、明治34年に晴れて高炉が完成し、
運転を開始したのもつかの間、炉の火を落とすほどのトラブルにさいなまれる。
原因はドイツ式の炉をそのまま用いたことにあった。
燃料となるコークスの質が異なる日本にあって、すべてを外国に頼った結末であった。
やがて高炉の改良により製鉄は成功し、経営的にも軌道に乗ることになった。
その後、昭和47年の廃炉まで日本のあらゆる建設・生産現場に
この高炉の鉄が旅立って行ったのである。
東田第1高炉へのアクセス
東田第1高炉へは、JR九州・スペースワールド駅より徒歩1分。
自動車の場合は、北九州市高速道路・大谷インター下車し、
スペースワールドまで約10分。
駐車場は高炉横のスポーツショップに駐車できる。