Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

索引 2004年12月 

2004-12-31 | Weblog-Index


<Mens sana in corpore sano> [ 数学・自然科学 ] / 2004-12-31
伝承「ワイン飲み競争」の絵 [ 歴史・時事 ] / 2004-12-30
コールタールピッチ [ 歴史・時事 ] / 2004-12-29 COM8, TB1
グリュエール/La Gruyere [ 料理 ] / 2004-12-28 COM6, TB0
アウトバーンでの予知力 [ テクニック ] / 2004-12-27 COM11, TB1
ワイン醸造蔵での問答 [ ワイン ] / 2004-12-26 COM2, TB0
イヴの風景 [ 生活・暦 ] / 2004-12-25 COM2, TB0
風邪熱の民間療法 [ 生活・暦 ] / 2004-12-24 COM4, TB0
古の象牙の笛 [ 音 ] / 2004-12-23 COM10, TB0
ハリース デューティー [ 歴史・時事 ] / 2004-12-22 COM3, TB0
レバー団子/Der Leberknoedel [ 料理 ] / 2004-12-21
嬉しい贈り物 [ 料理 ] / 2004-12-21 COM2, TB0
バロッサ渓谷 [ ワイン ] / 2004-12-20
発育・成長・老化の中で [ 数学・自然科学 ] / 2004-12-19 COM13, TB2
アルペンスキー競技の乖離 [ アウトドーア・環境 ] / 2004-12-18 COM2, TB0
スイスの蒼い空の下で [ 歴史・時事 ] / 2004-12-17 COM6, TB2
スイススキー事情 [ アウトドーア・環境 ] / 2004-12-16
フィガロの耳寄りな話 [ 音 ] / 2004-12-15 COM8, TB1
ドイツワイン三昧 第二話 [ ワイン ] / 2004-12-14 COM3, TB0
我楽多のリースリング [ ワイン ] / 2004-12-13
私に適ったガラテアちゃん [ 女 ] / 2004-12-12 COM7, TB4
ケープタウンの白ワイン [ ワイン ] / 2004-12-11
グローバリズムの領域侵犯の危険 [ 歴史・時事 ] / 2004-12-10 COM3, TB3
麻痺に遠のく外界 [ その他アルコール ] / 2004-12-09
北海の冬の干潟 [ アウトドーア・環境 ] / 2004-12-08 COM11, TB1
市長ズミット博士の港から [ 歴史・時事 ] / 2004-12-07 COM4, TB0
聖ニコラウスとサンタクロース [ 生活・暦 ] / 2004-12-06 COM20, TB6
ハーブティーのミックス [ 料理 ] / 2004-12-04 COM6, TB1
デューラーの兎とボイスの兎 [ 文化一般 ] / 2004-12-03 COM17, TB2
伝統という古着と素材の肌触り [ 文化一般 ] / 2004-12-03 TB2
因習となる規範 [ 文化一般 ] / 2004-12-01 COM19, TB8
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Mens sana in corpore sano

2004-12-31 | 数学・自然科学
アンチエージングの書「デア・メガマン」は、前回の内分泌系に続いて、今回は昨今の脳神経学の研究成果から。ローマ人の詩「健全なる精神は健全なる身体に宿る。」を導く。先ずこの真意が十分に理解されていないとして、インプット・プロセス・アウトプットと分けて自然科学者らしい説明を試みる。肉体における入力から出力への過程で、必要な栄養素が困窮すると疾病となる。同様に精神における否定的な要素は、肯定的な要素が動機付けなどで肉体を強化するのとは反対に負の作用をする。

ここで無意識下の活動が省みられる。我々は目覚まし時計が鳴る直前に眼を覚ますことがある。無意識下の強い活動としてこれを身をもって知る。しかしそれは往々にして負の力を放つ。ノースカロライナのデューク大学の脳神経の権威者カッツ氏は、著書「キープ・ユア・ブレイン・アライヴ」で無意識のコントロールを説く。具体的には心理学の領域となるが基本は少しずつの無意識の意識化と抑圧の解放に他ならない。

むしろ重要な主題は、思春期・成長期の空間や言語能力に対応する脳の発達と、それには及ばないながらも成人の脳も新しく再生しているという最も新しい研究成果である。この脳神経学上の成果を基に、成人の語学の学習が新たに研究されているという。十年前には「10代ならば殆んど完璧、20代ならば何とか、30代ならばある程度、40代では諦めろ」と専門家に云われた新しい外国語の学習も、現在は経年上の困難は「歳をとって、母国語の自己流の慣用化が進んで、正しい言語表現から遠ざかっている。」と説明されるようだ。つまり正しい文法や構文から歳を経るにしたがって大きく逸脱していく事が、老化といわれる独善の境地を示しているというのである。

これは、言語を離れて一般的な仕事のルーティンという経験による作業の効率化にも言及される。我々は、毎日平和に今日も昨日と同じように、明日も今日と同じように暮らそうとする傾向がある。其の前提が崩れる事で、不安で眠れなくなるかもしれない。そうなるとストレスでアドレナミン分泌の悪循環に至る。反対に不安の無いこのルーティンこそが脳のために害悪であると云う。子供がガラガラをしゃぶる様にそのものに関心を持ち、全てを既知のカテゴリーに入れるのではなく、そのもの自体を理解しようと努めなければならない。ゲッティンゲンの霊長類学のフックス氏は、「ルーティンは、認知力を高い水準に保つことに寄与しない。」と断言する。

脳神経学の成果が示すように脳自体も決まった部位が決まった働きをするわけでなく、柔軟な機能を持っている。カッツ氏は続ける、「春の花束を只愛でるのでは無しに、匂いを嗅いだり、葉に触れたり、目を閉じて香りやざわめきに心を集中させる」事で、脳細胞間のネッツは密になり脳の拡大値BDNFが大きくなるという。

そして体の健康が脳の健康に繋がることが、サンディゴの分子生物学者フレッド・ゲージ氏の「共に増える養分とノイロトロフィーネンがノイロンの生成に大きく寄与している事の確認」で証明された。「脳が我々の行動に影響するよりも、我々の行動が脳に影響することは思いのほか大きい。」と彼は語る。



参照:
発育・成長・老化の中で [ 数学・自然科学 ] / 2004-12-19
現代人の断食 [ 数学・自然科学 ] / 2005-02-11
対老化筋力トレーニング [ アウトドーア・環境 ] / 2006-04-11
コメント (2)
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