Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ドイツワイン三昧 第二話

2004-12-14 | ワイン
2004年1月編集

名前
ブュッルクリン・ヴォルフ

場所
ヴァッヘンハイム

特記
現在の醸造親方は、代々当家に勤め四世代目である。ワイン栽培に適さないとされていた砂地の土壌で偉大な業績をあげる。ローマ人が栽培をはじめた粘土質の土壌を含めた独有数の名ワイン畑から産するワインは、近代的且つ伝統的醸造技術と合わせて独ワインの基準を示す。

履行日時
2003年11月22日

試飲ワイン
2001年ヴァッヘンハイマー・レッヒベヒェルのリースリング辛口、
2002年ヴァッヘンハイマー・レッヒベヒェルのリースリング辛口、
2002年ヴァッヘンハイマー・ゲリュンペルのリースリング辛口、
2001年ヴァッヘンハイマー・ゲリュンペルは売り切れ。

感想
2001年のリースリングは、軽やかに湧き出る香りに内容の豊富さを予測出来る。口内での広がりも南国のミックスフルーツを彷彿させる甘酸っぱさが新鮮。酸も高く糖も辛口なのだが、りんご酸の比率が全体の印象を高めるようだ。後口は、2002年を含む通常のレッヒベヒェルと違いさわやかで糖の残留感が全く無い。有名なゲリュンペルの横に位置するこの畑こそが当家の独占なのだが、通常は辛口愛好家達に上の理由で忘れ去れている。それが2001年の場合、通常では得られない繊細な清涼感にまで達している。2002年のゲリュンペルは、以前に採算度外視で試みられた「長期醸造」の傾向に仕上げられた。酵母の匂いなどが気になる愛好家がいるかもしれないがその分丸みがあり支持も得られよう。

総論
上の傾向はモーゼルなどのワインでも同様なので、それをもって2001年ヴィンテージとして理解していただきたい。2001年のゲリュンペルを試飲できなかったのは因って至極残念である。辛口で純粋種の強く、繊細の極が想像出来るのだ。それに代わり2002年では全く違う傾向に仕上げられたのは、この醸造親方の実力を示す。両砂地土壌は、養分が下へと流されるためボディー感よりも不純感の無いシャンパーニュのような清潔感と沸き上がる香りが特徴である。辛口でも5、6年は色褪せしない底力はいつもながら驚きである。
コメント (3)
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