Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

検診自体が疾病の証拠

2012-12-04 | 生活
山の仲間の奥さんが亡くなった。彼女自身も協会支部のメンバーであった。金曜日のことらしい。メールが入っていて、埋葬に行く心算だ。日曜日に雪の山から下りてくるときに旦那を室内壁に誘おうか、否それ所じゃないかなと思っていたら、知らせを受けた。

乳癌から肺へと転移していて、この日が来ることは夏以降分かっていたので、秋に旦那を誘って奇岩地帯に出かけたのだった。暫くは大変かもしれないが、闘病の付き添いの肩の荷が下りたのも事実であろう。再び鍛え直してクライミングに熱心になれるかどうかがリハビリの按配として如実に現れるだろうか。

亡くなった彼女との想い出はなによりもフランスのクルニーでの一夜だった。食事のあと酔っ払って異常にはしゃいでいたのはあとで考えると病への不安の裏返しだったのだろう。腕を組んで夜の小さな町を練り歩いた。そのときに素っ裸でうろうろしていた男も同じ肺癌で今年亡くなった。なるほど旦那が書くように驚くほど早く逝ってしまったというのも分かる。

乳癌のマンモグラフィーの発見率は半数にも満たないようで、保険から外すことが検討されている。なによりも放射線を浴びるために癌を発生させる可能性もありえるというのが、一般的ながん検診の問題点だろう。それでもピンクリボンとかなんとか早期発見検診とかの運動をするのは、背後に医療やくざ組織と役人の利権や権益などが絡んでいるからである。もちろん健康に気を使うのは重要であるが、血液検査以上の検診を受ける必要があること自体が疾病なのである。早期発見や健康検診などはそもそも意味が無いということだ。

これで今年になって弔いは三人目である。もうこれで十分だ。それにしても待降節前に逝ってしまったのだ。使った足の筋肉痛を感じながら、彼女の温もりの感覚を思い起こしている。雪がまた降り出した。埋葬の足元が不自由なことにはなって欲しくないが、どうなるだろう。



参照:
何を差し置いても弔いに参列 2012-06-15 | 生活
復活祭への少しの思い入れ 2012-03-16 | 暦
効率よく働かせる保険 2012-03-09 | 生活
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