金曜日はクライミングホールに行くと眼鏡親方のパーティーがいた。彼の相棒はBASFマンで上海マラソンなどに出ている三十歳代である。眼鏡親方はいろいろとこちらの技術談義には興味を持っているのだが、まだその練習法をまねて身に着けようとするまでの核心が身をもってわかっていないようだ。
相変わらず無理な課題を試して「試してみなければわからない」とか言っているが、彼に実力や技術では無理なことは初めからわかっているのである。その点ではわが相棒のスポーツ医者と全く変わらない。
第十九日は水曜日に引き続いて同程度の六級の箇所を登ることにして、先ずは凹角のルートを行こうと思っていたが相棒が嫌がるので、傾斜面の新しい難しいトップロープに続いて、オヴァーハングを試した。新しいルートに代わっていたが基本は昨シーズンと変わらなかった。水曜日と同じ困難度でもサイドグリップの代わりに、二段の庇があるので、その乗り越しが二つの核心部となっている。
初見であるのでザイルにぶら下がってルートを観察しなければいけなかったが、二つ目の乗り越しは左右の壁へのツッパリが重要な要素となっているようで、相棒は超えられなかった。あくまでもV型の足場の姿勢が基本となっている登り方なので、下半身で上体を支える姿勢が身についていない。今シーズン中に五級プラスの実力をつけるにはそれが大きな壁となっていることに本人は気が付いていないようで、新年は新しいところから始めようなどとほざくのである。
相変わらず私が登ろうと思っていた凹角を途中から降りてきていた眼鏡親方も情けないが、どうしてこうした懲りない人々は段階を外して学ぶことのない練習を繰り返しているのだろう。算数の問題と同じで何が分かっていないかが分からないというのは、運動の場合はさらに顕著で、自分の動きを客観的にみることの難しさを示している。アルペンスキーを熱心に練習させてもらったお蔭でVIDEO講習などを含めて、そのあたりの経験がとても役に立っている。クライミングにおいてはスキーのその早い一瞬の差異の観察とは全く違うのでとても容易なのだ。
当然ながら、相棒の習熟度とは無関係に今後は徐々に難易度を上げていくつもりなので、彼にとっては退屈云々どころではなく挫折の日々が続くに違いない。おそらくこの二回の試みが彼にとってもなんとか赤信号領域で、この後は完全にそれを超えてしまうだろう。そこから今シーズン中に自ら学んでいけるものの限度が見えてきている。転落現場にいた眼鏡親方に、「昨シーズンの失敗の原因は余分な腕力への過信で、ちょうど落ちた二か所も今ならば完全に体重の移動で同じような落ち方はしない」と語るのだが、その真意を自らのものとするのはその練習法を観察している限り困難かもしれない。彼も来シーズン五級を完璧にこなせるかどうかは大分怪しい。
参照:
スポーツクライミング事始 2012-11-26 | 生活
娯楽施設でのクライミング 2012-10-27 | 生活
相変わらず無理な課題を試して「試してみなければわからない」とか言っているが、彼に実力や技術では無理なことは初めからわかっているのである。その点ではわが相棒のスポーツ医者と全く変わらない。
第十九日は水曜日に引き続いて同程度の六級の箇所を登ることにして、先ずは凹角のルートを行こうと思っていたが相棒が嫌がるので、傾斜面の新しい難しいトップロープに続いて、オヴァーハングを試した。新しいルートに代わっていたが基本は昨シーズンと変わらなかった。水曜日と同じ困難度でもサイドグリップの代わりに、二段の庇があるので、その乗り越しが二つの核心部となっている。
初見であるのでザイルにぶら下がってルートを観察しなければいけなかったが、二つ目の乗り越しは左右の壁へのツッパリが重要な要素となっているようで、相棒は超えられなかった。あくまでもV型の足場の姿勢が基本となっている登り方なので、下半身で上体を支える姿勢が身についていない。今シーズン中に五級プラスの実力をつけるにはそれが大きな壁となっていることに本人は気が付いていないようで、新年は新しいところから始めようなどとほざくのである。
相変わらず私が登ろうと思っていた凹角を途中から降りてきていた眼鏡親方も情けないが、どうしてこうした懲りない人々は段階を外して学ぶことのない練習を繰り返しているのだろう。算数の問題と同じで何が分かっていないかが分からないというのは、運動の場合はさらに顕著で、自分の動きを客観的にみることの難しさを示している。アルペンスキーを熱心に練習させてもらったお蔭でVIDEO講習などを含めて、そのあたりの経験がとても役に立っている。クライミングにおいてはスキーのその早い一瞬の差異の観察とは全く違うのでとても容易なのだ。
当然ながら、相棒の習熟度とは無関係に今後は徐々に難易度を上げていくつもりなので、彼にとっては退屈云々どころではなく挫折の日々が続くに違いない。おそらくこの二回の試みが彼にとってもなんとか赤信号領域で、この後は完全にそれを超えてしまうだろう。そこから今シーズン中に自ら学んでいけるものの限度が見えてきている。転落現場にいた眼鏡親方に、「昨シーズンの失敗の原因は余分な腕力への過信で、ちょうど落ちた二か所も今ならば完全に体重の移動で同じような落ち方はしない」と語るのだが、その真意を自らのものとするのはその練習法を観察している限り困難かもしれない。彼も来シーズン五級を完璧にこなせるかどうかは大分怪しい。
参照:
スポーツクライミング事始 2012-11-26 | 生活
娯楽施設でのクライミング 2012-10-27 | 生活