Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

ロシア語での後の祭りとは

2012-12-18 | マスメディア批評
今日面白い話を聞いた。何度かここでも触れているが、フランス映画などをロシアのマフィアサイトからDLとして、ひとまず要を得ている。その際に問題となるのが長いダウンロード時間で、それを経てみないとまともな内容かどうかが確認できないからである。明らかに仕込まれていそうな危ないデータは初めからDLしないことに限るのであるが、映画の内容などは実は見てみないと分からないことが多い。

それでもどこの国や地域に向けたフィルムなのかは調べれば最初からわかることも多く、それによって吹き替えのものであるか、オリジナルの言語で見れるものかもあらかじめ推測できるのである。

しかし、最後まで開いてみないと分からないのが、例えば言語のフランス語にロシア語がつけられている版である。実はこうしたものはやくざな連中がいい加減にロシア語の訳を使って適当に録音していると思っていたのだ。そのことをその関係の人 ― ロシアンマフィアではないが ― に話した。

するとどうだろう、あの吹き替えでも字幕でもない重ねて自国のスラヴ言語を重ねる方法はロシアだけでなくてポーランドなども同じで、正式なDVDはそうやって発売されているというのである。つまりそれが何を示すかというと、吹き替えという技術や分野がスラヴ諸国には存在しないということらしい。

これに関してはドイツの場合は逆に、劇場映画はドイツ語以外は吹き替えで上映されることが常識で、大都市に一か所筒ぐらいの原語上映に拘る文芸映画館しか存在しないので、多くの映画は吹き替えでしか見れないのである。

もちろんDVDでは字幕も吹き替え版も自由に選択できるのはドイツで正式に販売されているDVDでは一般的であるだろうが、両方を備えたものは少ないのではないだろうか?

とにかく、スラヴ諸国では原語のお芝居に重ねられてそれを追うようにスラヴ語が重ねれれている。両言語を理解できるものにはイライラするものであることは、私などがドイツの放送で日本紹介の番組を見るようなものだから理解できる。

少なくともフランス映画のほとんどはその言語ゆえに見たいと思っているので、その意味からは八時間かけて危険を掻い潜りながらフランス映画をダウンロードしてもほとんど意味をなさない。ロシア語が重ねられているとなればまさに後の祭りである。日本で昔視覚障害者のために二か国語放送などで説明のナレーションが流れていたものがあるが、あれとは違って全く無意味なのである。



参照:
素朴さ炸裂のトムちゃん 2009-01-25 | マスメディア批評
金じゃない営みの表現をする 2011-09-11 | マスメディア批評
不可逆な一度限りの決断 2006-01-25 | 女
コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする