Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

遠くなりつつある二十世紀前衛

2012-12-19 | 文化一般
音楽家や芸術家の訃報に目をふれることが多い。その中であまり触れられていないのはニューヨークで重要な評論家でもあり音楽家であったチャールズ・ローゼンのそれではないだろうか。

個人的な感想は改めてアントン・ヴェーベルン全集でのピアノを受け持った氏の演奏を聞き直して纏めてみたいとは思っていたのだが、クリスマスまでにLPに針を下す時間が取れそうにもない。先週のフランクフルトでの会でのクリスマスオラトリオの感想が先になりそうなので、なかなか筆を奔らせることもできない。

兎に角、先日の作曲家カーターの訃報などと同じように、いわゆる二十世紀の前衛というものが遠のいて行って、いよいよ歴史の中へと定着していく時間の流れを身に染みて感じている。時代は日に日に気が付かないうちに変化して行っているので、それが螺旋状に前進して行っているのか否かは保留しておいても不可逆なことには変わらないのである。

クリスマスのためにザウマーゲンなどを注文したが、なぜか今年は消費することが主で供給することは二の次になっている。一つにはそれほど2011年産はそれほど偉大なワインでなく、まだ2010年産が本当の凄味を示すには時間がかかることがあるようだ。お茶を濁して2009年産を飲み干すか、2008年産を物色するしかないようである。

ゲオルク・モスバッハー醸造所の2008年産のピノノワールをステーキで楽しんだ。より高価なクリストマン醸造所のSCよりも総合的に良かった。二本目を購入しても悪くはないが、将来性はなく今を楽しむワインなどで躊躇するのだ。クンメルのような香辛料香の豊かな若干2007年にも通じるところのある細身のピノノワールであったが、安物臭さのない素晴らしいシュペートブルグンダーであった。年末年始にもっと大物のドイツの赤も開けてみたい。



参照:
新世界への思索の飛躍 2012-11-08 | 文化一般
二十世紀隠遁の美学の環境 2012-11-11 | 音
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