Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

再出発のドレスデン

2021-06-12 | マスメディア批評
中共で人気のヴァルトビューネコンサート実施が決まった。ベルリンの森に6000人を集めて行われる大野外イヴェントである。昨日連邦共和国で合意された基準に基づく。先ずは昨年から順延されていたパーカッション主体のもので、22000人収容のところを人数制限などによって追加公演が8月26日に開かれる。

そこで、シーズンオープニングに先立ち、同プログラムを野外で演奏するようで些か驚いた。放送もなければ客層も違うので問題がないのだろう。一度でも演奏することが出来れば、オープニング、ザルツブルク、ルツェルン、パリへと練られていく。そしてフランクフルトと極東ツアーと繋がるであろう。

追加公演だけでは捌けないので来年の上海公演後に同じようにオープンエアーのヴァルトビューネで演奏するのは、リアドフ、ラフマニノフ、ムソルグスキーとなっている。ピアノのトリアノフが上海にも帯同するのかも注目される。

ドレスデンのゼムパーオパーの人事が発表された。次期支配人に現グラーツ歌劇場支配人のノーラ・シュミットが指名された。将来を見据えたオペラ劇場を切り開く女性となる。元々ゼムパーオパーでも仕事をしていたという。一方のグラーツの方では驚きで迎えられているようで、この人が引っ張ってきた指揮者オクサーナ・リニヴに次いで支配人まで失う事になる。

当然のことながらドレスデンで学んだオクサーナ・リニヴが予想通りクリスティアン・ティーレマンの後を継ぐことはもうこれで殆ど決まった。確かにグラーツでの仕事ぶりを見ればドレスデンのゼムパーオパーもこれで爺婆観光客の目的地では無くて音楽芸術の発信地になることが予想される。

その管弦楽団シュターツカペレドレスデンは、現音楽監督の下でヴィーンでツアーを行ってとても良い評価を得ている。本来は、アテネやらに飛んで欧州ツアーを行う予定であったのだが、ヴィーンの二晩だけが残って、二回も国境を越えてバスで到着したらしい。チェコ経由である。

それでも楽員との関係は頗る良さそうで、シュターツカペレだけの判断ならば今回の解任劇のような話しにはならなかったであろうとしている。恐らくそれは事実であるかもしれない。成程首を切った文化相が語った様に今後も客演して欲しいというのは、一つには真実だったのだろう。



参照:
Dissonanzen in größer Harmonie, Michael Ernst,
Dresdens Neuanfang, Nora Schmid soll die Semperoper leiten, Jan Brachmann, FAY vom 9.6.2021
待てないティーレマン去就 2021-05-12 | 文化一般
天使が下りてくる 2020-09-21 | 文化一般


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