Wein, Weib und Gesang

ワイン、女 そして歌、此れを愛しまない輩は、一生涯馬鹿者であり続ける。マルティン・ルター(1483-1546)

「社会を動かし乍」の嘘

2021-06-06 | 歴史・時事
月曜日には幾つかの入場券の発売がある。時間を作って挑む。日曜日の予定だったバイロイト音楽祭の一般発売が延期になったので、こちらに集中すると共に、組み合わせの順番が変わった。元々、入券の可否に関係なくミュンヘン郊外に部屋を取ってあるので、そこからバイロイトとザルツブルクへと動く計画を立てていた。

先ずミュンヘンのフェストの入券が容易でないことは分かっていたが、こちらは明るい兆しが見えて来て期待が少しづつ広がっている。それに対して発売日延期だけでなく最も不透明なのがバイロイトで、その空調の無い場所柄、検査と入券の二重苦で、期待薄になってきた。少なくともミュンヘンの宿から出かけて組み合わせるのは難しくなった。

しかし本来ならば最も先にサクサクと決まって乗り遅れた筈のザルツブルク音楽祭が予定通り満席入場許可が出たことから、ざっと残り半数の席が一挙にオンラインで購入可能となった。私の知る限り初めてのことで、特に新制作オペラなどは中々売れ残らないのが普通だ。「ドンジョヴァンニ」初日も買えるだろうが、歌手陣を逐一調べてもブレークアウトするような逸材はおらずこちらから出かける程の価値もなく、ミュンヘンからも少し都合が悪い。

昨年と今年で二分されてしまったからだろうか、百周年にしては可成りプログラムの程度が落ちている。ノーノの「イントレランツ」にしても指揮者がメッツマッハーではあまり期待できない。昨年の方が価値があった。

EU各国は来週から海外の観光客を受け入れる。愈々観光シーズンであるが、バイエルン州などではまだ宿泊前テストの必要性などの制限が活きているようである。これも政治家が何かをやっているかのように規制を左右する権力を見せつける典型的なポピュリズムの政治の表れでしかない。

そもそも検査が感染を防ぐ効果は特定の学校や職場等での限られた場合でそれ以外の全員調査が効果を上げた試しがない。ここに来て英国が今迄は大変な高額を請求していた検査を無料にするとあったが、まさしく最早ジョンソン政権がお手上げで無策を隠すための方策でしかないだろう。社会を動かしながら感染拡大を抑える方法は存在しない。

逸早く安くと積極的にアストラゼネカワクチンの接種を進めた英国が土曜日現在再び新感染増加を明らかにして、新陽性者指数も43とゆっくりと上昇線を描いている。一時は一桁で、ドイツなどは100に近かった。そして今日ドイツの指数は26と大逆転した。そして今後クラスタ―などは局地的に出ても金輪際ロックアウトとなることは無いとされている。その差はビオンテクのワクチンとアストラゼネカの変異株への効果の程の差と考えられる。因みにイスラエルはビオンテクで現在の新陽性者指数は1である。



参照:
ザルツブルクの勘違い 2020-08-10 | 文化一般
相似となっている風景 2021-04-12 | 雑感
コメント
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