紅露の写真日誌…北の大地・夢空間

小樽・札幌の風景、イベントが中心

東京ロマン飛行~その4(名所めぐり編)

2013-02-25 06:00:00 | 街中ウォッチング
今まで、お台場、晴海ふ頭、超高層展望台と夜景を中心に見てきましたが、今回は少し視点を変えて、名所旧跡、イベントなどを訪ねてみたいと思います。


(1) 永代橋と隅田川

隅田川は、北区の赤羽付近で荒川から分かれ、東京湾に流れ込みます。隅田川というと花火大会と言われるほど隅田川の花火は有名ですが、残念ながら見に行ったことはありません。観客の入り込みがけた違いに多くて約100万人と言われています。身動きすらできない状況で、三脚を立てるなどとても不可能。TV観戦が最上と言われています。この隅田川に架かる橋が永代橋です。かつて江戸時代には富岡八幡宮の催事に向かう人出で人があふれかえり、落橋事故が起きています。事故の犠牲者は1400人にも上ったといわれています。ともあれこの永代橋は数ある橋の中でも極めて美しい橋なのです。鉄橋部分が青い蛍光灯でライトアップされているのです。


下段中央の光の帯は自転車のヘッドライト。


一つ上流にかかる隅田大橋から永代橋を見たもの。左奥のビル群は、佃リバーシティ21と呼ばれています。


橋の左側の歩道から見たものです。


永代橋を渡って佐賀町側から見ると…


(2) 大井競馬場

羽田空港からモノレールを使って東京駅方面に向かうと、必ず目にするのが大井競馬場です。モノレールの窓越しに厩舎や馬場が見られます。競馬ファンでなければまず大井競馬場に来ることはないかと思います。私自身は、かつて大手町の本店勤務時は馬券を買いに競馬場に通ったものです。あくまでも中央競馬であって、地方競馬の馬券を買うことはありませんでした。ところが地方競馬も振興策の人としてナイター競馬を始めるようになりました。ナイター競馬が珍しく、写真撮影のネタにと何度か大井競馬場に足を運びました。


正門から地下通路をくぐると、夜空をイメージして星座や星などが次々と投影されて、大人でもこの空間が楽しめます。


この日は、特別イベントとして、レースの合間に相馬野馬追レースが行われました。騎馬武者が背に旗を立てて馬場を1週力走する姿は感激ものでした。


観客席もかなりの入り込み。


内馬場には大型スクリーンが設置されていて、向う正面のレースもわかるようになっています。


(3) 葛西臨海公園

旧江戸川を1本はさんだ隣に超有名な東京ディズニーランドがあるため、この葛西臨海公園は目立ちませんが、それでも観覧車や水族館を備えた大きな公園なんです。沖には人工の渚も備え夏には潮干狩りも行われます。


水族館前の人工池のふちで夕涼みする人が多い。


沖合には納涼船が行きかう。


薄暮の頃水族館とヨットの帆のオブジェが、マッチして不思議な光景となる。


(4) 原宿表参道付近

原宿と言えは、ファッション発祥の地と言われるほど、ここから日本全国にファッション情報が伝わっていきます。竹下通りから生まれた竹の子族は一時一世を風靡しました。JR山手線の原宿駅を出ると、一瞬異次元の世界に迷い込んだと思えるほどです。私が迷い込んだのは平成13年のことなので、その後の10年以上経過しておりますが、今も当時のような状況なのか否かはまったく分かりません。


半地下の駅を出て地上に出ると…、橋の両側には奇抜な衣装を着た女の子たちがわんさかといる。


何をするわけでもなく、一日中ふらふら歩き、自分の衣装を周囲に見せているだけ。


歩道に座り込んで、周囲の目を引くことに専念。カメラを向けるとポーズを取ってくれる。


このかわいい子は、何人かのカメラマンから撮られていた。カメラマンの注文通りのポーズを取っていました。

この橋を渡って神宮の森に入ると、「表参道元気祭スーパーYOSAKOI2001」が行われていました。本場高知県のYOSAKOIチームと地元東京のチームが舞台上で演技しています。なおこの表参道元気祭スーパーYOSAKOIは、この年の2001年(平成13年)が第1回開催で、その後毎年8月20日前後の2日間開催され、2013年も8月24日(土曜)、25日(日曜)開催が予定されています。


第1回開催では、高知のチーム「十人十色」がYOSAKOI大賞を得ています。


出番を待つ間も、和気あいあいのようでした。


山田太鼓チームの迫力ある演技。


(5) 千登世橋からの荒川都電

最盛期40を超える系統があった都電も、道路の整備や地下鉄化などのによってあいつで路線が廃止となって、昭和47年には荒川線のみとなってしまいました。荒川線は、荒川区南千住一丁目の三ノ輪橋駅から新宿区西早稲田一丁目の早稲田駅までを結ぶ約12㎞の軌道路線です。この戸出をと登世橋の陸橋から撮影できると聞いて早速撮影に行ってきました。早稲田駅を出た都電は、面影橋駅を通り、大きく右のカーブして進みます。学習院下駅を出ると、千登世橋をくぐり、鬼子母神、雑司ケ谷へと抜けていきます。


ビックカメラの赤い広告塔がやけに目立つ。


夜間の長時間露光では光跡だけが映り込んで、チンチン電車なのか、普通の電車なのか判別できない。


(6) 千鳥ヶ淵と北の丸公園

この辺りは桜の名所で、千鳥ヶ淵と呼ばれるお濠を挟んで両側に数百本の桜が植えられています。皇居に隣接する北の丸公園には日本武道館があり、桜のこの時期近隣の大学の卒業式が行われることもあって、桜と卒業生、特に和装をした女子学生はとても絵になります。デジタルデータ化しておらず、アップできないのが残念です。一方お濠の外側は千鳥ヶ淵縁道と呼ばれ、山側のインド大使館から海側のイギリス大使館までの約700mに桜が260本ほど植えられていて、まるで桜のトンネルをくぐっているようです。


北の丸公園入口で出会ったカップル。三脚を立てて周囲の桜にピントを合わせていると…すかさずスローシャッターに切り替えて、カップルをパチリ。周囲の目なんぞ気にしない、彼女のポーズがとても可愛い。


桜は満開、空も日本晴れ。


お濠にはボートが何艘も…


(7) 後楽園(東京ドームシティ)

後楽園というと読売巨人軍の本拠地、野球場を思い出しますが、ここは野球場や遊園地等を含めた総合レジャー地区で、正式には東京ドームシティと言います。一般的には水戸徳川家の庭園である小石川後楽園の呼び方が定着していて、単に後楽園といった方が通りがいいようです。近年は施設内各所にイルミネーションが施されて、一大イルミネーションスポットにもなっています。


ドームホテルとライトアップされた遊具。


短冊形のイルミネーションが施された街路樹たち。


ヨット船体に当てられた七色の光線がくるくる変化する。


センターフォーカスフィルターで周囲をぼかしてみました。


クリスマスのころ、ソフトフィルターで撮ると…


(8) 浅草

最後に浅草を取り上げておきます。東京見物というと何をおいても下町浅草界隈がおすすめです。浅草シンボルの雷門をくぐると仲見世が連なっています。名物名産品が所狭しと売られていますが、季節のイベントに合わせてで店が出るのも特徴です。年末年始にかけては縁起物の羽子板市が開かれます。5月の第3金・土・日曜には三社祭が行われます。7月の9-10日にはほおずき市が開かれます。


浅草寺境内につながる仲見世からの通路は、ごらんのとおり身動きできないほどの人また人の数。


祭りの日でも一歩横道に入ると…カメラを向けると面白いポーズを取ってくれました。左のお兄さんに注目。一気飲みはいけませんよ。


ほおずきを売る娘さん。


ほおずきを見る娘さん、3人ずれの女子高校生でした。


上記以外にまだまだたくさん紹介したいスポットがあります。機会があれば紹介いたします。さて東京ロマン飛行も次回は最終回となります。東京特別区以外の都内及び近郊のスポットを紹介いたします。


 

小樽雪あかりの路終わる

2013-02-21 06:00:00 | 祭り・イベント
2月8日(金曜)に始まった第15回「小樽雪あかりの路」は、17日(日曜)に終了しました。例年札幌の雪祭りと同時開催しておりましたが、今回は東南アジア諸国・中華圏の春節行事に合わせる日程となりました。春節は旧暦の正月のことで、その年によって日にちが異なります。2013年は2月10日でしたが、前年の2012年は1月23日でした。この春節の前後には休みが続き、日本でいう年末年始の大移動が、同じように起こります。一部は海外旅行に向かうわけです。特に海外の観光客を誘致するうえでは、見逃せない行事が春節なのです。

ということで、今回の第15回雪あかりの路も、運河会場と旧手宮線会場を合わせ497千人の入込となり、東北大震災の影響で落ち込んだ前年を7.8%上回ることが出来ました。台湾、香港、韓国からの観光客は順調に伸びたようですが、中国本土からの観光客は依然冷え込んだままのようです。

さて、10日間の開催期間中2月10日と17日の2回運河会場と旧手宮線会場を撮影してきました。本来であれば、モデルとして孫娘たちを連れて行きたいところなんですが、土曜、日曜に孫たち家族との時間調整がうまくゆかず、去年同様単独撮影となってしまいました。まずは、自宅近くのメルヘン広場から始め、堺町の観光街を進み、運河会場に向かいます。運河会場から旧手宮線会場へと向かいました。なお、雪あかりの路のメイン会場は運河会場と旧手宮線会場ですが、このほかに準メイン会場として朝里川温泉会場があり、そのほか市内各地に会場があります。


(1) メルヘン広場・堺町通り会場

ここは運河とともに小樽を代表する観光街です。オルゴール堂、北一硝子、洋菓子のルタオなど全国ブランドとなった店舗が立ち並ぶ通りでもあります。通り沿いの各店舗がアイスキャンドルや雪だるまを作りろうそくを灯しております。


メルヘン交差点の中央に広場があって、オブジェやキャンドルが灯されています。


記念写真を撮る若い娘さん。台湾の方のようです。


歩道には各店舗が工夫を凝らした雪像やキャンドルが灯されている。


ガラス製品を売るお店のウインドーにも雪だるまのオブジェが飾られています。


堺町運河ターミナル近くの浪漫館の雪像オブジェ。可愛いウサギが奥のキャンドルの明かりに浮かんでいます。


於古発川沿いにランタンが並べられている。


(2) 運河会場

第15回小樽雪あかりの路公式ガイドブックには、「小樽雪あかりの路」のメッセージが語られています。長文ですが、その一部を紹介します。

この北の街に奇跡的に残された古い街並みや、北海道の開拓を支えた運河、日本で3番目の鉄道ー旧幌内鉄道手宮線跡地を舞台として行われるのが「小樽雪あかりの路」。厳冬の2月、凍てつく運河に浮かぶ幾百ものガラスの浮き球、そのろうそくの灯りは、水面に浮かぶ天の川となり、手宮線跡地の灯りは銀河鉄道としてよみがえる。雪の中に揺らめく灯りは、一人一人の祈りとなり、願いとなる。…途中略…
この無数の小さい灯りをいつくしみ、一つ一つの小さな祈りを、雪の日も、風の日も守り続ける。「守りあい、隣り合い、挨拶し合う愛」
揺らめく小さな灯りを通して、このメッセージを日本中の一生懸命、命を燃やし続ける人々に向かって、送り続ける。


薄暮の頃の運河が一番美しく映える。


遊歩道沿いのオブジェに見入る人々。


春節と重なった2月10日(日曜)は、運河はごらんのとおり身動きもままならぬほどの入り込みようでした。


日本人はカメラを目線上に構えますが、中国人は最前列にいても、なぜかカメラを高く持ち上げます。


ボランティアの方でしょうか、ウェアーから見るとオコボ(小樽、コリア、ボランティアの略称)の方かも。可愛いのでパチリ。主役はあくまでガラスの浮き球です。


運河沿いの遊歩道の側面にはいろんなオブジェ製作されています。


こちらでもオコボの方が記念撮影中。今日(17日)はイベント最後の日です。


素敵なオブジェを、携帯でパチリ。


中央橋から浅草橋方面を撮影。左上方に一番星が映り込みました。


(3) 旧手宮線会場

東京ー横浜間、大阪ー神戸間に続いて、明治13年日本で3番目開通したのがここ手宮ー札幌(のち三笠幌内まで延伸)間の旧幌内鉄道です。三笠幌内炭鉱から産出される石炭を積みだして、手宮港から本州に向けて貨物船で運び出しました。後に石炭が斜陽になると同時に昭和60年に手宮~南小樽間が廃止となりました。線路はそのまま残して、遊歩道を整備して現在はイベント会場になっています。


小樽駅から中央通りを海側に50-60m下がると旧手宮線会場入り口「ウエルカムゲート」があります。


離れ離れでは少しかわいそう…


やさしい光に誘われてカメラを向ける。


ボランティアスタッフの娘さんにお願いしてモデルになってもらいました。


美術館の付近はワックスボールに灯りが揺らめくゾーン。


手宮線跡地のプレートに星が積み重なって…


日銀通りと旧手宮線が交差する付近にあったオブジェ。


日銀通りを交差するとスノートンネルがある。


第12回雪あかりの路オブジェコンテストグランプリ作品を模した「雪の華灯り」


手宮線会場最終コーナーに飾られているふくろうの森をイメージしたオブジェたち。

東京ロマン飛行~その3(超高層展望台編)

2013-02-17 06:00:00 | 写真
東京都内近郊には超高層ビルが相次いで建設されています。その多くに、有料無料を問わず展望台が設けられています。展望台から見る東京の街の夜景は宝石をまとったようで、つい、つい見とれてしまいます。今回第3回目は、超高層ビルの展望台、タワーの展望台からの夜景を中心に取り上げてみました。


(1) 聖路加タワー(St.Luke'sTower)

東京中央区の地下鉄築地(正確には明石町)駅近くにあります。この地区は聖路加ガーデンと呼ばれ、聖路加タワー、聖路加レジデンス、聖路加国際病院等の複合施設から成り立っています。聖路加タワーとレジデンスはツインタワーとなっていて、聖路加タワーの46階の踊り場から47階の一部が無料展望台になっています。47階はレストランで、その入り口部分が展望台になっています。幅30cmほどの出窓があるので、そこに小型三脚を据えて撮影できるわけです。ここからは墨田川下流、移転予定の築地市場、浜離宮(市場、離宮とも夜間は暗くて見えません)が望めます。左手はレインボーブリッジ、有明コロッシアムが見えます。47階からは左手の夜景は見ることが出来ませんが、46階との階段の踊り場から見ることが出来ます。


茜色に染まるころ。左手の橋が勝鬨橋、右中央半円のカーブが築地市場、その奥黒い森が浜離宮です。東京タワーも見えています。


勝鬨橋をくぐる観光船がうまく3隻画面に入ってきました。


46-7階の踊り場の窓から見たレインボーブリッジ。


レンズと窓ガラスに隙間ができたために、室内の光が映り込み多少まだらになってしまいました。光が入りこまないように黒布等でしっかり遮光しなければなりません。


上と同じ位置で、もう少しアップで、船が通過するのを待って撮りました。

ここルーカスタワーの展望台は、残念ながら平成22年7月をもって閉鎖されてしまいました。もう二度とここからの夜景が撮れないのは非常に残念でなりません。


(2) 世界国際貿易センタービル

JR山手線浜松町駅と直結したこのビルの40階(地上152m)に有料展望台があります。四面が全部見られるという点では、優れものです。ただ周囲にどんどん大型の超高層ビルが出来ていますので、幾分時代遅れの感がありますが、撮影には十分楽しめます。


東京駅方面を見ました。隣の新橋駅汐留が再開発の工事中です。現在の汐留カレッタのあるところでしょうか。


モノクロフィルムで撮影していますが、夜景はカラーでもモノクロでも美しいですね。


ビルの下の方を見ると高速道路が走っていました。羽田方面に向かう首都高速1号羽田線と11号お台場線のようです。実はこの画像9回の多重撮影をしています。ですから車の台数がやけに多いのです。一方下のカットは長時間露光したもので、テールランプ、ヘッドライトが線となって上限されています。


同じ被写体でも、撮り方によって表現が違ってきます。


これは展望台から地上を見たときに道路が工事中でした。赤い点々が工事中を示すランプです。上から見ると不思議な感じがします。


(3) 東京都庁

新宿区にある都庁のツインタワーにはいずれも45階(202m)に無料の展望台があります。1990年(平成2年)バブル華やかな頃立てられたこのビルは、池袋のサンシャイン60を抜いて日本一の高さを誇る豪華なビルとして話題を集めました。設計業界のみならず一般にも超有名な、丹下健三氏の後期の作品と言われています。外観はパリのノートルダム寺院にも似たこの建物は、その後2003年に横浜ランドマークタワー、2006年六本木ミッドタウンに日本一、東京一の座をゆずりました。


天を突くような高さ。夜間はビルの先端からビーム光が天に向かって照射されている。


新宿1~3丁目に超高層ビル群が密集している。


まばゆいばかりのビルの照明。


(4) サンシャイン60

東京都庁が出来るまでは、この池袋サンシャイン60ビルが日本一の高さを誇っていました。最近は続々と超高層ビルが出来ておりますが、池袋駅周辺という立地の良さと知名度があるので、ここの屋上展望台の景色は人気があります。展望台の4面がすべて見渡せることに加え、屋外でガラス窓を気にせずに写真が撮れることです。縁に柵がありますが柵の間から撮影できます。気象条件が良ければ富士山も望めます。


水平線の右端にかすかに富士山が見えます。この後すぐに黒雲に覆われてしまいました。


富士山を大きく取り入れてみましたが、夕焼けが今一つ綺麗ではありませんでした。


この日は綺麗な茜色となりましたが、相変わらず富士山はすっきりしませんでした。


真冬の夕景ですが、相変わらずスモッグがかかったような風景でした。


(5) 文京シビックセンター

東京メトロ・丸の内線後楽園駅のすぐそばに立地している、文京区役所の建物です。丸ノ内線の反対側は巨人軍の本拠地である後楽園球場があります。文京区役所の25階に展望ラウンジがあります。無料休憩所ですが、ここからは都内の3分の2近くが見渡せます。しかし何と言いても新宿方面を見ることが最大の眼目で、冬季空気の澄んだ日には新宿の都庁をはじめとする超高層ビル群の間に富士山が顔を出すことです。


富士山裾野に見えるツインビルは東京都庁です。

なんと2月の1日にはこの富士山の山頂に太陽が落ちるのです。山頂に落ちるのは一年にこの日一日だけ(夏季に右に進んだ太陽が戻ってきますが、夏は空気が濁っていて富士山は望めません)です。平成14年2月1日にこの近くで仕事があって、運良く撮影の機会が巡ってきました。日没1時間前に展望ラウンジに着いたときはカメラマンと観光客で押すな押すなの混雑。じりっ、じりっと窓際に身を滑りこませますが最前列と2列目は三脚が立ち並び、前に進めません。何とか背伸びをしてカメラを高く持ち上げて、連続シャッターを切り、ポジフィルみ1本を撮るのがやっとでした。その結果が下のカット。


画像の粒子が荒れてしまいました。フィルム選択の失敗でした。カメラに入っていたのはコダクローム200でした。コダクロームはISO25~50が最適、しかも撮影対象がシックな色調向けで、太陽などド派手な対象には不向きでした。

東京の知人等によれば、近年シビックセンターの周囲にも超高層ビルが立ち並び、この風景が撮れなくなったとのことでした。それだけに富士山頂に沈む夕日のカットを上手く撮影できなかったのは、残念でたまりません。


(6) 横浜マリンタワー

横浜のシンボルともいえる山下公園のマリンタワー、ここからも横浜港が一望できます。展望台は地上94mとそれほど高くはありませんが、ここから見渡す夜景は一見の価値があります。目の前には、かつて太平洋航路の豪華客船として使われた氷川丸が係留保存されています。


横浜大桟橋からマリンタワーと氷川丸を見る。


タワーの展望台は時に揺れるので、合間を見て素早くシャッターを切る。係留されている氷川丸。


岸壁のライトが規則正しく並んでいて、リズム感が感じられる。


マリンタワーの傍を高速道路が走っている。首都高みなとみらい線で、この先別れてベイブリッジを通る湾岸線となる。


横浜ベイブリッジ、本来ならベイブリッジのライトアップは青色ですが、このとき平成14年は、日韓ワールドカップ開催の時期で、赤色に照射されています。日韓ワールドカップバージョンと、港湾局の方が言っておりました。





第64回さっぽろ雪祭り

2013-02-13 00:00:00 | 祭り・イベント
2月5日(火曜)から11日(火曜・祭日)まで7日間にわたり、札幌雪祭りが開催されました。世界的にも有名となった札幌雪祭り、今年は大通公園、ススキノ、ツドームの3会場で大小216基の氷雪像が並びました。すすきの会場は主に氷像が中心で、氷の祭典です。ツドーム会場は大人と子供の遊びをメインとした会場づくりになっています。やはりメインは大通会場で、大雪像が5基、氷像含めて計134機が立ち並んでいます。

ここ4年ほど雪祭り会場を訪れておりませんので、久しぶりに撮影に行くべく天候状況を見ていましたが、5-8日はいずれも吹雪き、9日(土曜)は曇りマークが出ていました。小樽でも時折日がさす状況で絶好の雪祭り日和。また雪祭りに合わせて、札幌地下歩行空間で、色んなイベントが行われております。中でも前年4月~11月に実施された「札幌フォトコンテスト第1期、第2期、第3期」の入賞作品が展示されているとのこと、私自身の作品も3点入賞していますので、この機会に見ておこうと思いました。

JR札幌駅からそのまま地下鉄札幌駅に入り、さらに地下駅を通り越して地下歩行空間に入ります。午後の地下歩行空間はものすごい人出。土曜日と雪祭りが重なったためでしょう。歩行空間の両側では、いろんなイベントが行われていました。バレンタインが近いせいかバレンタイン関連商品、グッズの販売売店や、韓国、中国人向け案内コーナーも設置されています。大通駅近くの空間では、伊勢神宮に関する写真展やビデオ放映がされていました。なぜ伊勢神宮が?と唐突に思いましたが、そうです、今年は式年遷宮の年で、伊勢神宮の大雪像が作られていました。さて、地下空間の最終出口の13番横で、札幌フォトコンテストの入賞作品が展示されています。


展示作品に見入る人たち。右手の女性が石狩支庁の担当者で、石狩管内のガイドブックと今回の入賞作品の冊子を配っていました。


第1期から3期までの全入賞作品が展示されています。


左正面のパネル。


正面右側のパネル。中央樹氷林と焼却場の煙の流れが、第1期特別賞となった私の作品「厳冬の朝」です。


右下が、第1期カテゴリー(札幌新発見)グランプリとなった作品「マッターホルンを釣り上げるぞ」です。


左上が、第1期特別賞となった作品「今も息づく原始の森」です。

さて、5時からのライトアップまでまだ時間がありますので、地下街オーロラタウン(大通り西4丁目~西1丁目)で遅めの昼食を取ります。このオーロラタウンはほとんどの店舗がファッション衣料品を扱っている店で、喫茶店や飲食点は数件しかありません。どの店も長蛇の列。やっと昼食を済ませると3時半過ぎでした。このオーロラタウンでもイベントが行われていました。


毎年9月の第1週の土日に行われるストリートパフォーマーたちによるイベント「さっぽろ大ドンデン」のミニバンのようです。会場では、白いマスクをつけた「劇団白こしょう」による西遊記が演じられていました。


西3丁目の北洋銀行ビルから地上に上がると、曇りの天気予報とは打って変わって真っ青な空が出ていて陽が差しています。目の前が西3丁目会場でHTBテレビ・石屋製菓白い恋人Park Air広場になっています。近づくと大きな歓声が沸きあがっていました。大きなジャンプ台があって、10~13歳のジュニアクラスのスノーボード、フリースタインスキー競技が行われています。


途中のジャンプ台(白い恋人)で大きく飛び出し着地する。


ジャンプ台を飛び出し空中でパフォーマンスをして着地する。逆光で見にくいが、雪煙が舞いあがり結構な迫力。


次に4丁目会場に移動します。ここはSTVテレビ・よみうり広場です。伊勢神宮をテーマにした大雪像があります。


パチンコ屋の看板はここにそぐわないが…スポンサーなのでしょうね。雪像は「伊勢・神話への旅」となっています。


飲食ブースでは「白いおしるこ」が売られています。結構並んで注文しておりました。


5丁目会場は環境広場と題され、国の重要文化財である中島公園にある「豊平館」と台湾の「中正記念堂」の2基の大雪像・氷像があります。豊平館は、周知のように明治13年に高級西洋ホテルとそて、開拓使が建設しました。明治天皇をはじめ要人の宿泊宴会施設として利用されましたが、昭和33年以降は主に結婚式場として利用されてきました。今回の雪祭りでは、この大雪像にプロジェクターで映像を投射するということで、テレビで取り上げられ話題を呼びました。


中正記念堂は、中華民国(台湾)の元総裁・蒋介石を顕彰した施設です。


プロジェクターによる投射(プロジェクションマッピング)開始は5時からとのこと。


豊平館と中正記念堂の間にはコカコーラのPRブースがあります。壁の人物を目にしたときには、おやっと思いましたが、よく見るっとコカコーラの宣伝でした。

豊平館のプロジェクションマッピングは、帰りに見ることとして、6丁目会場に向かいます。ここの横断歩道で、ついにやってしまいました。ツルン、ドッテ~ン、尻を打ちました。しばらく動けず、後ろから来た中年の男性に抱え起こされました。尻はしたたか打ちましたが、カメラは無事でほっとしました。6丁目会場は市民の広場で、売店と飲食店、飲食のためのテントが設営されているスペースです。飲食屋台は北海道内各地の名物料理を並べたブースになっています。札幌ラーメン、石狩なべなど札幌を代表する食べ物のほか、滝川の松尾ジンギスカン、美唄の焼き鳥、旭川ラーメン、森のいかめし、厚岸の牡蠣、別海の鮭チャンチャン焼きなどなどです。


6丁目会場に入るとすぐにこの豚丼の看板が目立ちました。豚丼は帯広名物です。


テントの中は飲食スペースですが、この日はどこも満席状態。


午後遅く昼食を済ませておりますので、一向に食欲がわかず、飲食ブースを素通りして7丁目会場に向かいます。ここはHBCテレビとタイ王国広場になっています。この会場ではあまりめだったものがなく撮影せずに、次の8丁目会場に向かってしまいました。8丁目会場はHBCテレビと歌舞伎座広場になっていて、大雪像も建て替え工事中の新歌舞伎座が来春の竣工前にここでお披露目となりました。


薄暮のなかの歌舞伎座。


9丁目会場は北大博物館といくつもの動物をかたどった中雪像が2基あります。さらに10丁目会場に向かうと、ここはUHBテレビ広場で、UHBで放映中のアニメドラマ「ちびまる子」の大雪像があります。雪像には[ちびまる子ちゃんin Hawai'i」と書いてあります。雪像上の舞台では、昨年新千歳空港とハワイのホノルル空港間の直行便就航を記念したイベントが行われています。本場ハワイのフラチームがこの舞台で踊っています。


ダンサーたちもさすが重装備です。

なお、カップうどんの「どん兵衛」がちびまる子のスポンサーなのか、この会場で宣伝がやたら目につきました。テント張りのどん兵衛ブースがあって、無料配布のどん兵衛にお湯をかけてもらい食べている方がたくさんおりました。


さて最後の広場が、11丁目及び12丁目会場です。11丁目は国際広場と言われ「第40回国際雪像コンクール」の参加作品が展示されています。12丁目は市民の広場で、市民が作成した雪像が並んでいます。


雪像コンクール優勝作品 タイチーム「自然からの芸術家」


準優勝作品 フィンランドチーム「鳴き声が聞こえますか?」


初音ミクの冬バージョン、雪ミク


その雪ミクとフィギアのコラボ、三脚の上に2体のミク


11丁目会場を後にして、豊平館のある広場で予定されているプロジェクションマッピングを見学することにします。会場に近づくに従い身動きが出来ないほどの込みようです。何とか身を滑りこませ、投影を待ちます。15分も過ぎたでしょうか、いきなりアナウンスで投影は中止しますとのこと。500人入りの会場に倍近い観衆が押し寄せ、危険なため中止となったようです。放映の再開は未定とのアナウンスが繰り返し流れます。それでも再開を待つ人々が後を絶ちません。結局私も30分ほど待ちましたが、あきらめて帰途につきました。

翌日10日と11日(月曜祝日)の北海道新聞の朝刊社会面でもこのことを取り上げておりました。結局は9日の5時半以降すべての時間で中止となったようです。テレビ等でも大変話題になったイベントだっただけに大変残念です。主催者側が1回の観客を500人程度と過小評価したことがが原因だったようです。でも平成18年と20年の雪祭りの雪像「ナルニア王国物語」で同様の放映をしたときにも大勢の観客が押し寄せていたことを忘れてしまっていたのでしょうか。何か腑に落ちない感じがしました。

参考までに平成18年のナルニア王国物語の1シーンをあげておきます。

東京ロマン飛行~その2(晴海埠頭公園編)

2013-02-09 06:00:00 | 日記
前回はお台場での撮影スポット並びに画像を取り上げましたが、今回は中央区晴海5丁目の晴海埠頭公園並びに公園に隣接する晴海客船ターミナルをご紹介します。ここは東京でもお台場に次ぐ撮影スポットではないかと思っています。公園の目の前にはレインボーブリッジがあり、その右手には東京タワーをはじめ超高層ビル群があります。また左手にはレインボーブリッジにつながる高速道路の向こうにお台場のビル群、観覧車などが見渡せます。とりわけ薄暮から夜景に至っては息をのむ光景が見られます。加えて、ターミナルビルの広場の海側には深さ30cmほどの人工池が作られていて、風のない日には対岸の夜景がこの池に映り込むのです。

なお、この晴海客船ターミナルは、大型客船用のターミナルで、定期航路のターミナルではありません。小樽港にもよく寄港するにっぽん丸やふじ丸、パシフィックビーナス号などが寄港します。東京駅の丸の内口から晴海埠頭行きのバスに乗ると30分前後で来ることが出来ます。夜間も9時ごろまでバスが走っていて、交通の便は極めて良好です。





晴海客船ターミナルの外観図、晴海ターミナルのホームページから転載しました。


バスを降りると赤い鉄柱のオブジェが出迎えてくれます。奥に見えるガラス造りの建物がターミナル展望台です。これだけで十分絵になります。


階段を上がって展望台に着くと、内部が赤い色で飾られていて、まず驚きます。窓越しにレインボーブリッジや東京の夜景が見渡せます。


後方晴海1丁目、2丁目、豊洲方面を振り返ると、当時(平成14年ころ)はビルが建設中でした。今は多分この景色も大きく変わっていることでしょう。

さて、ターミナルビルの広場の前方に人工池があることを言いましたが、ビルの外観図にも書かれています。この人工池は高さ1m弱ほどで、風のない日は対岸の風景がこの水面に映り込みます。カメラに撮ると上下シンメトリックな画像になって何とも言えない、心地良いリズム感が出てきます。ここで撮影する場合はむしろ三脚は不要です。人工池のふちは黒い御影石でしょうか、幅20㎝ほどの平らな縁取りがあります。この縁にカメラを置けば、三脚なしでしかも池の水面を大きく取り込むことが出来ます。早速いくつか画像を見てみましょう。


日没後赤く染まるレインボーブリッジです。20秒ほどの長時間露光をしていますので橋の上を通過する車の光や橋の下を通過する船の光跡が帯となっています。


薄暮の時の様子です。いけがピンク色に反射して、係留されている貨物船が映り込みました。池の縁には景色を眺める人が数人おります。


人工池に沿って、もう少し左側に移動してみましょう。レインボーブリッジ(首都高速11号台場線)の向こうにお台場の夜景が見えます。この日は人工池にさざ波が立ち上二つようなくっきりした画像にはなりませんでした。


今度は反対側、右側にやってきました。ここからは浜松町の国際貿易センタービルや芝にある東京タワーが見えます。何分10年ほど前の光景ですから、近年では汐留付近の再開発などもあって、いくつもの超高層ビルが出来ているのではないでしょうか。


似たような光景ですが撮影日が違い、気象条件が異なると、画像も違ってきます。


月と金星は合成になっています。予め月と金星は36枚撮りフィル1本に写し込んでおいて、そのフィルムでレインボーブリッジを撮影したものです。フィルム時代は合成するにしても、このような手の込んだ手段をもちいらざるを得なかったのです。今であれば、月と橋の二つの画像があれば、PCで簡単に重ね合わせることが出来ます。


水面に映り込んだ画像をもう一枚。ネガフィルムで撮影していますが、ネガの場合はどうしてもネズミ色の混じった赤となってポジフィルムのようなクリアーな赤が出ません。月と金星の画像も同じです。ネガフィルムですので、ネズミ色っぽい青になってしまっています。


15㎜対角魚眼レンズで、レインボーブリッジの向こうに沈む夕日を切り取ってみました。


人工池の右手にはこのような風車?を思わせるオブジェがあります。この直方体のオブジェは風によって回転します。

さて再度ターミナルビルに上がってみましょう。テラスから見たのが下の画像です。このカットは、昭和11年製のリリーという蛇腹カメラ(詳しくは2010年12月25日付ブログ「コニカという名のカメラたち~その2」参照)で撮影した画像です。このカメラは、ブロニーフィルムを使った6×9cm版の画像が得られます。普通の35mm版の6.25倍の大きさの画像になります。しかも昭和11年とはいえレンズは有名なドイツのカールツァイス「テッサー」105㎜です。


右側ぎりぎりに風車のようなオブジェが見えます。


ターミナルビルに接続して晴海埠頭公園があります。この公園からは対岸の芝浦工業地帯や、竹芝桟橋が見えます。


同じく公園から見た対岸の風景です。


最後の一枚です。レインボーブリッジの橋に偶然飛行機雲がかかりました。橋をつるす線が楽譜のようにも見えます。

星景写真撮影

2013-02-05 06:00:00 | 写真
3月2日の北海道新聞朝刊の後志版に、小樽博物館(手宮館)で「星景写真展」が開催されているという記事が載りました。星景という言葉は、あまり聞きなれない言葉ですが、要は星が映り込んだ風景を言います。この場合の星とは、太陽や地球、月は勿論、人工衛星を含めて言います。開催初日の2日に早速見てきました。美しい星空を取り込んだ作品が30点展示されています。機会があればぜひ見ることをお勧めいたします。星空の美しさ、自然が作り出す雄大さを味わうことが出来ます。

そこで今回は展示作品の模様を紹介するとともに、私自身も星景写真撮影が好きで撮りためた作品がありますので、その一部を紹介したいと思います。まずは写真展の概要等から紹介します。


<日本星景写真協会「星の風景」小樽展>

協会のパンフレットによれば、「星景写真」とは、星空と地上の風景を同一画面に収めた「星のある風景写真」のこととあります。アマチュア天文家の世界では、この分野の写真を専門的に撮影する人も増えて、今では天体写真の一ジャンルとして認識されています。全国では約200人のプロ・アマチュア写真家が活動しているといいます。
なお、写真展は2月2日~3月3日までが第1部、3月6日~31日が第2部となっています。各回30点展示。
入場料として、博物館入館料(大人300円)が必要です。


会場は博物館2F回廊


このような美しい風景があるのか、という感じです。手前から2番目のサボテンの写真は、オレンジに輝くサボテンの横で円を描く星の軌跡が写し込まれています。


手前から2番目の写真は、東京都庁のツインビルの間に見えるオレンジ色の月です。


手前の写真は、「天へ続く道」と題され、ニュージーランドの高地に建つ廃屋と天の川を映した画像です。

<星の風景撮影法>

なお、会場には「星の風景」撮影法という小パンフレットが置かれています。撮影方法の一部が、ポスター大にして展示されています。大変役立ちそうな内容なのでパンフレットから一部を転載しておきます。

☆撮影に必要なものは?
1フィルムカメラまたはデジタルカメラ
2頑丈な三脚
3レリーズやリモコン

☆ フィルムカメラの場合
1ピントを合わせる。ピントは無限遠にセット
2絞りは基本的には解放、あるいは1段絞る。
3シャッタースピードはバルブにセット
4構図を決める。この構図が写真の良しあしを決めるポイントになります。
5露出時間を決める。適正露出は周辺の明るさによっても変わり、一概に言えません。段階露出することをお勧めします。
6シャッターを切る。カメラが動かぬようにれレリーズを使う。

☆ デジタルカメラの場合
1ピントを合わせる。ピントは無限遠にセット
2絞りは基本的には解放、または一段絞る。
3シャッタースピードは、10~30秒またはB(バルブ) 星を点像にするときは30秒以内とする。
4構図を決める。ここがポイントになります。
5シャッターを切る。
6(WB)はオートのほか、太陽光、白熱光など適宜代える。
7ISO感度は400~1600程度とするのが一般的です。

☆ 一口アドバイス(この項目はパンフレットではなく、私自身の経験から)
1出来る限り広角レンズを使用する。
2寒い時に撮影すると電池の消耗が激しくなります。デジタルカメラではバルブ撮影の時も、電気を消費しています。長時間露光をするときは機械式フィルムカメラが良いですね。例えば、OLYMPUS OM-4のB(バルブ)モードでは電気を使いません。
3長時間露光で星の軌跡を写し込む場合は、フィルムカメラを、短時間露光の場合はデジタルカメラをと使い分けるのがいいでしょう。
4デジタルカメラで星の軌跡を撮影する場合は、短時間撮影(5-10秒以内)を繰り返して、すべてのカットをPCソフトで合成します。
5星の点撮影する場合はソフトフィルターを使うと、星がにじんで大きく映ります。
6太陽を写し込む長時間露光(いわゆる太陽の棒撮り)の場合はフィルムカメラで、ポジフィルムを使うことをお勧めします。デジタルカメラでは1時間も太陽を写し込むと撮影素子が壊れてしまいます。ネガフィルムですと、かりっとした画像が得られません。


さて、写真展については以上のとおりですが、第2部の展示会も待ち遠しいものです。次は私自身が過去に撮影した星景写真の真似事画像がありますのでご紹介いたします。博物館の展示作品とは雲泥の差があって恥ずかしい限りですが、ともあれご紹介いたします。


平成13年ころ立川の官舎で撮影。撮影に出かけようとカメラ一式を自転車のかごに放り投げていると、偶然日中の明るい空に半月が出ていて、それに向かって飛行機(自衛隊機?)が一機向かっていきました。


八王子駅ビルのそごうデパートの屋上からは富士山が見えます。富士山の裾野に太陽が落ちることを見越して、10分間隔でシャッターを切りました。7回の多重撮影で、うち6回は太陽を撮影(F16・1/4000)、最後の1回は地平線に沈んだ後、オート露出で切ります。6回目で撮影を終えてしまうと真っ黒の画面に太陽が6個、並んでいるだけです。最後の7回目で富士のシルエットと茜色が現れます。なお経験上、ネガフィルムではこれほどクリアーに出ません。ラチュードの狭い(適正露出の許容範囲の狭い)ポジフィルムが最適です。なおこの画像は、平成14年「八王子自然写真コンテスト」入選「落日」作品です。


この画像が太陽の棒撮りと言われています。約1時間30分ほど露光しています。F値をできる限り絞って、バルブで撮影します。ただ、このままシャッターを切ると露出オーバーとなって、真っ白な画像になってしまいます。光量を減じるフィルターを使います。私の場合はIR=72という赤外フィルターを使いました。これによって人間の目に見える可視光線(400-700nm=ナノメートル、1nm=1/10億m)がカットされて、赤外線のみがフィルム面に焼きこまれます。二度目に太陽が沈んだ後に、赤外フィルターを外してオートで撮影すると、茜色の夕景が現れます。
なお、うまい具合に灯台に太陽が突き刺さったものだと思われるでしょうね。これは太陽がほぼ45度の角度で沈むことがわかっています。したがって45度の三角定規があれば、沈む位置(撮影位置)がわかるのです。沈む位置を、灯台の先端になるような撮影位置を探せばいいのです。


マイルドセブンの丘で20分ほどの露光で撮影しました。ネガフィルムで撮影しております。右下方に流れ星のような光跡がありますが、多分旭川空港に着陸する飛行機の光跡かと思います。この間デジタルカメラでほかの撮影をしていて、この光跡に気が付きませんでした。2009年小樽市展入選「マイルドセブンの丘に星が降る」


マイルドセブンの丘でデジタルカメラによる撮影。平成24年キコリンの森「100年先に残したい風景」フォトコンテスト金賞「満天の星と澄んだ空気」


2010年公共建築の日フォトコンテスト佳作「星降る夜」美瑛町美馬牛小学校の尖塔と星空です。


ニセコ東山曽我地区の二本のサクランボの樹と羊蹄の撮影スポットです。第4回デジタルフォトコンテスト入選「月と一番星」


積丹沖へ出漁する漁船。沖に沈む夕日が大きくてきれいだ。フジFotonoma「魚河岸三代目フォトコン」入選「落日の中の出漁」


冬の星座オリオンと赤井川村の雲海。中央奥に羊蹄山が見えます。


国際宇宙ステーションとスペースシャトルエンデバーがドッキングして、当時話題になりました。2008年9月11日のことでした。


最後は再びマイルドセブンの丘。第6回ふるさとTV・お国自慢写真コンクール審査員特別賞(NTTコミニケーションズ社賞)「マイルドセブンの丘に星が降る」

東京ロマン飛行~その1(お台場編)

2013-02-01 06:00:00 | 写真
今年の冬は異常気象でしょうか。昨年の9月後半の厳しかった残暑の反動でもないのでしょうが、正月以降とてつもない寒波と大雪に襲われました。例年であれば小樽市内で氷点下5度を下回ることは珍しいのですが、氷点下7-8度の日が多く、小樽運河がに蓮氷が連日のように現れました。水道管が凍結した、破裂したという事故も数多く報じられています。

ともあれ寒い日、荒天が続きなかなか撮影に出歩けません。ということで、ここしばらくは手持ちの在庫画像が続きますがご了承願います。すでに何度も述べているように、平成12年3月から14年7月まで、勤務の関係で八王子に単身赴任し、立川の官舎に住んでおりました。この間単身赴任という気軽さから、休日には都内をはじめ周辺のスポットを撮影して歩きました。

当時はフィルムが主ですが、ネガ、ポジ合わせ1000本以上の撮影量になるかと思っています。一部デジタルデータ化したものがあります。その一部を4-5回に分けて、「東京ロマン飛行」として紹介していきたいと思います。1回目はお台場を、2回目は晴海埠頭公園を、3回目は超高層ビルからの夜景等の順で紹介します。


お台場へは、立川から中央線快速電車で東京に出ます。山手線二つ隣の新橋から東京臨海新交通「ゆりかもめ」(モノレール)に乗り、レインボーブリッジを渡ってお台場に着きます。お台場で降りるとフジテレビのビルがあり、目の前はお台場海浜公園です。


PC画面から複写したので多少わかりにくいかもしれません。


画面中央の球状の建物(グリーンの光でライトアップ)がフジテレビの放送局。見学コースもあります。


目の前はお台場海浜公園。夏場は観光納涼船が行き来しています。


ビルの照明で照らし出された夕涼みの人々。奥にレインボーブリッジが見える。


テラスで立ち話する人、椅子でくつろぐ人、浜辺に座り込むカップル等様々。


夕陽で輝く渚で遊ぶ少女たち。


ちょうどレインボーブリッジに夕日が落ちたとき、浜辺にいた親子を取り込んでみました。母親が子供に何か、言い聞かせているようです。


観光屋台船が行きかう。


テラスから建物を見ても、モダンなデザインが目を引きます。


建物の中に入ってみると…床の真ん中が白く光って、周囲の子供たちが見詰めている不思議なスペース。実は吹き抜けの天井から光と水がここに落ちてきているのです。


再びテラスに出てみると、あちこちでカップルが夜景を見ているのか、あるいは目に入らないのか…。スローシャッターを切ったので右端のカップルの動きがおかしくなってしまいました。


テラスにはオブジェが配置されていることがあります。この日は何と大きなダイアモンドが…「こんなダイヤが欲しい」なんて言っているのでしょうか。


お台場は、一歩内側に入るとそこは高速道路が入り交ところです。さすが大都市、高速道路が縦横無尽に走っている。


さてお台場海浜公園前から少し移動してみましょう。ゆりかもめで一駅先に進むと「船の科学館」駅に着きます。ここには初代南極観測船の「そうや」が屋外展示されています。また園内には船や海に関したオブジェがいくつもあります。その一つミニ灯台がありますが、この灯台越しに冬季には富士山が現れ、しかも2月中旬にはその富士山の山頂に夕日が落ちるのです。


あいにくすっきりしない天気でしたが、ばっちり山頂に太陽が乗っかりました。


この科学館対面は海を挟んで大井埠頭です。夕陽に埠頭のクレーンが赤く染まりました。ここでも富士山がうっすらと姿を見せてくれました。


時にはこんな不思議な現象も現れました。


船の科学館の隣の青海埠頭公園で撮影。この付近は羽田空港に降りる飛行機のルートにあたります。


赤く空が染まる中、着陸態勢に入った飛行機。


船の科学館から再びユリカモメに乗って二つ駅を進むと「青海(オウミ)」駅に到着します。青海駅から左にビーナスフォート、右にメガウェブの観覧車を見て抜けると、シンボルプロムナードに至ります。このプロムナードを国際展示場のほうに進むと「夢の大橋」があります。ここが次の撮影スポットなのです。


先の地図をさらに拡大してみました。ピンクの文字の「メガウェブ」のマークは観覧車を示しています。


この橋は車乗り入れ禁止で、自転車、人専用の橋です。もっともこの辺りで自転車を乗っている人は見かけませんが…


文字通り夢の橋を歩いているような錯覚に陥ります。


メガウェブの観覧車を流し撮りしてみると、まるで芋虫が走っているような…。観覧車も撮り方によっては虫に見えたり、宇宙人に見えたり、面白い。


この観覧車をもっと近くで、15㎜対角魚眼レンズで切り取ってみました。


夢の大橋を渡ってもう少し進むと、各種大型イベントが催される「東京国際展示場」に着きます。当時はカメラ・写真用品ショーである「フォトエキスポ」(後にフォトイメージエキスポとなり、現在はCP+となってパシフィコ横浜が会場)が毎年3月にここで行われていました。


天気のいい冬の日には富士山が見えますが、手前にビルがあっていま一つ。なお、都内から見える富士山は、冬の空気の澄んだ日でないと滅多に見られません。


15㎜の対角魚眼レンズで撮影。


次回二回目は晴海埠頭公園からお伝えします。