10月も第4週に入って、寒さも一段と厳しくなってきました。雪虫が飛び交い始めると、1~2週間後には初雪が降ると言われています。この分ですと11月に入ると平地にも雪が降るような気配です。小樽市内の紅葉も急ピッチで進み、毛無山方面も、天狗山もすっかり山々が赤と黄色と緑のまだら模様になってきました。街路樹のプラタナスの大きな葉が舞い散り、イチョウもかなり黄色くなってきました。
そんな中、10月23日太田照二氏が代表を務める「写団豊友会」の紅葉撮影ツアーに参加させていただきました。太田氏は私が属する写真倶楽部「フォートピア」の代表でもあり、両団体に交流があります。今回は豊友会の撮影ツアーに参加させていただきました。まず、星置の滝(札幌手稲区)、朝里宏楽園、朝里ダム、豊倉町のパークゴルフ場、奥沢水源地、潮見台町の和光荘、入舟町の天上寺の順で回ってきました。中でも和光荘の紅葉が素晴らしく、今回第1回目として取り上げました。
和光荘は、小樽の歴史的建築物の一つです。小樽の歴史的建築物と言うと、石造りの倉庫群がイメージされますが、和光荘はれっきとした木造建築物で、大正11年(1922年)に地元酒造会社「北の誉」の2代目社長の邸宅として建てられました。アールデコ調の洋風で統一されながらも、随所に和風を組み込んでいます。なお、かつては宿泊所としても利用され、昭和29年に昭和天皇皇后両殿下が宿泊されております。
正面玄関前に至る小路の途中にはイチョウが植えられていて、紅葉真っ盛り。私の愛車に映り込みました。
前面広場にある丸い池には落ち葉が…
和光荘は個人の所有建物ですので、勝手に敷地内に入ることが出来ません。事前に和光荘の管理者に庭園内の立ち入り及び写真撮影の許可をいただいております。庭園内の樹木はすっかり紅葉が進んで、折からの日差しに赤く輝いております。まずは建物の周辺から撮ってみます。
正面の洋式建築物の横に平屋の建物があります。見取り図(9月の和光荘見学時に頂いた資料による)からは、従業員用の住まいだったようです。左の蔦で覆われた部分は、1Fが従業員用食堂、2F、3Fが什器庫となっています。なお現在は全館居住用には使われておりません。
平屋の部分からは小樽の市内が一望できます。
まずは庭から和風の建物と紅葉を撮ります。正面は洋風ですが、側面は全くの純和風づくりになっています。
さらに近づくとガラス戸に庭の紅葉が映り込んでいます。
もっと近づいてみました。
庭園内のあちこちでカエデが紅葉しています。
庭全体が燃えているかのようです…
建物の影の部分をバックに赤いカエデが、撮って、撮ってと言っているようでした。
庭園を進むと広場もあります。
庭園内には灯篭も数か所に置かれています。
一旦庭園内の広場に出てみると、100坪ほどの広さがあるでしょうか、海側には藤棚があります。藤棚はもちろんシーズンが終わっていて、今は大きな実をつけています。枝豆を数倍大きくしたような形です。さらに藤棚の隣にはアジサイが、一部いまだ青い花を咲かせています。
午後2時近く、晩秋の陽はかなり低くなってきました。中央奥に藤棚とアジサイが見えます。
藤棚を下からのぞくと、大きな枝豆上の実がぶら下がっています。
やがて雪に埋もれてドライフラワーになるのでしょうか。この時期でもアジサイは咲くんですね。
広場から再び木々の間の小道を抜けて和光荘の裏側の方へ出てみます。かなり広くて、ちょっとしたグランドが作れるほどの広場があります。広場の向こうは住宅街になっているようです。その広場の端に紅葉した樹木が見えます。
広場には柵もないので自由に行き来が出来るようですが…、さらに左手を見ると、
やや高くなった部分の土が流れ出したのか、木の根っこが地表に出てきています。
もっとズームレンズで引っ張ってみると、まるで木の根が今にも歩き出してきそうな感じがします。数年前に見たときよりも、さらに根が這い出してきたようです。
再び庭園内に戻り紅葉撮影に専念します。
園内の樹木はカエデ類が多いようです。
カエデ等の赤い葉が多い中、イチョウの黄色が目立ちます。園内にはイチョウはこの二本しかありませんが、市道から和光荘に至る海側(潮陵高校のグランド)には数本のイチョウの木があって、銀杏がたわわに実っていました。このイチョウの木は横に広がらず、ポプラのように縦に伸びています。
やはりカエデの赤い葉に目が行きます。
まだ赤くなり切らない葉が、逆光で透けて葉脈が見えます。
それほど広くはない庭園なので、小一時間もすると、ほとんど撮りつくしてしまいました。すでに豊友会のメンバーも撮影を終わって建物の前の広場に集まっています。太田代表が管理事務所にお礼の挨拶をして引き上げます。なお、和光荘は、地酒「北の誉」酒造会社社長である野口氏の個人住宅(別邸、今は使われていない)ですので、庭園も建物の内部についても、一般公開はしておりません。とはいえ由緒ある歴史的建築物ですので、数年に一度、公開されることもあります。今年度はNPO法人小樽ワークス主催で和光荘の見学会が9月21日(土曜)から29日(日曜)まで行われました。私も抽選に当たり、25日(水曜)見学会に行ってきました。内容等については機会があれば紹介します。
なお、和光荘は紅葉の時期だけ映えるわけではありません。梅が正面横に数本植えられていて春先にもいい景観を示します。実は今年の春先に、和光荘+桜を撮影に来たところ、桜の木は1本しかありませんでした。梅の老木が5-6本あって、見事に白梅が咲き誇っていました。
平成25年5月26日撮影。なお、内地では梅が2月、桜が3月に満開となります。花札のとおりですが、開花前線が北上して津軽海峡を渡ると開花の時期が逆転します。桜が先に咲いて、梅が後から咲くというように。小樽ではほぼ同時期に満開になるようですが…
平成21年10月25日撮影。2011年小樽カレンダーコンテスト入選、9-10月頁「和光荘の秋」
次回は、豊友会のツアーで撮影した市内各所の紅葉等を紹介いたします。
そんな中、10月23日太田照二氏が代表を務める「写団豊友会」の紅葉撮影ツアーに参加させていただきました。太田氏は私が属する写真倶楽部「フォートピア」の代表でもあり、両団体に交流があります。今回は豊友会の撮影ツアーに参加させていただきました。まず、星置の滝(札幌手稲区)、朝里宏楽園、朝里ダム、豊倉町のパークゴルフ場、奥沢水源地、潮見台町の和光荘、入舟町の天上寺の順で回ってきました。中でも和光荘の紅葉が素晴らしく、今回第1回目として取り上げました。
和光荘は、小樽の歴史的建築物の一つです。小樽の歴史的建築物と言うと、石造りの倉庫群がイメージされますが、和光荘はれっきとした木造建築物で、大正11年(1922年)に地元酒造会社「北の誉」の2代目社長の邸宅として建てられました。アールデコ調の洋風で統一されながらも、随所に和風を組み込んでいます。なお、かつては宿泊所としても利用され、昭和29年に昭和天皇皇后両殿下が宿泊されております。
正面玄関前に至る小路の途中にはイチョウが植えられていて、紅葉真っ盛り。私の愛車に映り込みました。
前面広場にある丸い池には落ち葉が…
和光荘は個人の所有建物ですので、勝手に敷地内に入ることが出来ません。事前に和光荘の管理者に庭園内の立ち入り及び写真撮影の許可をいただいております。庭園内の樹木はすっかり紅葉が進んで、折からの日差しに赤く輝いております。まずは建物の周辺から撮ってみます。
正面の洋式建築物の横に平屋の建物があります。見取り図(9月の和光荘見学時に頂いた資料による)からは、従業員用の住まいだったようです。左の蔦で覆われた部分は、1Fが従業員用食堂、2F、3Fが什器庫となっています。なお現在は全館居住用には使われておりません。
平屋の部分からは小樽の市内が一望できます。
まずは庭から和風の建物と紅葉を撮ります。正面は洋風ですが、側面は全くの純和風づくりになっています。
さらに近づくとガラス戸に庭の紅葉が映り込んでいます。
もっと近づいてみました。
庭園内のあちこちでカエデが紅葉しています。
庭全体が燃えているかのようです…
建物の影の部分をバックに赤いカエデが、撮って、撮ってと言っているようでした。
庭園を進むと広場もあります。
庭園内には灯篭も数か所に置かれています。
一旦庭園内の広場に出てみると、100坪ほどの広さがあるでしょうか、海側には藤棚があります。藤棚はもちろんシーズンが終わっていて、今は大きな実をつけています。枝豆を数倍大きくしたような形です。さらに藤棚の隣にはアジサイが、一部いまだ青い花を咲かせています。
午後2時近く、晩秋の陽はかなり低くなってきました。中央奥に藤棚とアジサイが見えます。
藤棚を下からのぞくと、大きな枝豆上の実がぶら下がっています。
やがて雪に埋もれてドライフラワーになるのでしょうか。この時期でもアジサイは咲くんですね。
広場から再び木々の間の小道を抜けて和光荘の裏側の方へ出てみます。かなり広くて、ちょっとしたグランドが作れるほどの広場があります。広場の向こうは住宅街になっているようです。その広場の端に紅葉した樹木が見えます。
広場には柵もないので自由に行き来が出来るようですが…、さらに左手を見ると、
やや高くなった部分の土が流れ出したのか、木の根っこが地表に出てきています。
もっとズームレンズで引っ張ってみると、まるで木の根が今にも歩き出してきそうな感じがします。数年前に見たときよりも、さらに根が這い出してきたようです。
再び庭園内に戻り紅葉撮影に専念します。
園内の樹木はカエデ類が多いようです。
カエデ等の赤い葉が多い中、イチョウの黄色が目立ちます。園内にはイチョウはこの二本しかありませんが、市道から和光荘に至る海側(潮陵高校のグランド)には数本のイチョウの木があって、銀杏がたわわに実っていました。このイチョウの木は横に広がらず、ポプラのように縦に伸びています。
やはりカエデの赤い葉に目が行きます。
まだ赤くなり切らない葉が、逆光で透けて葉脈が見えます。
それほど広くはない庭園なので、小一時間もすると、ほとんど撮りつくしてしまいました。すでに豊友会のメンバーも撮影を終わって建物の前の広場に集まっています。太田代表が管理事務所にお礼の挨拶をして引き上げます。なお、和光荘は、地酒「北の誉」酒造会社社長である野口氏の個人住宅(別邸、今は使われていない)ですので、庭園も建物の内部についても、一般公開はしておりません。とはいえ由緒ある歴史的建築物ですので、数年に一度、公開されることもあります。今年度はNPO法人小樽ワークス主催で和光荘の見学会が9月21日(土曜)から29日(日曜)まで行われました。私も抽選に当たり、25日(水曜)見学会に行ってきました。内容等については機会があれば紹介します。
なお、和光荘は紅葉の時期だけ映えるわけではありません。梅が正面横に数本植えられていて春先にもいい景観を示します。実は今年の春先に、和光荘+桜を撮影に来たところ、桜の木は1本しかありませんでした。梅の老木が5-6本あって、見事に白梅が咲き誇っていました。
平成25年5月26日撮影。なお、内地では梅が2月、桜が3月に満開となります。花札のとおりですが、開花前線が北上して津軽海峡を渡ると開花の時期が逆転します。桜が先に咲いて、梅が後から咲くというように。小樽ではほぼ同時期に満開になるようですが…
平成21年10月25日撮影。2011年小樽カレンダーコンテスト入選、9-10月頁「和光荘の秋」
次回は、豊友会のツアーで撮影した市内各所の紅葉等を紹介いたします。