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日本一の峠にMTBで挑む・・・大弛峠

2018-08-16 06:42:00 | 自転車/マラソン
 
■ 息子が『あの花の名前を僕たちはまだ知らない』の聖地巡礼に行った ■

息子が旅行先から写メを送信して来た。



センスの無いTシャツ、スーパーカブ、龍勢花火・・・。この組み合わせでピンと来るのは「よたろう」さんと「ハノイの塔」さんぐらいでしょうか?

どうやら息子は名作アニメ『あの花の名前を僕たちはまだ知らない』の聖地巡礼中の様だ。ウラヤマシイ。

私も何度も行こうと思いながら、「自転車で行くには遠いし、延々と国道を走って行くのはツマラナイなぁ。」と断念していました。

■ 夏休みのアドベンチャーライドで秩父に行ってみようか・・・ ■


お盆休みの早朝3時、今日は自転車でどこに行こうかなどと思案しながらネットサーフィンをしていたら、「日本一の標高の峠 大弛峠ヒルクライム」などというページに行き当たった。日本一の峠って一昨年、シングルギアーで「東京-直江津」を企画して挫折した渋峠じゃなかったのか??

調べてみたら次の結果が分かった。

1) 乗鞍スカイライン 2702m  一般車は通行禁止だけれどバスなどで行ける日本最高点
2) 富士スバルライン 2380m  車で行ける日本最高点
3) 大弛峠      2365m  車で越えられる峠の最高点
4) 渋峠       2172m  国道最高点  

なんだ、3番目じゃないかと思うかも知れませんが、登り始めの標高が低いので、獲得標高が2000mに近く、7~10%越えの斜度で延々に30km以上も登り続ける、かなり上級者向けのコースらしい。一説には「ツールドフランスの超級山岳に匹敵するキツサ」だとか・・・。

でも、山梨県って遠いよな・・・なんてエキスパートで調べたら、浦安を始発に乗れば8時30分過ぎには「塩山」という駅に到着するらしい。料金も2220円・・・これって鴨川とあまり変わらないじゃん・・・。

さらに調べると、どうやら大弛峠を越えて長野側にダウンヒルし、さらに三国峠を越えて、中津川林道を下ると100kmちょっとの距離で秩父に行けるらしい。オオオー!!これだ、これこそが私が求めていた聖地巡礼コースだ!!

■ 大弛峠の長野側と三国峠の埼玉側はダート林道だ ■



しかし、長野側に抜けている人達の自転車はランドナーやMTBばかり・・・そして記事を良く読むと、大弛峠の長野側と三国峠の埼玉側はダート林道だという。さらに、大弛峠の下りは拳大の石がゴロゴロしているかなり荒れたコースで、MTBでもパンクしている人が居ます。

そんなアドベンチャーな記事を読んでいたら居ても立っても居られなくなりました。速攻でMTBのラレー君に普段は付けていないツールバックを取り付けて、輪行バックを持って始発に乗るべく浦安駅にダッシュです。ギリギリ、間に合いました。お盆休みとは言え、始発は仕事に行く人で結構混んでいます。少々、ヒンシュクを買いながらも、吉祥寺で中央線に乗り換えて、高尾で甲府方面の普通電車に乗り換えます。

「塩山」という甲府の手前の聞きなれない駅で降りるのですが、スマホで塩山の天気を調べると10時から18時が雨となっています。1m程度の小雨なのでMTBならどうにかなるでしょう。一応、首と腕が通る様に穴を空けた浦安市指定のゴミ袋をリュックに入れています。大雨になったら、ゴミ人間となれば良い・・・。

■ 塩山は信玄公ゆかりの地だった ■

塩山の駅を降りるとロータリーに武田信玄の銅像が鎮座しています。どうやら塩山は武田家所縁の地の様です。



途中で恵林寺という立派な寺が有りました。ここ、信玄公の菩提寺なんだそうです。時間があれば寄りたい所ですが、本日は先を急ぎます。




大弛峠ヒルクライムで注意が必要なのは途中で補給が出来ない事の様です。途中のダムの近と、峠の上に山小屋が有る様ですが、峠の山小屋は営業していない時も有るとか・・。

コンビニでしっかり朝食を食べ、水を二つのボトルに詰めます。梅干しのお握り3個と、エナジー系のゼリー2つ、ミネラル系のゼリー2つ、それと塩タブレットキャンディーをバックパックとポケットに詰め込みます。これだけあれば大丈夫でしょう。

■ いきなり10%に近い、延々と続く直線ってマジですか・・・ ■

大弛峠への登り口は、市街地のちょっとゴチャゴチャした通りを何回か道に迷った後に表れました。「クリスタルライン」という黄色の標識を目印に進むみ、いきなり8%越えの急坂が始まりました。




中学校の前の坂道も9%越え・・・。学校に通うだけで足腰が鍛えられそうです。




小学校を過ぎると、ブドウ畑が現れます。ここは甲府分地の北端の扇状地です。そこを道は斜度7%を切る事無く直登して行きます。真夏の炎天下で、太陽を遮るものは全く有りません。そこをフロント44tシングルのクロモリフルリジットMTBで登る行為は無謀です。

ヒルクライムを開始してからリアは32tに釘付け。時速は7~9kmを行ったり来たり・・・。ここで足を付いたら心が折れて登れなくなります。本日はMTBで写真を撮りながらノンビリ登るつもりでしたが、心のギアがいきなりトップに叩き込まれます。「ダムまで絶対に足を付くまい!!」と心に誓います。




直線の道で斜度が分かり難いのですが、カメラを横に振ると・・・スピードが出ない事が分かります。「見ちゃダメだ!見たら負ける・・・」そう心の中で呟いて、ひたすら前方を見据え、シッティングでジワリジワリと登って行きます。



実は出発前にビンディングペダルに交換しようとしたら、固着していて、街乗りのフラットペダルにトレイルランシューズという、いつもの組み合わせ。しかし、しばらく登ると斜度の感覚がマヒして来ます。キツさはあまり感じなくなります。ただ、淡々とペダリングを踏むだけ。

ただ暑い・・・ひたすら暑い。先程から道の脇を勢い良く流れる用水路に飛び込みたい欲求を抑えるのに必死です。実際に電車の中で見たブログでは、この用水で水浴びした人も・・・。

浄水場に到着するまで、ほぼ7~10%の直登で、ここまで本格的な登りが始まってから4.4km。平均斜度は7.8%、およそ400mを登りました。斜度の感覚がマヒしてただ脚を付かない事だけを考えていましたが、浄水場下の登りはルートラボで調べたら、15%の激坂でした。

実は登りながらボーと考えていたのは「以外に楽じゃん」って事。キツイのは暑さで、斜度程の事は無いな・・・これなら麻綿原の登りの方がキツイな。その理由は舗装がキレイな事。路面が荒れていないので、ブロックタイヤが良く転がるのです。重たいタイヤとホイールの組み合わせですが、慣性が失われない様にキレイにペダリングすれば、タイヤは転がり続けようとします。フレームはクロモリの極太フレームなのでペダリングの力は無駄なくホイールに伝わります。これがラレー君でのヒルクライムが楽しい理由。

しかし、麻綿原の老川十字路からの登りの様に路面が荒れているとブロックタイヤは転がりません。路面の凹凸で一回一回ブレーキを掛けられる状態になるのでかなりトルクを必要とします。ところがコケや落ち葉でスリップし易い路面なので、ダンシングでトルクを掛けると後輪がスリップし易い。こういう路面ばかり走っているので、舗装のキレイなこの道は斜度に比して登り易く感じるのでしょう。ムラ無く、無駄無くトルクを掛け続ければ時速7km程度で延々と登って行けます。

■ ようやく木陰になった ■

浄水場を過ぎると扇状地も終わり、山間部に入って行きます。道もカーブの連続となり、直登よりも精神的に楽になります。斜度も6%を切る場所も出て来て、足を休めながら登れます。標高も800mを越えているので、木陰では空気がヒンヤリしています。これで熱中症リタイアの危険性は去りました。




ここまで自転車乗りに誰も会わなかったので、流石に猛暑のお盆にチャレンジする人は居ないよなと思っていたら、後方から二人組のロードバイクが追い抜いて行かれました。

すれ違う時に会話しましたが「今日雨大丈夫ですかね」と天気が心配なご様子。確かにカーボンホイールで雨のダウンヒルは怖そうです。こちらはMTBのブロックタイヤでVブレーキなので「雨でも大丈夫な様にMTBです!!余力があったら裏のダートを降りてみようかと思って」と返します。「頂上まで行かれるんですか?」と私のフロントシングル+ドロップハンドルの魔改造MTBを心配気に眺めながら、お二人はダンシングで一気に加速して行かれました。雨が降らない事を祈ります。
「足付無し」の縛りを掛けたので、写真は走行しながら撮っています。速度の出ない登りでは片手運転が楽なので、カメラをポケットから出したり、入れたりの動作が楽です。ただ、樹林の下は暗く、手振れ写真を量産しています。時速はあいかわらず6kmから8kmを行ったり来たり。



樹林の下を抜け、ようやく青空が見える所まで登って来ました。



■ 日本で最高標高の多目的ダム「琴川ダム」 ■

登り坂が一旦ピークになり、眼下に琴川ダムが見えて来ます。日本で一番高い場所にある多目的ダムだそうです。標高は1464m。一旦登りが終わったので足を付いて写真を撮ります。ここから先、このコースで唯一の下り坂に。




ダムの先に「金峰山荘」という山小屋が在ります。ここが唯一で最後の補給ポイント。ここでボトルの水を捨て、スポーツドリンク2本を満たします。もう「掛け水」は必要無いでしょう。オニギリ2個を食べ、エナジージェルとミネラルジェルで補給します。



先程までは「楽勝」な感じでしたが、一度止まると脚に疲労が溜まっている事が分かります。ダムに車を停車して、ここからヒルクライムされた方達は、走り終わって撤収の準備をしています。空模様はだいぶ怪しい感じで、上から降りて来た車の方達は、雷が鳴っていたと話しています。

標高は1500mを越えるので、ここからは「亜高山帯」です。天候の急激な変化と落雷には注意が必要でしょう。


■ 自然を満喫するコース ■

金峰山荘から、林道の冬期ゲートまでの直登のコンクリ―ト舗装が、これまたエグイ10%越え。脚を休めた後なので、キツク感じます。冬期ゲートを越えると、道幅が狭くなり、琴川沿いのワインディングロードになります。




登り始めて直ぐに「牧岡の千貫岩」が現れます。花崗岩を垂直に貫いたマグマが固まった岩の塊ですが、天然記念物に指定されている様です。ここはしっかり写真に収めたかったので、天気が崩れる前に撮影しておきます。再スタートして直後なので、足着きはノーカウントとします。岩の形状からして玄武岩質の様に見えます。






しばらく川沿いの上りをこなすと、斜度が緩やかになり、カラ松の中をゆるやかにカーブして進みます。ここは軽井沢の別荘地の中?って感じのリゾート感満載。斜度は2%程度ですが、登りに慣れた足には、緩い下り坂に感じられます。速度も20kmを越えるペースで快調に走ります。ここで数組のロード乗りの方にすれ違います。先般、私を抜いて行かれた二人組も下りて来ました。皆さん、雨具を着用されているので、上は雨の様です。浦安市指定のゴミ袋の出番かも知れません。



緩やかな斜度も終わりに近づく頃、道路脇のコンクリート法面に何かがヒラヒラと大量に舞っています。アサギマダラの大群です。100頭(蝶は頭数で数えます)は居るでしょうか。脚を着きたくは無かったのですが、一生に一度、見れるかどうかの光景です。じっくりと動画と写真に収めようとしますが、停車した瞬間から蚊が脚に纏わり付いて来ます。撮影も早々にこの場を離れます。

実はアサギマダラは大群で渡りをする蝶としてマニアの間では有名です。夏に本州の標高の高い場所で繁殖したアサギマダラは、冬は九州や遠くは八重山諸島で越冬すべく集団で渡りをする蝶なのです。高地を離れるのは8月末から9月だと言う事なので、まさに渡りの途中なのかも知れません。


撮影の為に足着きをしましたが、キツくなっての足着きでは無いのでノーカウントとします。



■ 雨の中の登攀 ■


残り8Km付近から、再び傾斜がキツクなります。8%程度が連続し、ヘアピンカーブの内側では10%を超えていそうです。標高は1750m程度ですから、あとヤビツ峠一本分登れは峠に到着します。

ここから雨が激しくなって来ました。カメラが濡れるのでリュックに仕舞う為に足を着きます。これも仕方ない足着きなのでノーカウントとします。

何人かの方が峠からダウンヒルして来ましたが、皆さん、慎重に下って来ます。路面は水たまりが浮いています。さらにグレーチングがカーブの度に道を横切ります。私もヘアピンのグレーチングで後輪がスリップして一瞬ヒヤリとします。

■ 意外にあっさりと大弛峠を制覇 ■

ここからは淡々と登るのみ。ラスト5kmになると、後〇kmという標識が現れますが、最早引き返す気は全然起こりません。雲とガスで眺望は全く効かないので、どの辺がゴールなのか分かりませんが、道端に巨岩が増えて来て、シラビソなど亜高山の針葉樹林帯が現れたので、標高が2000mに近い事が分かります。

雨粒でサングラスの視界も悪く、全身ずぶ濡れですが、運動でエネルギーを放出しているので、寒さは感じません。ゴールが近いとなると気分もウキウキして、ラスト5kmは意外にあっさりとクリアー出来ました。

大弛峠は駐車場があだで、眺望が良い場所では有りません。登山道の丁度鞍部になっていて、ここから朝日岳や国師ゲ岳に登山道が伸びています。駐車場脇の登山道を登ると直ぐに「夢の庭園」という眺望が素晴らしい所が有るらしいのですが、雨なので止めておきます。

ここまで本格的に登りは始まってから4時間半程掛かりました。ヒルクライムの大会でトップの方は1時間30分程だという事なので、かなりゆっくりペースです。フロントシングルの44t-32t(ギアー比1.375)、車重13kg超ですから、52歳の俺、良く頑張った。脚も十分の残しています。

重たいMTBでのヒルクライムはパワーを掛けると直ぐに脚が終わるので、イーブンペースが基本。結果的に脚が残し易い様です。




■ 雨のダウンヒル ■

予定では、ここから長野側に未舗装林道を下り、三国峠を抜けて秩父に抜ける予定でしたが、この雨では落石や落雷が心配です。今回は諦めて、塩山へと来た道をダウンヒルします。と言っても、30kmの急坂のダウンヒルです・・・。雨も降っているので苦行になる事は確実・・・。




ダウンヒルは安全第一で下ります。ちょっと気を抜くと40kmなんて速度が出てしまいますが、雨でスリップするのでブロックタイヤとVブレーキでも制動距離が長くなります。グレーチングも滑るので、30kmをMAXに設定して慎重に下ります。

雨が強いので、途中でカメラはバックパックに仕舞ました。写真は少な目です。一応、斜度が分かり易いショットだけ撮っておきます。



途中、ロードバイクの登攀の方と一人すれ違いました。カーボンホイールでしたので、下りが心配になります・・・。

私は無理をせず、乗用車に道を譲りながら下ります。斜度が少し緩やかな区間は、軽自動車に着いて走ります。こうすればブラインドコーナーで対向車に突っ込む危険が減ります。

標高が高いので、雨の中のダウンヒルは寒くて耐えられないかと思いましたが、意外と体幹が冷える事は有りませんでした。ただ、手が寒さで痺れて感覚が鈍くなり、つま先もジンジンしています。

頂上からずっと下ハンを持って、サドルから腰を上げた競馬のジョッキ―スタイルをキープしているので、そろそろ腕と首が辛くなって来ました。長い下りって、登りよりもキツイですよね。集中力も必要とするので脳も疲れます。


■ 登りでチェックした山野草をカメラに収める ■

千貫岩の辺りまで下りて来て、雨も小降りになりました。実は登りでチェックした山野草をカメラに収めたかったのでラッキーです。

それでも小雨でカメラのレンズが濡れてしまい、さらに手がカジカンデいるので、なかなか上手く撮影出来ません。どうにかピントの合った写真を恥ずかしながら・・・。



シモツケソウの仲間だと思うのですが・・・


ピンボケですがツリフネソウ


こちらはキバナツリフネソウ。初めて見ました。


オダマキですね。


シオンの仲間のキオンだと思うのですが・・・。


キキョウ科ツリガネニンジン属の何か・・・フクシマシャジンに似ています


クガイソウだと思うのですが・・・


イカリソウだぁー!と思ってシャッターを切りましたが、どうも咲き終わりのシモツケソウっぽい


ホタルブクロは色の濃さのバリエーションが豊富です。結構、濃色が多かったです。

■ 1500m以下になると暖かい ■


どうにか金峰山荘(きんぷさんそう)まで下りて来ました。ここで雨脚が強くなったので、コーヒーを飲みながら体を温めます。

珍しい立体の凧が飾られていました。強風でないと上がらないらしいですが、小学生なら引きずられるそうです。




しばらくして雨が上がったので、ダウンヒルを続けます。不思議なもので1500m以下の標高になると気温が上昇して寒さが収まります。日が出ている事も関係しているのかも知れませんが、空気の塊の温度が違う感じです。

稜線を雲が這い上っています。



これはトチ(栃)の大木。大人三人でも手が回らない巨木。



雨上がりの景観は神秘的です。



どうやら麓の方の雨量は多かったらしく、道路に小石や枝が、流れの跡を示して散乱しています。後でYahoo天気で調べたら1時間に33mmのバケツをひっくり返した様な強い雨が降った様です。甲府盆地は地形から午後に雷雨になる事が多いとか。

ヤマカガシが道に居ました。棒でつついても動きませんが、車に轢かれた形跡も無いので、大雨で体温を奪われて動けなくなったのかも知れません。

田圃に多く生息するありふれた蛇で、以前は毒が無いと考えられていました。しかし、実は奥歯に強い毒を持っていて噛まれて死亡するケースが起きています。実は毒はマムシよりも強い。ただ、毒牙が短く、毒を注入する筋肉も無い様なので、余程運が悪くなければ毒を注入される事は無い様です。実際に私は幼稚園の時に、子供のヤマカガシを瓶に入れて飼っていました。母と姉が気持ち悪がって、直ぐに近くの川に流してしまいましたが、岸に泳ぎ着いて安心した事を覚えています。今では毒ヘビ扱いなので、飼わないと思いますが・・・。




浄水場まで下りて来ると、南アルプスが遠望出来ます。ここら辺の道に小石が転がっています。相当な雨だったのでしょう。




■ 塩山温泉の歴史ある銭湯で汗を流す ■



雨と汗でベトベトなので、そのまま電車に乗ったら風邪を引きそうです。着替えを持っているので、来るときに目を付けておいた塩山温泉に立ち寄ります。ネットで調べたら、650年の歴史を誇る共同風呂が有るとか。



「宏池荘」という旅館に銭湯が併設されていました。16時頃だったので私が一番風呂だった様です。その後、野球チームの少年達がワラワラと入って来ました。皆、コンニチワと元気に挨拶をします。地方の子供達は礼儀正しいですね。



泉質は弱アルカリ性で、ちょっと肌が滑りますが、湯上りはお肌がツルツルです。着替えて帰ろうとしたら大雨になっていたので、10分程、銭湯のオバちゃんと立ち話をします。イントネーションは静岡弁とほぼ一緒。旅館に日大の自転車部が先日宿泊された様で、自転車乗りの方が汗を流して行くことも多いとか。「またいらして下さいね」の言葉を背に聴いて、駅に向かって小降りになった雨の中、温泉街を後にしました。

駅に着いたらささと自転車を輪行バックに仕舞い、土産を捜します。キオスクにはワンカップのワインがあったので買ってみます。日本最古のワイナリーのワインと書いてありました。お味は・・・酸っぱい・・・。これ、イタリアで紙パックのワイン飲んで気持ち悪くなった時に似た味がします。まあ、安かったから仕方無いのかな。地酒のワンカップも試してみますが・・・ワンカップの味。家内には栗饅頭を買いました。信玄餅なイラナイと言われているので。(信玄餅は美味しいですよね。梱包にビニールにきな粉と黒蜜を出して食べるのが正式な食べ方だと先日知りました。)

17時過ぎの鈍行に乗って、浦安には21時前に到着。

1日あれば、日帰りで日本最高標高の峠に行けるなんて、ちょっと意外でした。時間的には鴨川と大差ありません。海は見慣れているので、偶には、高い山も良いものですね。何より涼しい。

2000mのヒルクライムなんて大した事無いじゃん・・・と思いましたが、翌日の午前中は集中力を欠いていたので、結構疲れたのかも知れません。1日静養して、連休最後の15日に房総の海に向かいましたが、向かい風がキツクて途中で引き返して来ました。普通なら何という事の無い7m程度の向い風ですが、ペダルを踏み切れなかったという事は、筋肉にも疲労が残っているのでしょう。


はたして、天気が良ければ秩父まで走破出来たのか・・・これは再チャレンジしなれば。

ちなみに、大弛峠、二度と行きたく無いという人と、直ぐにでも又行きたくなるヒトに分かれる様です。私は後者。ただ、MTBだったから辛く無いという点は見逃せません。ロードバイクだったなら最初の坂道で踏み過ぎて撃沈していた可能性が高い・・・。


今年の連休は、鴨川にもMTBで出かけたので(台風の直後の麻綿原越え)、ラレー君が大活躍です。実際に乗っていて一番楽しい自転車です。


<追記>
お盆休みに間、自転車で遊び回っていたので、体重がさぞや減ったかと思いきや、全然でした。体脂肪率は3%程下がりましたが、こんなのは直ぐに元に戻るのはいつもの事・・・・。ちなみに肉体年齢は43歳と表示されます。精神年齢は永遠の20代ですが・・・。